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ピアノ協奏曲(ジョリヴェ)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、ジョリヴェ作曲の『ピアノ協奏曲』で

す。(数字は10-309・名曲解説全集第10巻P309)


アンドレ・ジョリヴェ先生。1905年-1974年、フランス作曲家。


アマチュア画家の父とピアノ教師の母の子として生を受けました。

ピアノ、典礼音楽、和声学、チェロ、近代和声学、対位法、フーガなど様々な学びを経て、ヴァーレーズに師事。

ヴァーレーズ流の十二音階技法や、「まだ使用されていない、あるいは少ししか使われない素材で創造する欲望」や「機械化された今日の文明社会の、騒音の異常発育の世界」を継承した。「異国的・異教徒的音楽を体得」し、メシアン先生と「若きフランス」という芸術サークルを立ち上げます。「調性から自らを解放すること」を目指し、「人間性、宗教感情の魔術的表現を追求」していきました。※

1947年以降は協奏曲に力を注ぎ、全部で12曲の協奏曲を作曲。

ピアノ、ハープ、チェロ、ルフルート、打楽器、トランペット、ヴァイオリン、ファゴット。


今作のピアノ協奏曲は、1950年完成した、協奏曲群の中では比較的早いほうに作られた曲です。

「西洋登用を問わず、すべての民族が理解できる世界的なスタイルの探求がなされている」と評され、傑作の1つになっています。


曲の印象は、※の段落の表記がよく体現されているなと思います。特にラストの部分は、音楽にしたらそうなるな、ていう。

シェーンベルク、ベルク、バルトークを研究したとのことですが、たしかに、そして充分その成果が凝縮されている感じです。

調整からは解放されているのかもしれませんが、現代音楽っぽ過ぎることなく、2楽章では少し神秘的でガラっと雰囲気を変え、3楽章ではリズムで印象を変え、最後は文明社会の喧騒を感じたまま、一気にフィナーレを迎えます。

他の協奏曲も面白そうですが、名曲解説全集では今作を含めて4曲しか紹介されていないため、少し残念です。


今回の音源は、YouTube「Wellesz Theatre.」さんの音源を視聴させて頂きました。ありがとうございました。


本日もありがとうございました。

またのご来店をお待ちしております。

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