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36・英語版ドリトル先生航海記

講談社世界少年少女文学全集のドリトル先生航海記を 古本で手に入れたら、とってもなつかしくうれしかった。
大好きな挿し絵は、宮田武彦という画家だった。
イラストっぽいシンプルなものなのだがやっぱりいい。
それにしても、読み返してみると ドリトル先生航海記はまったくすばらしい(今では使われない差別的表現はあるものの)。

沼のほとりのパトルビーという町の なんとなく物悲しい描写(ここがとても好き)から始まるこの物語は、最初から読者を引きつけて離さない。
ドリトル先生のあたたかい人柄、たくみなストーリー展開、全編に流れるユーモア。
井伏鱒二の訳はすごくいいのだが、このいい文章は本当はどう書かれているのかと、原書の英文で読んでみたくなった。

夫が原書で読むのにハマってるので、夫のアドバイスのもとアマゾンで原書を手に入れた。辞書なんてとうの昔に処分した私のために 夫は辞書までくれて、サポートも十分だ。
夫は中学時代まったく勉強せず 高校でThis a penからやり直して勉強の楽しさを知ったヒトなので、人が学ぼうとすることにとても協力的だ。
もっとも、息子の通信制大学入試の件は
夫「オレが勉強見てやろうか?」
息子「いや、いい」
とキッパリ断られてたけど。


ふ~~ん。英語で読むってこんな感じなのか。
内容はほとんど知ってるし、子供向けなので、スムーズに読める。なかなか楽しい。夫が原書にハマるのもわからんでもないなぁ。

語学好きな福沢諭吉や、洋書好きな村上春樹も、こんなふうに読んでたのかしら?などと、“お前 比べる相手が間違ってるだろ” 的な発想まで浮かび 自分がとっても文化的になった気さえする。

そして、ドリトル先生航海記の英語の文章も、とてもいいと思う。
私自身、英語の本の楽しさを知り、自分のなかの新しい1ページを開いた気がする。

ドリトル先生航海記 右が原書


ぷっくら太ったドリトル先生もいいが、インディアンの偉大な博物学者ロング・アローもステキだ。



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