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「AIはオウンドメディアを殺すか?」

こんにちは。たきコーポレーション[ ZERO ]今村です。
前回に続き「AIに殺される」シリーズ。

最近ネットで調べ物をする時、検索窓ではなく
AIに直接質問する人も多いと思います。

「検索結果一覧からサイトを選んでリンク」だったものが、
入力(対話)だけで調べものが完結しつつある。
ネットに向かうユーザーの初動が
変わってきたわけです。

これはつまり、Googleのビジネスの根幹、
検索連動型広告モデルが消滅しかけているということ。
盟主Googleが現状を焦ってるのかどうか知りませんが、
快くは思ってない気がします(Geminiもありますが)。

一方で、私たち広告業者的には、
ゴールの見えないSEOやリスティング対策という
G社主催のラットレースからようやく解放され、
心の中でガッツポーズ!…のはずが
この変化が自分たちのクビを絞めるということにも
安堵も束の間、気づいてしまうわけです。
どういうことか。

もし今後、検索結果にURLが出ない
インターフェースに完全移行してしまったら。
AIのアウトプットだけで
検索行動が事足りる状況になってしまったら。

私たち業者がお客様と歯を食いしばって作っている
「固有のWEBサイト」というものが
不要になってしまうかもしれない…という悪夢です。

世の企業や個人が出稿料を払うことなく
オウンドで発信できるメディアを
やっとこさゲットできた!と喜んだ矢先、
アクセスゼロの廃墟と化す可能性。

空しい。
ハコだけつくって誰も来ず。
地方の失政を笑っている場合ではありません。

そんなWEBメディアの大量死による
突然の廃業危機にビビりつつも
いやいや、待てよ…と。

AIが読み込む情報の大部分は、
世に漂う有象無象のWEBサイト。
ということは、ネットの海に自社の情報を放流しない限り
AIのデータベースにエントリーさえされないのでは…?

ならばアクセスの有無に関わらず、
「AIに読み込んでもらう」だけのために
これまで通り、それなりにきちんとしたサイトを
アップし続ける必要があるのか…?

ますます空しい。
世界中の製作者とサーバーの呻き声が聞こえるようだ。

とはいえ。いや。しかしながら(さらに考える)。

結局ヒトが集まる場所にはカネのにおいが漂うわけで
対話型AIの結果画面にも、やがて回答とは別に
商売っ気に満ちた広告URLやバナーが
提示され始めるような気もする…。

で、なんだかんだこれまでに似た
検索連動広告ビジネスが
プロトコル連動型広告として再誕。

ふたたび私たちは
結果画面の少しでも良き処にリンクを貼ってもらうために、
システムの背後にうごめく謎の法則を邪推しながら
新たなラットレースに参加し続ける…のでしょうか。

もはや私にはよくわからないので
興味のある方はとりあえず
AIに聞いてみてはいかがでしょうか。