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園子シリーズ

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人間関係に不器用な女性医師、園子の可笑しくも温かい、恋ものがたりを集録しています。
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記事一覧

【小説】園子シリーズ『園田将一郎の憂鬱』(3/3)

 食事のあと、食器を軽く下洗いして食洗器にぶち込むと、将一郎と園子は予定通り、大掃除をす…

秋ノ宮 陽菜
5か月前
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【小説】園子シリーズ『園田将一郎の憂鬱』(2/3)

 次に目を覚ましたときには、傍らには園子はいなくて、リビングダイニングに行くと味噌汁の匂…

秋ノ宮 陽菜
5か月前
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【小説】園子シリーズ『園田将一郎の憂鬱』(1/3)

※この物語は、『中川園子の憂鬱』のつづきのおはなしです。一応リンクは貼りましたが、前作を…

秋ノ宮 陽菜
5か月前
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【小説】園子シリーズ『中川園子の憂鬱』(5/5)

 その数日後、園子はしまうま女の執刀を終えた。起き上がれるようになれば、傷口の様子を見に…

秋ノ宮 陽菜
5か月前
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【小説】園子シリーズ『中川園子の憂鬱』(4/5)

 さて、当日の水曜日七時から、園子は入念にシャワーを浴びていた。今日のうちにベッドインす…

秋ノ宮 陽菜
5か月前
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【小説】園子シリーズ『中川園子の憂鬱』(3/5)

 院長に手渡されたしっかりした上質の紙を開けると、左側に名前と経歴が、右側は写真になって…

秋ノ宮 陽菜
5か月前
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【小説】園子シリーズ『中川園子の憂鬱』(2/5)

 しまうま女は、結局、院長先生について、手術と抗がん剤治療をすることに決めたようだった。  もっとも抗がん剤自体は、化学療法医がやることになっている。化学療法の宮野先生は、イケメンで優しい。それゆえ抗がん剤治療をがんばれる患者も多い。  それもみな、岩手から宮野先生を引っ張ってきた、院長の手腕なのだ。きっと宮野先生にも、イケメン手当が払われているに違いない。  例によって院食で、院長先生に声を掛けられた。内容は、あのしまうま女を黙らせた謝辞と、お礼に一席設けたいというも

【小説】園子シリーズ『中川園子の憂鬱』(1/5)

 ちょっと厄介な患者がいるんだけど、君、頼まれてくれないか。と院長先生に言われたのは、社…

秋ノ宮 陽菜
6か月前
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