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【アメリカ留学#11】海外で英語が必要になるいくつかの理由
こんにちは。早川琢也です。
最近調子が良く、毎日のように更新が続いています。
どこかのタイミングで止まるまで、せっかくなので続けていこうと思いますので、どうぞお付き合い下さい。
ここ最近は、英語についてお話しする機会が多いこともあって、
英語にちなんだ話題について色んな考えが湧いてきます。
と、言っても話の中で出た他の方の話題を拝借している事も多いですが。。。ここで書くネタをいただきありがとうございます(笑)
「海外に行くなら、やっぱり英語が必要」
これから海外に行くことを考えている方なら、きっとこう思うことは多いでしょう。
一方で、「それは間違いないけど、、、」
と、いまひとつ強い実感として英語の必要性を感じられない事も多いかもしれません。
知識として英語が必要なのは分かっているけど、本当に必要な物として強く実感を持てているとは言い難い。
こんなところかもしれませんね。
実際に、留学した身としては、やっぱり英語は出来ていた方がいいと思いますし、
これから海外へ行く方にも英語の準備をしてから海を渡る事をお勧めしたいです。
じゃあ、どんな理由から英語が必要になるのか?
知識ベースではありますが、この点について個人的な意見と、専門としている心理学の観点を交えてご紹介出来ればと思っています。
日常や仕事などでのストレスを減らす
海外に行くにあたり、英語が出来た方がいい理由は、
日常や仕事などで英語が出来ないことで生じるストレスを減らすため。
ここに集約されると思います。
海外で仕事や勉強などを滞りなく進める上では、
英語が出来ればそれらが充実するのは想像がつくとは思います。
しかし、個人的には仕事や勉強以外での生活場面でのストレスを減らすためにも英語が出来ていた方がいいと思います。
まず、いい仕事や勉強が充実するのは、それ以外の日常生活が充実しているからこそです。
もし、英語が出来ない状態で次のことをやるとしたらどう感じますか?
・レストランでオーダーしようとした食べ物が分からないから聞いてみたい
・買い物でスーパーへ出かけた後、不良品だったから返品したい
・仕事で必要な銀行口座を開設する必要があって、自分ひとりで銀行に行くことになった
・同僚や友達が食事に誘ってくれて一緒に行ったけど、仕事や勉強では使わないフランクな英語での会話が始まった
英語が出来る知り合いが同行してくれたら、サポートしてもらえるでしょうし、
本当に困った時には助けを求めることは決して悪いことではありません。
ですが、もし自分が英語が出来たら先程のことは自分一人でやるにはそこまで大変なことではありません。
むしろ、事あるごとに英語が出来る知り合いにお願いするのも大変ですし、
いつも自分のタイミングで助けてもらえるとも限りませんよね。
そして、こういった日常で出来ないことや上手くいかないことが増えると、
それらがストレスとなり結果として自分の勉強や仕事にも影響が出てきます。
日本にいたとしても、私生活でのストレスを抱えた状態では仕事も勉強もなかなか手につかないのと同じ状況です。
「英語さえ出来れば、、、」を減らして、日常を楽しむことが出来たら、
それだけで海外での勉強も仕事も充実してきます。
「英語が必要だから」から、「やりたい事には英語が必要」へ
この表現自体は、どちらも「英語が必要」という部分では共通していますが、
前者は必要に駆られてやる、後者は自分から必要だと思ってやる、といった具合に、
英語に対する姿勢で大きな違いがあります。
英語に限らず勉強や仕事、その他のことでもそうだと思いますが、
「必要だから」
「やれと言われたから」
「出来ないと困るから」
といった、必要性に迫られたり周りの人に言われて取り組もうとするのは、
一時的に手を動かすことは出来ても、
言われ続けたり必要に迫られ続けるといずれやる気がなくなってくるものです。
モチベーションの研究でも、「やりたいことには英語が必要」は理にかなっている
スポーツ心理学や教育心理学のモチベーションに関する研究では、
外的な物を理由に行動を起こすことは、外発的に動機づけられている状態とも言えます。
外発的な動機も行動を起こす動機づけとして効果はあるのですが、
長期間続けるためのモチベーションとしては不向きである事も研究で言われています。
一方で、「自分の目標達成に必要だからやる」といった価値や必要性によって行動を起こすのは、
前述と同じ外発的な動機ではあるものの、より行動が長続きしやすいタイプの外発的動機として考えられています。
この動機づけのタイプや特徴は「自己決定理論」と呼ばれるモチベーション理論を使って、下記のような形で説明されています。
Rigby & Ryan. (2018).に掲載された図を改編
この図では、左に行くほど外発的な理由によって動機づけられていて、
右に行くほど内発的な理由によって動機づけられていることを示しています。
必要に迫られてやっている状態は、「外的プレッシャー」に当てはまり、
自分の将来のために必要だから取り組んでいる状態は「個人的価値」に当てはまります。
ポイントになるのは、「自己選択・自己決定をしている」という感覚
このモチベーションのタイプの特徴は、
物事を長く続けるには右側にあるモチベーションのタイプが好ましい点です。
そして、英語の勉強を通して自己選択や自己決定の経験をしていくことで、
英語の勉強のモチベーションを「目的のために英語が必要」といた右側のモチベーションのタイプへシフトさせることができます。
そのためにも、まずは英語を勉強する目的や、英語を上達させた先に自分にとってどんないい事があるかをクリアにさせてみるのがオススメです。
この英語を学ぶ目的がハッキリしてくると、「じゃあその為には、どんな英語のスキルが必要?」と考えが発展してきます。
そして、「その英語のスキルを身につけるために、どんな勉強をしていこうか?」と具体的にやることを考えていく事ができます。
その時に、先生からただ一方的に勉強することを与えられるのを待つのではなく、
ある程度自分で「こんなことを伸ばしたいんだけど、どんな事をやればいい?」
と、自分から必要な事をやる姿勢でいると好ましいですね。
もし教える側であれば、いきなり真っ新な状態で必要なことを探すのは大変ですから、
いくつか必要なことを示して選択肢を用意するのが選びやすくていいかもしれません。
まとめると、
1)英語を使って成し遂げたい事や目的
2)目標達成に必要な英語のスキルを見定める
3)必要な英語のスキルを伸ばすために必要な勉強をする
といった具合です。
終わりに
最後までお付き合い下さりありがとうございました。
もう少しサクッと書くつもりでしたが、書いていくうちにスイッチが入ってしまい専門的な事にも触れて、
ただ理論に触れるだけだと丸投げなので、使い方や具体的な方法も紹介して、
と内容がどんどん膨らんでしまいました。。。
ですが、ただの経験則だけじゃなくて科学に触れている内容が私らしい書き物になるので、
今回はこんな形で書いてみました。
少しでもご自身の英語の勉強や英語の指導に役立ててもらえたら嬉しいです。
早川
参考文献
Rigby, C. S., & Ryan, R. M. (2018). Self-determination theory in human resource development: New directions and practical considerations. Advances in Developing Human Resources, 20(2), 133-147.
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