【読書感想】天野純希『破天の剣』
2018/07/18 読了。
天野純希『破天の剣』
舞台は戦国時代の薩摩。戦国大名・島津貴久の4人の息子を描いた作品。末弟の島津家久がほぼ主役なのだが、家久のみではなく、3人の兄も詳しく書かれているので読み応えがあった。
私は城攻めとか難しいことはあんまり得意じゃないけれど、天野純希さんの時代小説なら読める。たぶん天野さんの時代小説には、苦悩や葛藤がきちんと描かれているから、名のある戦国武将でも共感が持てて1人の人間として自分に入ってくる。
『破天の剣』は戦術も面白い。特に、島津家久の奇想天外な攻め方には舌を巻いた。家久は、今でいうコミュ障で、人との関わりが下手で、思うことはスバズバ言って周りをヒヤッとさせてしまうのに、戦は突出した才能で持って勝利に導いてしまう。
ただ、家久が戦ってきた理由を知った時にほろりと来てしまった。
大河ドラマの西郷どんにも出てくる島津家。薩摩の礎を気付いてきた武将を知る事が出来てよかった。大河ドラマも見方が変わりそう。
天野純希さんの小説はどれも本当に面白いので、著作すべて読んでみたい。
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