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クライ・マッチョ(2021)
東京国際映画祭でクリント・イーストウッド監督最新作「クライ・マッチョ」を観ました。
かつてはロデオ界のスターとして一世を風靡した(クリント・イーストウッド演じる)マイク・ミロは、落馬事故をきっかけに落ちぶれ、今では酒を飲んだくれながら細々とひとり暮らしをしていた。そんなある日、マイクは元の雇い主からメキシコにいる彼の息子ラフォを誘拐して連れてくるよう依頼される。雇い主には借りがあるので断ることもできず、マイクはメキシコに赴き、ラフォを探す。
両親共に愛されず育ったラフォは家を出て、相棒の鶏”マッチョ”と一緒に闘鶏で稼ぎながら暮らしていた。紆余曲折を経てラフォはマイクと共にアメリカ国境を目指すことになるのだが、母親はギャングを使って彼を連れ戻そうとするし、メキシコの警察にも追われるしで、そう簡単に国境には辿り着けない。
その旅路でさまざまな出会いがあったり、ラフォが「本当の強さ」とは何かを考えたりするロード・ムービー。
これまで自らどんなに見事な"老け役"を演じていても、監督した映画そのものはパワフルで溌剌としていたクリント・イーストウッド監督だが、本作は映画そのものがとても"老い"を感じる仕上がりで驚いた。さすがに、91歳ともなるとこうなってしまうのかな。
監督作品の中では「グラン・トリノ」に割と近いテーマの作品だと思いますが、クオリティもキレも遠く及ばず。