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「バルス祭り」と山陽電鉄本線妻鹿駅


はじめに

日本テレビ系の「金曜ロードショー」では毎年8月になるとスタジオジブリのアニメ映画が放映されますが、とりわけ人気の高い作品が「天空の城ラピュタ」(1986年)です。

この映画の最大の見どころといえば、終盤に主人公のシータとパズーが「バルス」と滅びの呪文を唱えた瞬間、飛行石から放たれた強烈な光を目に受けた悪役のムスカ大佐が「目が、目が~」と叫びながら、瓦礫とともにはるか下に落ちていくシーンです。

いつ頃からかは分かりませんが、「金曜ロードショー」で「天空の城ラピュタ」が放映され、滅びの呪文「バルス」が唱えられた瞬間に、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の実況板やX(旧Twitter)に大人数で同時に「バルス」、「目が、目が~」と書き込み、時にサイトを高負荷でサーバーダウン寸前に至らしめる「バルス祭り」なる習慣が生まれました。

今日は、この「バルス祭り」が開催されるたび、一部の鉄道ファンの間で話題になる兵庫県の小さな駅について紹介します。

山陽電鉄にある「妻鹿」(めが)駅

妻鹿駅の駅名標

兵庫県姫路市にある山陽電気鉄道(山陽電鉄)本線の妻鹿駅秋田県秋田市にあるJR東日本羽越本線の女鹿駅は、いずれも読みが「めが」なので、「バルス祭り」が開催されるたび鉄道ファンの間で話題になります。
ここ数年「バルス祭り」当日にX(旧Twitter)を覗くと、「妻鹿、妻鹿~」、「女鹿、女鹿~」、「妻鹿、女鹿~」などという鉄道ファンの書き込みを目にすることが多くなり、一昔前までは気づいても誰もやらなかった「バルス祭り」にこじつけた駅名遊びが人口に膾炙するようになったことに深い感慨を覚えているところです。

話はさておき、山陽電鉄本線の妻鹿駅については過去に何度か降りたことがあるので、この場を借りてご紹介させていただきます。
妻鹿駅は1923年に山陽電鉄の前身である神戸姫路電気鉄道の手により開業、昨年開業100周年を迎えました。
現在は普通電車と、ラッシュ時に運転されるS特急(他社でいう通勤特急・準特急に近い列車)のみが停車します。

妻鹿駅の駅名標2

妻鹿駅の構造は、複線の線路を挟んで上下線別の対向式ホームが設けられたシンプルなものです。
駅舎は下り姫路方面行きホームの姫路寄りにのみ設けられており、上り西代(神戸)・大阪梅田方面のホームとは昔ながらの構内踏切で連絡する形態です。

妻鹿駅構内(2017年)

この妻鹿駅ですが、西代寄りの隣駅である白浜の宮駅との間には煉瓦積みのトンネル(妻鹿トンネル)があります。
また、駅のすぐ姫路寄りには市川橋梁があり、いずれも撮影スポットとして鉄道ファンには馴染みが深いです。

妻鹿トンネルをバックに離合する電車(2016年)
市川橋梁を走る6000系試運転列車(2016年)

以上、こじつけみたいな記事になりましたが、「バルス祭り」のたび話題になる山陽電鉄本線の妻鹿駅についてご紹介させていただきました。
「バルス祭り」の際に妻鹿駅について触れるXユーザーが増えるきっかけを作った1人だからというわけではないですが、これだけ「バルス祭り」の際に話題になるのであれば、山陽電鉄には何かの機会に妻鹿駅と「天空の城ラピュタ」のコラボ企画をお願いできないものかと思っています。

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