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❖ラオス見直す益々カオス(4)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2024年11月25日)

<探究対象…ラオス、バンビエン、バックパッカー、ニュース、トレードオフ>

♪サバイディー(ສະບາຍດີ、こんにちは)
東南アジア最後の秘境として、バックパッカーの人たちに人気のラオスですが、その中でもアスレチックやアウトドアを楽しむことができ、多くのバックパッカーが集まっているのがバンビエンという町です。

ラオス第1期のときは、バンビエンに行こうと思うと車やバイクなど移動手段が限られていました。しかしその後、中国ラオス鉄道が開通したので、この町に行くのが非常に楽になりました。そのため、今まで以上に多くのバックパッカーや観光客がバンビエンを訪れているようです。

そんなバンビエンについて、残念な話がネットニュースに上がっているのを見ました。

2024年11月23日のLaotian Timesの関連ニュースの見出しは次のようなものになっています。
「Two Danish Tourists, One American Dead in Vang Vieng from Methanol Poisoning, Official Report Says」

2024年11月22日のCNNニュースでも、バンビエンでの外国人死亡のニュースが報道されていました。
「The deaths of six foreign tourists linked to a suspected mass methanol poisoning has thrown a spotlight on a small town in Southeast Asia that has worked hard in recent years to shed its reputation for excess.」

死亡の原因とされているのは、お酒のかさ増しのために入れられたメタノール中毒です。メタノールはアルコールの一種で、主に洗浄剤として使われる工業用のアルコールです。同じくアルコールの一種であるエタノールはもともとお酒に入っていることがあります(消毒用のエタノールは違います)が、メタノールの方は法律上「劇物」に指定されています。

しかしメタノールは安価なため、不法にお酒に入れることがあるようです。ただメタノールは人体に取り込まれると、最終的にギ酸(蟻酸)となり、吐き気だけでなく失明や痙攣発作を引き起こし、さらには死に至る可能性が高いため非常に危険なものです。

リーゾナブルやノマドといった要素を求めて多くの人が訪れているバンビエンですが、「安かろう悪かろう」とか「タダより高い物はない」といった言葉が示すように、値段が抑えられているというメリットだけを享受できるわけではないと思います。

多くの事象には「トレードオフ」の関係が組み込まれているものです。或る点で得をしている(メリットがある)としても、別の点で損をしている(デメリットがある)可能性を忘れてはならないと思います。

今回の場合は、安価なお酒や宿泊などのメリットと繋がったことで、安全性が当たり前の状態であることについては希薄になるというデメリットとも同時に繋がっていたのだと思います。そのため安全性のチェックは自己責任になるわけですが、それを怠ってしまったことで悲しい出来事が起こったのだと思います。

私は二度ラオスに住みましたが、中国ラオス鉄道が開通した後でもバンビエンを訪れることはありませんでした。ただ、鉄道に乗ってルアンパバーンに行く途中、バンビエンを通過したことはあります。そのとき多くの人が乗降車していて、バンビエンの人気に驚かされたことを覚えています。ということでその際、車内から撮影したバンビエンの写真を載せておこうと思います。

ちなみに「お酒(アルコール)」はラオ語で「ເຫຼົ້າ/ເຫລົ້າ(ラオ)」といいます。タイ語では「เหล้า(ラオ)」です。

それからお酒の発音が「ラオ」なので、「ラオスのお酒(蒸留酒、米焼酎)」は「ラオラオ」という発音で、聞くたびにちょっと不思議な気持ちになっていましたね。

♪ポップ・カン・マイ(ພົບກັນໃໜ່、また会いましょう)

【記事累積:2167本目、連続投稿:1163日目】

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