◆中途半端な「MOTTAINAI」は、それこそ「もったいない」◆ まいに知・あらび基・おもいつ記(2023年7月29日)
<探究対象…ノスタルジー、母校、大学グッズ、MOTTAINAI>
昨日、母校を訪れた理由はいくつかあったのですが、そのうちの一つが母校のグッズを購入するというものでした。そのグッズは5年以上も前に一度購入しずっと使ってきたのですが、劣化がひどくなってしまい、修繕すれば何となるというレベルではなくなってしまったので、買い替え。もっと早く買い替えしたかったものの、タイミングを逸していたのです。【情報の収集】
そのグッズというのは「スマホカバー」です。母校カラーの紺色で、桜のマークもついています。あまり余計なデザインがない落ち着いた雰囲気が良くて、以前の夏休みにオープンキャンパス見学で立ち寄ったときに思わず買ってしまいました。【情報の収集】
そのスマホカバーはシンガポール、タイ、ラオスで私と共に過酷な気候に負けずに過ごしてきましたが、気温や湿度の高さ、使用頻度の高さによって、日に日に劣化していきました。それでも補強するためにテープを貼ったり、はげた部分に色を塗ってみたりしてきましたが、5年も経つと人前で堂々と出して利用するのが恥ずかしくなるくらいボロボロになってしまいました。【情報の収集】
私はスマホカバーに限らず、自分が使っているものについて、修繕などしながらできるだけ長く使おうとするタイプだと思います。そのためいつも悩むことは、大切に使ってきたものの買い替えはいつごろがタイミングとして適切かなのです。【課題の設定】
そんなものは汚れや破損が目立ち始めたらすぐ買い替えればいいじゃないかと考える人もいるでしょう。確かに汚れや破損が目立つようになったならば、それをそのまま使っていて他の人がそれを見たとき気づかれてしまうので、それによってポジティブな印象を受けない可能性はあります。もちろん人によっては、大切に使っているんだと好感を持ってくれる場合もあるかもしれませんが、あまり親交がない人が見たならば、だらしないなと嫌悪感を持たれることの方が多いのではないでしょうか。【整理・分析】
「MOTTAINAI」
これはケニアの環境保護活動家ワンガリ・マータイの言葉です。彼女は「持続可能な開発、民主主義と平和への貢献」で2004年12月にノーベル平和賞を受賞しました。彼女は2005年に京都議定書に関わる行事で来日し、日本語の「もったいない」という言葉の持つ意味に感銘を受け、これを世界に広めたいと考え、環境を守るための世界共通語として「MOTTAINAI」を提唱しました。【情報の収集】
大量生産・大量消費の社会は非常に便利ですがそれは光の部分です。同時にそれはゴミ問題・環境悪化など影の部分を持っています。ワンガリ・マータイの提唱した「MOTTAINAI」は、自分の目の前にあるモノを大切にすることは、ゴミを必要以上に発生させず環境保護に繋がるということだけを考えた「物質的・量的」な理念ではありません。モノを大切にするという気持ちは、モノに留まらず、モノを作ってくれた人、モノの使用中・使用後で影響を受ける人など、ヒトも大切にする「精神的・質的」な理念だと思います。【整理・分析】
私はそこまでの考えでスマホカバーを使い続けてきたわけではありませんが、使い続けていると思い入れや愛着が増し、身体の一部のような大切なものに思えてきて、なかなか買い替えに踏み切れなくなっています。他のモノについても使い続ける傾向があるので、結果としてゴミを発生させにくい状況に貢献しているかもしれません。【まとめ・表現】
使い続けることで3R(Reduce:削減、Reuse:再利用、Recycle:再資源化)に貢献しているのは良いのですが、私の場合、使い続け方はもう少し工夫すべきだったなあと、ボロボロになったスマホケースを見て改めて感じました。修繕するのは悪いことではないものの、とりあえず家にあるテープやマジックを使って対応しているだけなので「修繕」ではなく「ごまかし」になってしまっていました。【まとめ・表現】
さきほど述べた「MOTTAINAI」の理念は、3R(Reduce:削減、Reuse:再利用、Recycle:再資源化)に、もう一つのRとして「Respect(敬意を払う)」を加えたものと考えられています。【情報の収集】
私のスマホカバーへの対応は、とりあえずの「ごまかし」によって使い続けてきたもので、4つ目のRである「Respect(敬意を払う)」から見ると不十分ですね。そう考えると、「私の『MOTTAINAI』は中途半端で『もったいない』」ということになるでしょうか。初代のスマホカバーには5年間本当にお世話になりました。私のもう一つの悩みは買い替えた後になっても、以前使っていた物をなかなか捨てられないことです。これはこれで今後の課題ですね。【まとめ・表現】