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#ukraine
★我楽多だらけの製哲書(63)★~捏造された夜空に広がる罪深さとギロビッチ(The sinfulness that spreads in the forged night sky and Girovic)~
月と太陽は、古来より様々な形で対比されてきた。太陽は、日中に現れるため「主役のような存在」として扱われることが多く、またその光の強さや光が及ぼす熱量から、「支配者」「絶対的権力者」の象徴のようにもなってきた。各地の神話でも太陽を司る神は中心的地位を占めている。古代ギリシアの哲学者プラトンも、イデアの中でも最高のものとして「善のイデア」を取り上げているが、その比喩として太陽を用いている。 これに対して月は、夜という限られた時間帯に登場する「主役ではない存在」として扱われること
★我楽多だらけの製哲書(62)★~「ただいま」とハイデガー("I'm home" and Heidegger)~
人間は自分との繋がりが強い場所(それは単に地理的な空間という意味ではなく、自分の存在意義にとっても不可欠な精神的な拠り所として、ハイデガーのいう「故郷」といえると考える)から離れると大きな喪失感を抱くものである。 Human beings are greatly connected to themselves (I think that it is not just a geographical space, but a spiritual base that is indi
★我楽多だらけの製哲書(59)★~一切衆生の財産である自由とリンカーン(Freedom, a property for all living beings, and Lincoln)~
タイ・ラオス・カンボジアなどでは、「徳を積む(タイ語では「タンブン(ทำบุญ)」)」ことが、自分のほか家族の現世における幸せになるだけではなく、来世を幸せに過ごすことにもなると信じられている。 タンブンの中でも代表的なものが、僧侶や寺院に食べ物や寄進をすることである。托鉢といって、早朝に僧侶が家々を回り、食べ物の施しを受けるのが有名である。地域によっては、この托鉢自体がイベントのように扱われ観光資源の主なものになっていたりもするが、本来これは、僧侶にとっては喜捨を受ける修
★我楽多だらけの製哲書(58)★~バンコクの空に張り巡らされている秩序とサン=テグジュペリ(The order in the sky of Bangkok and Saint-Exupery)~
ラオスほどではないが、バンコクの街の頭上にはたくさんの電線が張り巡らされている。電気を各地へ伝えるというのが電線の本質的な役割であり、換言すれば「質的価値」ということになる。そして、電線が地上にあると、ぶつかって事故が起こったり、強風などで切れて危なかったりする。さらに頭上にゴチャゴチャと電線があるのは邪魔なので、送電するという「質的価値」を重視した場合は、シンガポールのように地下にあった方が良いように思えてしまう。 しかし昨日の文字の質的価値と量的価値の話と同じように、電
★我楽多だらけの製哲書(57)★~気にはなるが意味は分からない文字たちと横井也有(Characters that are worrisome but do not understand the meaning, and Yayu Yokoi)~
仏教寺院が至る所にあるバンコクであるが、散策しているとモスクを見つけた。モスク周辺のお店ではタイ語だけでなくアラビア語での表記も発見した。やはりムスリムの人たちのためにアラビア語でも表記をして理解しやすくしているのだと思う。 タイ語とラオ語は似ているのに、ラオスにいた1年間でほとんどラオ語を勉強しなかった私にとって、タイ語は「謎の文字」である。そして大学2年のときに興味本位で履修したアラビア語も20年以上時間が経っているので全く分からない「謎の文字」である。 読めないとい
★我楽多だらけの製哲書(56)★~温かみを感じるバンコクのローカルバスと孟子(Bangkok's local bus that feels warm and Mencius)~
ここ数日間は、バンコクの中心部に行くためにバスを利用している。徒歩の次に安価な移動手段がバスだと思われる。他には、バイクタクシー、乗り合いタクシー(トゥクトゥクみたいなもの)、普通のタクシーなどがあるが、それらはバスに比べて小回りも利き、ルートも柔軟性があるため、その分、価格は高く設定されている。中心部に行けば、鉄道もあるが、こちらもバスに比べるとやはり高額である。 バスの安さは、ルートの制約があるだけでなく、朝夕の渋滞に巻き込まれると、ほとんど進まなくなり、同じルートでも
★我楽多だらけの製哲書(55)★~正直者が得をすると感じた出来事とアリストテレス(Events that honesty felt profitable and Aristotle)~
見栄というかプライドというか、自分を飾って見せようとする姿勢は、一時的な自分の恥ずかしさというものを回避することにはなるかもしれない。しかし、その場しのぎでしかないので、長い目で考えた時には得をしないものである。 The attitude of looking good, pride, or trying to decorate yourself may help you avoid temporary embarrassment. However, since it is
★我楽多だらけの製哲書(54)★~暑さも人為も包み込む黄色い花のヴェールとテリー・テンペスト・ウィリアムス(A veil of yellow flowers that wraps around heat and man-made objects, and Terry Tempest Williams)~
バンコクを散策していると黄色のきれいな花が数珠つなぎのように集まっている木を多く見かける。これはタイの国花であり、「ラチャプルック」と呼ばれている。黄色い花が降り注いでいるようにも見えるので別名「ゴールデン・シャワー(ツリー)」とも呼ばれる。 この木の開花時期は3月から5月くらいで、タイやラオスの辺りの地域では最も暑く、「暑季」とも呼ばれるが、その暑さを黄色の花のシャワーによって涼しくしてくれているようである。 道沿いにたくさんの木が植えられているので、それが道沿いを何十
★我楽多だらけの製哲書(53)★~私への刺客第一号と源義朝(The first thug to me and Minamoto no Yoshitomo)~
ロシアがウクライナに侵攻して1ヵ月が経つ。ロシアの(プーチンの?)当初の想定よりもウクライナの抵抗は激しく、ウクライナ情勢は混迷を極めている。いくつかの報道によると、プーチンはキエフへ暗殺部隊を送っているらしい。狙いはもちろんゼレンスキー大統領である。今のところ、ゼレンスキー大統領の身に危険は及んでいないが、用心しなければならないだろう。 It has been a month since Russia invaded Ukraine. Ukraine's resistanc
★我楽多だらけの製哲書(49)★~ウクライナ情勢とチャーチル(Ukraine situation and Churchill)~
(これから先、どのような展開になるかは分からないが、その展開を見てからの結果論で語りたくはないので、現在生じている問題に対して、衝動的・直観的・短絡的・短期的な捉え方ではないかという指摘を甘んじて受け入れつつ、国際法、特に経済制裁などを含めた安全保障について一時期は研究に取り組んだ自分としては、やはり何かしらのことを語っておきたい) 「始まってしまった」というべきか。 「始まるべくして始まった」というべきか。 そもそも「始まっていた」というべきか。 Should I sa