「リクルートで学んだこと6~オラオラ上司VSニコニコ上司」キャリアに悩むあたなたへ。転職7社、やりたいことをやって幸せになるためにボクがしてきたこと(17)
営業を学ぶつもりで入ったリクルートでしたが、チームビルディングによる失敗体験や成功体験を3年という短いサイクルで経験できたおかげで、ボクは組織を形作ることにも興味を持つようになり、今にいたります。リクルートで学んだことの最後は、ボクが出会ってきた上司について書きたいと思います。
リーダーによってチームは180度変わる
メンバーの入れ替わりが激しいホットペッパーは、上司の異動も頻繁に行われ、街を元気にするメディアとして、停滞することなく常に新しいものを発信できるよう人の循環も仕組化されていました。
ボクがお世話になった上司は3人。1人目は、入社してすぐ観光エリアでとりあえずやってみようで、無料の飛び込み営業をやらせてくれた上司。2人目は、オラオラ系でみんなついていきます的な愛され上司。3人目は指示は出さずに暖かく見守ってくれて責任だけを取ってくれるような上司。
1人目はボクが入社してから数か月で異動になり、2人目が1年、3人目が2年お世話になります。特に2人目と3人目が長く、そして対照的だったので、紹介したいと思います。
ついていきますオラオラ系
言葉使いは若干荒いものの、指示をバンバン出し、有無を言わせずメンバーを動かす。それでいて愛情たっぷり。そんなオラオラ系の上司が2人目でした。ちょうどボクがスランプだった大半をお世話になった時期でもあり、かなり気に掛けてもらい、スランプ過ぎて手こずらせてしまった上司でもあります。
とにかく指示が明確で絶対なので、みんなも動きやすい。やるかやらないか、白黒ハッキリしていたので、それまでチーム内の人間関係があまりよくなく、成績も振るわなかったチームにとっては、ぐいぐい引っ張ってくれるオラオラ上司は非常にありがたくフィットした存在でした。
基本的には仕事をしているようには見えず(あくまでも見えていただけです)フラフラとみんなのところ回遊しては、てやんでぃ的な台詞でみんなを気に掛けてくれていました。休日も車で色々と連れて行ってくれました。ボクがスランプのときには、何度も旅行にまで連れて行ってくれました。
背中から暖かく見守る系
オラオラ系の上司は1年で異動になり、次にきた上司はオラオラとは真逆の、ほとんど指示は出さない、優しいベテラン上司でした。
オラオラ上司と比べると、あまりに何も指示を出さないので、最初の頃、みんなの戸惑いはかなりのものでした。なんで新しい上司は何も指示を出さないんだろう、上司として居る意味があるんだろうか。。。
指示がないとなると、みんなも自分たちの力でなんとかするしかありません。ニコニコ上司は、オラオラ上司のように苦言も言いません。そうするとどうなるか。チームのメンバーは自ら考えるようになります。実はオラオラ上司のもとで、みんな考えることをしなくなっていたわけです。
ニコニコ上司はリクルートに何年も居続けられてるベテラン。そこはただニコニコしていたわけではなく、実は社内でもかなり顔がきき、デキル人だとみんなが気付くのは、しばらくしてからのことでした。
何が起こったかいうと、自分たちで考えるようになったメンバーからは、新しいアイデアが次々と生まれてきます。基本的には新しいアイデアや商品は東京から、という流れが根底にあった中、社内政治に強いニコニコ上司が、次から次へと企画を通してきてしまうのです。ボクが郊外エリアに本誌復活を出来たのもニコニコ上司の力がかなり大きかったわけです。
新しい企画をすることは楽しいことです。それが実現すれば更に楽しく、そしてモチベーションも上がります。ニコニコ上司が社内で力を発揮して、次々と企画を通してきてくれるので、メンバーもその企画をバク進させて、自然と売上もガンガン上がっていきます。
こうしてニコニコ上司の見守りマネジメントのおかげで、全国の売上を上げることになる新商品を生み、自分たちの売上も絶好調で、全国のMVPを獲るにまでいたります。もちろん人間関係も良好でした。まさに自走するチームの強さです。
上司から学んだこと
ボクがいた3年半、ほとんど人が辞めることがなかったのが当たり前だったのですが、今思うと、オラオラ上司もニコニコ上司も、本当に素晴らしい手腕でチームを見事に引っ張ってくれていたおかげで、辞める人もいなかったのだなと思います。
そして、メンバーが自主的に考えることを続け、モチベーションも売上も上げることができた、背中から見守ってくれている安心感を常に持たせてくれたニコニコ上司のようなマネジメントが、いつしかボクの目標にもなっていました。
忘れもしない、卒業直前の宿泊キックオフで、2人で一緒になったホテルの朝食。本当に辞めちゃうの?とニコニコ上司は何度も残ることを勧めてくれました。当時、ボクは結婚式業界に戻ることを決めて3年半限定でリクルートにいたので、残ることは全く考えていませんでしたが、なんともありがたい話です。
こうして、営業を学ぶつもりで入ったボクでしたが、営業以上に、チームビルディングやマネジメントについても、チームが成長していく様を肌で感じながら日々を送ることで身に付けることができ、のちのボクに多大なる影響を与えてくれることになったのです。
かなやんレベル20→21
・上司によってチームは180度変わる
・自走するチームの強さ