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時代は節約と貯蓄だ!
日本人が貯蓄が得意な深い理由とは
世はひたすら値上げの時代である。
食品、ガソリン代、光熱費などの度重なる値上げが庶民の懐を直撃しており、年金世代には非常に厳しい世の中となってきた。
なかには本当に必要な値上げなのだろうか。
便乗値上げなのではと疑いたくなるものまである。
おまけに、近々消費税を15パーセントにするという財務省の陰謀(?)も見え隠れしてきたというネット情報もあった。
おいおい、この先どうなるのか。
不安ばかりが増長される。
かくなる上は自己防衛のために、これまでの生活を見直さなくてはという思いにたどり着く。
と言っても、いまさら投資という度胸もないし、そのような余裕もない。
できるのは日本人の得意技である
節約と貯蓄
しかない。
これに優るものはない。
これだったら今からでもすぐできる。
自分の支出を見直して不要なものを切り落とし、もし余裕があればそれを貯蓄に回せばよい。
それだけのことだ。
その思いに至ったうえでのひとつの方策が図書館利用だった。
図書館が「混迷の時代」を切り開く先駆けとなった。
何せそれまで年間数万円単位(へたすると2桁代かもしれない)のお金が浮くことになる。
おまけに妻から不平をたらたら言われていた蔵書の問題まで片付く。
今後は自分の蔵書が図書館にあると思えば良い。
そして必要な時にそこから引っ張り出せばよい。
そう思ったらなんだか気が楽になった。
ものは考えようだ。
そして地元の県立図書館のサイトを見つけ、その検索システムを使って読みたい本や作者名等で検索すると、なんと今読みたいと思っていた本が全て揃っていた。
まあ税金で集めたのだから在庫は豊富だとは思っていたが、借りれば無料だし、しかも単行本タイプで揃っている。
先日自分への御褒美として高価な単行本を買ったが、やはり大きな本のほうが字も大きくて読みやすい。
図書館を利用すれば、安価な文庫版に頼らなくてもその単行本で気兼ねなく読める。
翌日さっそくその図書館に行って、新規手続きを済ませ、2冊ほど借りると貸出の受付で本のバーコードを「ピッ」と読み取るだけで終わり。
何と手軽なこと。
あとはスマホにダウンロードした図書館のアプリが今借りている本の詳細や返却期限を教えてくれ、期限が迫ると通知が入る。
一回の貸し出し期間は3週間。
それだけあれば十分だ。
貸出の延長もそのアプリからできる。
何とも便利な世の中になったものだ。
ついでに図書館内を歩き回ると、なんとその蔵書の多いこと。(図書館だから当たり前か!)
たくさんの本を眺めているだけでも満たされた気持ちになる私にとって、オアシスのようなところだ。
そしてゆったりした休憩スペースで飲食もできるようになっており、心行くまで読書を楽しめる。
図書館を使った記憶というものは、もう高校時代にまで遡るかもしれない。
その頃の図書館というものは、なにか暗いイメージしかなく、受付で申込書を手書きして借りるものだったが、公立図書館とは言え今の図書館にそんなものはいっさいない。
明るくゆったりとしたところで、学習室等もあることから若い人の利用も多く高齢者のたまり場的な感じもしない。
これまで長きに渡り図書館を利用するということに思いが至らず、ひたすら本屋さん等で買ってきた。
そのことを思えば、これまで莫大(?)なお金を書籍につぎ込んできたことになる。
まあ自分への投資と思えばいいかもしれないが、世の中お金を使わずとも自己投資できる方法もあったのだと思うところだった。
ただ自分のものではないので返さなければならなく、あとでまた読み返すということもできないが、よほど気に入った本でない限りそのようなことはまずない。
そのことを考えれば、まずは図書館で借りて読み、気に入ったら買えばよいだけのことである。
新刊であってもすぐにラインアップされるし、そのお知らせもアプリで通知されるシステムもあるので、何も本屋で買わなくても最新の本にも目を通せることになる。(ただその場合、人気の作家であれば予約制となることもあるので、少々待たなければならないこともあるらしい。)
そして私の次の標的になったのが「新聞」だった。
私が取っている新聞は、長いこと惰性で取っているとしか言えない地元の新聞だが、地方新聞にありがちな左がかかった傾向の記事や論評で埋め尽くされており、一読の価値もない。
それでもこれだけ長い期間取り続けてきたのは、その地方欄があったからこそだ。
そこには地元の情報が満載されているため、在職中はいろいろと参考になることがあった。
でも年金暮らしの今となっては、一読の価値もなくなったが、妻曰く
この新聞の日々の運勢欄は
よく当たるのよ
とか
新聞がないとテレビ番組が分からない
とのたまう。
そんなもの全部スマホで
済むじゃないか!
と怒鳴りたくなるのをわずかな理性でこらえる。
我が家の抵抗勢力もなかなか手ごわいのだ。
でもその抵抗勢力も、私の指導もあって、最近徐々にスマホの使い方に慣れてきて、暇さえあればよく見ている。
そして疑問に思ったことがあれば
〇〇って何?
とスマホに語りかけるようになったし、外出先等でも名前を知らない草花に出会えばスマホのカメラを向けてAIに教えてもらうなどしている。
よしよし
新聞解約もまもなくだ
と意を強くしてきた今日この頃。
書籍と新聞だけでも年間10万円以上の出費を抑えられることになりそうだ。
そして次は電話だ。
我々の世代では、固定電話というものは一家を構えた証的な意味合いもあり、携帯電話が普及してもなかなか解約しない人が多い。
しかし今やスマホの時代である。
かっては
テレビ、冷蔵庫、洗濯機
が「三種の神器」(若い人には死語だろう)と言われていたらしいが、今や
一人一台スマホの時代
と言っても過言ではないほど普及している。
国民ひとりひとりが高性能な移動式連絡手段兼小型PC兼デジタルカメラを持ち歩いているような時代に一人静かに家で鳴るのを待っている固定電話の出番はほとんどない。
時々鳴っても迷惑電話や架空請求詐欺まがいの電話、営業電話など、ろくなものはなく、百害あって一利なしだ。
知人や親せき等からの連絡はまずスマホやLINEに入る。
この際、これも解約してまえ!
このほか節約を真剣に考えたら、身の回りには惰性で使ってきた出費の多いこと。
まあ出費を煽り、景気を作るという資本主義の原則は分からないではないが、これだけ値上げが続くと国民も
ない袖は振れない
ということにならないだろうか。
そこで昔から「美徳」と言われてきた節約や貯蓄の出番となる。
そのことについては、これまでも幾度が投稿したことがある。
詳しいことは上記の投稿に詳述したが、江戸時代には、「もったいない」という庶民感覚から資源をひとつも無駄にしないで使いきるという循環システムが確立されていたし、明治以降から先の大戦前後に至るまで、日本経済を下支えしてきたのは、庶民の貯蓄だった。
現在日本が保有する対外資産は、2023年末まで471兆円という莫大なもので、日本人の個人金融資産にいたっては、2024年においてなんと2212兆円もあり、文字通り世界一の大金持ちなのであるが、それもこれまでの日本人の美徳である節約と貯蓄に負うところが大きい。
節約に至っては、今では
Mottainai
という英語になっているほどだ。
つまり「ない袖は振れない」状況に追い込まれつつも、日本人はしっかり危機に備えて「ため込んできた」と言えるかもしれない。
ただ貯蓄という概念は世界的なスタンダードにはなっておらず、ハゲタカのような外資系ファンドや投資家からすれば、日本人の個人金融資産は「餌」にしか見えないらしく、なぜか日本政府も一丸となって「投資」なるものに目を向けさせようと躍起になっている。
私は、日本人が貯蓄を美徳と考えるのも稲作文化からきているのではないだろうかと考えている。
何せ籾殻(もみがら)付きの状態であれば何年でも持つと言われている奇跡のような食料だ。
これを「資産」として蓄え、古(いにしえ)より飢饉の時に庶民に放出してきたという方法は狩猟民族の欧米人にはない発想だろう。
なにせ彼らが主食とする肉類は、すぐに消費しなければ腐ってしまうからだ。
現在は冷凍技術が発達したが、それは最近のことで、我々日本人は昔から稲作文化により、この「蓄える」という知恵を持っていたということになる。
だから貯蓄は美徳として、日本人のDNAに植え付けられたのだろう。
しかし日本人が蓄えた資産も、狩猟民族の彼らからすれば「獲物」でしかないのかもしれない。
日本人よ。
こういう時代だからこそ「節約」と「貯蓄」に目を向けようではないか。
貯蓄も長い目で見れば将来は「投資」に変じるのだ。
将来はそれがマイホームやマイカー、教育資金などに転じるのだ。
貯蓄は長期的視野にたった投資でもあるのだ。
それを長期的視野に立てない欧米人が搾取の対象として刈り取り、自分たちの金儲けだけの新たな投資に回す。
そんな彼らのビジネスに何も日本人が加担することはない。
日本人は日本人のスパンで、長期的視野にたった経済を組み立てればいいのだ。
何も彼らの「狩り」に加担することはない。
本来日本人は「農耕民族」なのだから。
そしてそのDNAは我々に今も流れているのだから。
塵も積もれば山となる
今となっては死語に近いフレーズかもしれないが、そうやって先人たちがこつこつと築き上げてきた結果が今の日本であるということを努々忘れてはならないだろう。
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昨日キンドル出版にて
文化って何ですか?
自尊史観で見る日本 第5巻
を出版しました。
これまでnoteで書きためた中から著者自身がテーマを絞ってセレクトしたもので、これはその第5巻となります。
本日より5日間は無料キャンペーン中ですのでぜひご一読ください。
過去に出版した第4巻も、それぞれ200円という安価な価格設定にしております。
なおこれまで発刊していたものは横書きでしたが、電子出版とはいえ、やはり日本人として縦書きの本のほうが馴染むのではないかと思い、今回の出版も含め全て縦書きに手直しし、内容も再度吟味のうえ加筆修正しました。
少しでも私の投稿に興味を持っていただいた方の多くのお目に触れることを願ってやみません。