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会食恐怖なんてさようなら

以前、新聞で「学生食堂に『ボッチ席』」と題した記事が載っていたことがあります。

例として、大東文化大学では平成24年から「ボッチ席」と呼ばれる、6人テーブルの中央に高さ約60センチの半透明のプラスチック板が設置されました。

これにより、対面の人の顔が見えず、カウンターに座っているような状態になるようです。

これは、一人で食事をしているのを見られたくない、視線を合わせず一人で食事をしたいといった心理に配慮したものです。

よく言われる便所めしとは、まさにこういった一人で食べているのを見られたくないという心理があるようです。

大東文化大学では「ボッチ席」は随分好評のようです。

他の大学でも増えているとのことで、まさに大学全入時代、学生といえども顧客であり、そのニーズにこたえる必要があるといったことでしょうか。

私が学生時代だった頃のことを想像してみると、たしかに学食で一人っていうのはちょっと嫌ですね。

友達とかに見られると、ホレ見つけたと言わんばかりに「佐藤、なんだよ一人かよ、さみしいやつだなぁ」なんて嬉しそうに言われそうな気がします。

私がSAD(社交不安障害)だったから余計そう感じるのかどうか、それは分かりませんがどうなんでしょうかね。

最近の若い世代の方々はコミュニケーション障害であるとか草食系だとか言われていますが、

実際にそういったひ弱さとでもいったような傾向があるのか、それとも一人で食べていると気恥ずかしいというのは誰しもがそう感じるものであり、潜在ニーズにマッチした取り組みなのか、よく分からないです。

ただ、社交不安障害というのはある種、矛盾していて、人にどう見られるかばかり意識して孤独な奴と思われたくないという思いがある一方、

いざ人と食事するとなると、それはそれでまた苦痛になることもしばしばあります。

これが会食恐怖というものです。


次のような特徴があります。

・周りに知らない人が大勢いたり、自分が見渡されるような位置にいると、食欲が一気になくなる。

・お昼ごはんを人と食べに行くと全く食べられない。箸は持てても口まで持っていくことができない。無理やり持っていくと手が震える。

・家族とか慣れた人なら大丈夫だけど、知らない人とは緊張して食べられなくなる。


私の場合、症状が一番きつかった頃は、人と一緒に食べる時に箸を持った手が震えてしまうのを非常に恐れた記憶があります。

そして意識すればするほど、かえって手が震える。

正に森田療法で言う所の精神交互作用の典型的な例でした。

治り方はもう覚えていません。

私の場合は、他にも自己臭恐怖とか、書痙もそうでしたが、いつの間にか治っていました。

はっきり言ってそんなものです。

みんなそうです。

その悩みをなんとかしようと取り組んでいる時が一番病んで、バタバタと忙しかったりそんなこと言っていられないような時は、治るというより忘れてしまうのです。

さぁ、今悩んでる皆さん、悩んでても悪くなる一方ですので、

悩みの核心である症状はほっといて、目の前の必要なことをあがるままにあるがままにやっていってみてはいかがでしょうか?

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佐藤たけはるあがり症専門カウンセラー
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