オランダからのご家族滞在記(その6)
【最後の夜は居酒屋で!】
大野町内に戻り、ご近所でイチ押しの居酒屋、長介へ。
田舎のちょっと独特な居酒屋文化を体験してもらう。
ここは他にはなかなかないスタイルで、席料が1500円で、カウンターの上にズラリと並んだ総菜は食べ放題、さらに、店主のおばちゃんがその日の気まぐれで数品、何かしら料理を出してくれる。
そうやって出してくれる料理は全て席料込。
あとはドリンク代が別途かかるという、至極明朗会計だ。
その時のオバちゃんの気分?仕入れによって、総菜や料理の内容も変わってくるので、何が出てくるかお楽しみな面白い居酒屋だ。
息子さんたちはポテト類を中心に。マーシャルとジャックリンはいろんな総菜をトライしている。
この日は結構な込み具合で、オバちゃん、一人でなかなか忙しそう。
カウンターの常連さんも興味を持って話しかけてくれて、僕も食べつつ通訳を。
しかし、通訳ってなかなか難しいですね!
いつの間にかジャックリンに日本語で話しかけていたり、逆に常連さんのおばちゃんに英語で話しかけていたり。
双方向に通訳するというのは単純に翻訳するだけとはまた違う頭脳を使うような気がします。
いや~頭がグルグルフル回転しているような。
ジャスティンは、最後に出してもらえたいなり寿司を気に入った様子で、いくつも食べていました。今度来た時には、いなり寿司を一緒に作るのもありかな!
デンシルも、チラリと様子を見たらエミポンとなにやら話し込んでいる。
最初はシャイで、なかなか澄ましたような顔をしていたが、少しずつ打ち解けてきたようで良かった良かった。
多分、今日のプランがかなり心を解きほぐすことが出来たのではないだろうか?
息子さんたちはホニャラに送っておやすみ。
我々とマーシャル、ジャックリンは先日とはまた違う温泉に行って、ノンビリとリラックスした。
【いよいよ別れの時】
とうとう最終日だ。彼らはこれから、次の目的地・滋賀県に向けて旅立つ。3週間という日本の旅の中で、その3分の1をホニャラで過ごしてくれたのだ。
朝ご飯を食べた後、ジャックリンが改めてお礼を言ってくれるとともに、お礼の絵手紙と、オランダの伝統的な靴の置物、そして、とてもきれいなお皿をプレゼントしてくれた。
なんと、お皿の柄はジャックリンの手作りだそう。
そして手紙はグーグル翻訳で昨晩、作ってくれたのだろうか?
僕ら夫妻だけでなく、初日の花火の時と、2日目のバーベキューで会った僕の親父にも、わざわざ手紙を書いてくれていた。
そういえば温泉から帰った後で、二人で夜の散歩に出かけていた。濃厚だったホニャラでの滞在を、二人で反芻してから、この手紙を記してくれたのかな?
初めて見るものだらけで、とてもいい刺激になった!オランダに帰ってからも、この体験を友達にも話して、この宿に友人が来てくれるよう宣伝するよ!と嬉しい言葉を頂いた。
僕らにとっても、ご家族で、しかも5泊6日という長期で迎えるのはなかなか無い経験。最初は覚えられるかな?とちょっと心配だった彼らの名前(特にジャックリンとジャスティンが紛らわしいw)も、もう間違えることはない。
色々詰め込みすぎたかな~という思いもあったけれど、まだまだこのホニャラ周辺地域の伝えきれていない魅力はたくさんある。
ぜひまた、日本に再訪したときはウチにも来てほしいな!と思う。
勿論、もし今度オランダに行くことがあれば、彼らのお家を訪問することになるだろう。
最後のホニャラでのひと時、マーシャルがプレゼントしてくれたオランダ木靴を職人さんが作る様子の動画を見せてくれる。
農場などでの作業靴として現在も使われているらしいが、木の靴って痛くならないのか?と不思議ではある。
しかしその様子を見ると、職人さんが一つ一つノミのような道具で削って作っており、それぞれの足の形に合わせて作っているらしい。なるほど、それならオーダーメイドだし、自分の足に合った靴を手に入れられるわけだ。
ただ現在は、工場で量産されるものもあるらしい。その様子も見せてくれた。
いよいよ出発の時。
名古屋からの新幹線の時間に合わせて、大垣駅に送る。
目的地の大津に行くのであれば、新幹線など使わなくても、在来線でもそんなに時間も変わらないし、安いよ!と思ったが、どうやらマーシャルが新幹線に乗りたいらしい。
なるほど~・・・マーシャル、新幹線に乗るためにちょっと大回りする道を敢えて選んだのか?結構下調べをしっかりしているマーシャルなので、その可能性が高いと思った。
送る車の中で、京都の鉄道博物館のことも聞かれたし、実はマーシャル、鉄道好きだな!
大垣駅でお別れ。
最後にハグをする、欧米流のスタイルで送り出した。
いってらっしゃい!また、帰ってきてね!という思いを込めて。
最後のこの写真、みんな笑顔で出発してくれたのが、なによりも嬉しかった。
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