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ボーはおそれている 映画感想
2024.2.21に観てきました。
この映画を一言で表すと、
「もう勘弁してください!」
アリ・アスター監督と主演ホアキン・フェニックスによる盛大な悪夢御伽話、またはアリ・アスターの壮大な自己セラピー。
アリ・アスターはいつも自伝を書くように映画を撮っている。少なくとも自身の経験、しかもトラウマを基に映画をつくっているように思える。
『ヘレディタリー/継承』をつくっても、『ミッドサマー』をつくっても、トラウマは癒えずここまで来てしまったという感じだ。
そのトラウマとは何か。
1、家族との不和
2、ドラッグ体験
3、セックスへの嫌悪
4、神への違和
などが挙げられると思う。これらを今作含め全三作のアリ・アスター監督作品には強く感じる。いつも精神的不安を映画から感じてしまう。
だが、ただ観客を怖がらがせ不安だけを与えてしまうのではなく御伽話としてのユーモアもふんだんに入れてくる(笑えるか笑えないかは別)から、どこか茶目っ気も感じる。
今作では劇中劇が出てくるのだがこれは今までアリ・アスターが観せていた、いい意味での「作り物感」=「これはフィクションです」という感覚とばっちりハマっていた。
今作は極めて悪夢的である。この長い悪夢が早く覚めてくれないものかと上映中ずっと思わざるをえなかった。