あくまでも手段の一つ 第105回e-cala cafe

「全員が数直線を使って解けるようにならなければならない」 
e-cala cafeに参加してくださった先生が、算数の授業を参観した管理職に言われた言葉です。

小学5年生の割合の単元での言葉です。
割合の単元では、もとにする量、比べられる量、割合について学びます。
もとにする量を1とみたときに比べられる量がどのくらいに当たるかを考えます。
その際に、数直線を使い、もとにする量と比べられる量の関係性を視覚化します。

自分の頭の中を整理するために数直線を活用することはとても素晴らしいことです。
数直線を汎用的に活用できる力を育てたいとも思います。

しかし、
全員に数直線を強いることはどうなのでしょうか?
問題を理解し、立式もでき、答えも正確にみちびくことができるのに、数直線を描くことは苦手な子がいるかもしれません。
図を描いて問題場面をイメージして、そこから立式する子もいるかもしれません。
問題解決の手段は、子ども一人ひとり違うと思います。
数直線はその手段の一つなのではないでしょうか。
ある一つの手段を強制することで、困難さを抱えてしまう子や思考が止まってしまう子、関係のないところで迷ってしまう子が出てくると思うのです。

先に述べたように、
数直線を汎用的に使用できるようにしていくことは大切だと思います。
数直線はあくまでも手段の一つであることは頭の中に入れておきたいなと思います。

note そもそもそろえようとすることに無理がある 村山豪
note 誰にとっての「は か せ」? 村山豪
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