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脳は主語を理解できない

私のおばあちゃんは、
小さい頃からいつもなんでも褒めてくれた。

絵が上手、頭がいい、肌が綺麗、お化粧が上手、センスがいい、とか。

もう子供じゃないのに、
おばあちゃんからしたら私はいつまでも小学生のままなのか、今でも会うたびに褒めてくれる。

なんでも褒めてくれるもんだから
子供の頃、私は天才で、絶世の美女なんだと思ってた。

美術が3なのは先生の美的センスが無いだけだと思ってたし、
特にモテ期というものが無くてもみんなの見る目が無いだけだと思ってた。

でも現実は、普通のどこにでもいるクラスメイトで。
誰からみても美人な子や、なにか特技が抜きん出てる子を羨ましいなと思ったりもした。

大人となった今となっては、
みんなから特に一目置かれなくても
自分にとって大切な誰かから、特別だと思われてるだけでも充分すぎるんだと、
社会に揉まれた今になってはそう思う。

人間の脳は主語を理解できないらしい。

つまり、いつも笑顔で、誰に対しても思いやりを忘れない、暖かい春の日のお日様のようなおばあちゃんは、
私を褒め続けていたことで、自分自身を褒め続け、無意識のうちに自分に自信を与えていることになる。

ここ最近「自己肯定感」という言葉が流行り、いろんな本が出ているが、
難しく考えないで、「人を褒めること」が1番簡単で、手っ取り早い自己肯定感の高め方なのではないだろうかと思う。

私もまずはおばあちゃんを見習って、
人の「いいな」と思ったところを
声に出して、ちゃんと伝えていきたい。

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