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picopiko
文章と離れたくない。【散文詩】
小説が全く書けていない。
最後に書き上げた日がいつだったかも分からない。
自分の文章が腐っていくようだ。
脳も手も劣化しているように感じる。
小説を書かない自分に価値はあるだろうか。
自分の文章に価値はあるだろうか。
そう思う事さえも図々しい。
それでも、文章を書く事をやめない。
やめたくない。
すがりたい。
文章と離れたくない。
どうしてこんなにも執着する?
辛いならやめればいい。
手放せばいい。
文章が書けなくても、生きてはいけるんだから。
何故やめない?
書けなくて苦しいなら、
吐きそうになるぐらいなら、
別の事をして過ごせばいい。
このまま工場で働き続けても悪くない。
地味な作業は私に似合っている。
そうやって自分に合った別の事をして過ごせば良い。
だが、別の事をしている人生で、
私は満足するか?
文章に魅了されちまったヤツが、
文章ナシの生活に耐えられるか?
一度この世界に引き込まれた人間が、
そう簡単に抜け出せると思うか?