4歳違いの息子たちは小さい頃に周りから、よく「似ている」と言われましたが、親の目からみると好きなことや性格は違います。写真整理と同時進行でお便りや息子たちの通知表を見返していますが、青年と言われる年頃になっても幼い頃に見られた性格に変化がないことに気づいて、今更のように驚いています。
長男は小さな頃から好奇心旺盛な子どもでした。彼の好奇心の目は、男の子にありがちな昆虫などの生き物ではなく、違うものに向けられていました。
例えば自家用車の足下についている非常用の発煙筒。父親の車の定期点検が終わり、車を自宅に戻した際に「お父さん、この筒、使用期限が切れている」と父親に知らせたのは、当時小学生だった長男です。長年某自動車メーカーのファンだった夫は、長男の指摘をきっかけにディーラーを変え、買い換えを機に違うメーカーの車に乗るようになりました。
未就学児だった二男が風邪をひき、普段とは違う小児科に行ったときのことです。医院の隣地に建つ薬局で薬を受け取り、自宅に戻りました。いつものように好奇心旺盛な長男は、自分用ではないのに、早速持ち帰った薬と処方箋を見比べています。「お母さん、この薬、量が違うよ」。よくよく見ると、処方よりも一桁多い量の薬が調合されていました。すぐに薬局に電話し、正しい量の薬を持参させましたが、薬と共に渡された菓子折はそのまま相手に返しました。
兄弟仲が良いとはいえ、小さな子どもを連れての外出は大変です。バタバタと外出の支度をして、兄弟2人を車に乗せ運転席で「ふーっ」と安堵のため息をついた瞬間「あれっ、ストーブのスイッチ消したかな?」と気になることが出てくる私に「大丈夫だよ、お母さん。たとえストーブを点けっぱなしだったとしても、2時間後には自動的にとまるから」と変ななぐさめ方をするのも長男でした。
後ろの席に兄弟を乗せた運転中、赤信号で停止しますよね。ドライバーは信号の色が変わるまで前方を見続けなければいけないのに、ふと別のことを思い出し、落ち着きがなくなることがあります。きょろきょろしている私の様子を察した長男は「信号の色が変わったら、僕が教えてあげるから」と、後部座席から声をかけてくれるのです。
好奇心旺盛というよりも、細かなことに気がつく性格…なのかもしれません。好奇心が旺盛なことも含めて、夫にもそんなところがあるので、長男は夫似なのかもしれませんね。
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「同じように育てたのに…」とは、親が子育てについて語るときに言いがちですが、私はこの言葉に懐疑的です。「同じように育てる」ということは、厳密に言えば親の年齢も、育てる子どもの年齢も、育った環境もすべて同じであることが条件だと思うからです。自分の理想とする子育てができなかったことへの言い訳に「同じように育てたのに…」と使われるように思えてしまうため、私はこの言葉が好きではないし、自分で使うことはありません。
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お子さんの入学、就職といった子育ての節目に写真整理はいかがですか。写真にまつわる思い出を、ご自身の子育てのふり返りをご一緒しましょう!