待ちくたびれた錦秋
先日のエントリーで冬が来たような景色を見た記事を書いていて、今さらこんな記事を載せるのもおこがましい気がするのだが、先月の終わり近くになって漸く錦織の秋の本来の姿を見ることができたのでちょっとだけ載せてみようと思いこの記事を書いている。
山口県周南市鹿野の漢陽寺に行ってみた。本当は自然の中にある紅葉が好きなんだけど、残念ながら病み上がりの身、とても山へ入ったりはできそうもなく、カメラもミラーレス一眼ではなく単焦点のコンデジのみの潔さだ。たまにはこういうスタイルも良いかも知れない。流石に手入れしてある植栽はワイルドさはないものの、我々くらいの年齢になれば山に入るのとは違った楽しみ方もできるようになるみたいだ。もちろん、ここは信仰の場、庭に向かって座って庭園を眺めれば心も静かに楽しむことができるというわけだ。
そして別の日、地元の旧大名家の庭園を歩いてみる。
ここは維新後の毛利家の庭園、先のお寺の庭よりも規模ははるかに大きい。別の意味でため息の出るほどの豪華な庭であり、建っている邸宅も素晴らしい。
こうして二箇所ほど名所を巡って、抜けていた今年の秋の記憶は埋まった。見られれば良いというわけではないけれど、季節の記憶がないというのも寂しいものだ。とりあえずは待っていてくれた季節の移ろいに感謝して、これで安心して年末を迎える事ができるということだ。