花暦は萩から…
同じ所に長く住んでいると、季節毎に出かける場所は毎年だいたい同じような場所になってくる。新年明けてからの僕の花暦は萩から始まる。本当は隣県の益田市に咲く水仙が最初という年も多いのだが、これが割と天候に左右されやすい。
笠山という小さな火山の麓にある笠山椿群生林へ行ってみた。春が恋しくなると訪れる椿群生林、花期が早すぎるのは毎度承知の上で来てみたくなる場所だ。見頃は2〜3月だけど、割と花期が長いのでハズレを喰らうことはない。
メジロがいると妻が言うので慌ててレンズを望遠に換えて久しぶりに鳥を追いかけてみた。普段は滅多に鳥など追いかけないけれど、今頃のカメラはそんな僕でもそれなりの写真が撮れる性能を持っている。そしてカメラマンはそんなカメラの性能に甘えてどんどん下手くそになる。自分がこれまでに撮ってきた写真を見ればそのことがよくわかる。
まぁアマチュアカメラマンにとってカメラは所詮おもちゃ、少なくとも僕はそう思っていて、そんなおもちゃをガチャガチャ弄りながら遊べればそれでいいのだ。
久しぶりにミラーレス一眼を振り回して楽しかったが、やはりこのカメラは街で使うには大きすぎ、重すぎ、目立ちすぎだなぁと思う。街でも使いたいけどね。
笠山でしばらく遊んで、次は萩往還梅園へ行ってみた。梅一輪ほどの温かさを求めて…。例年ならこの時期にはもう咲いている木も多いのだが、なぜか今年はさっぱり…。こんなに咲いていない様子を見るのは初めてのような気がする。
諦めかけたときにようやく見つけた梅一輪。心に灯りが点ったように温かくなった。いつも思うことだが、桜は満開がいいけれど梅は一輪でもいい。この一輪は春の予感を感じさせる希望の一輪なのだ。