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産ロボの理想的な三品産業活用である豆腐屋さんは、もっとスゴい産業変革企業だった。

相模屋食料という会社をご存知でしょうか?

豆腐業界最大手で、縮小する市場の中でも圧倒的に業績を伸ばし続けている会社です。食品業界、ロボット業界でもメディアに取り上げられることの多い会社のようですが、大変申し訳ないのですが、この2週間前くらいまで知りませんでした!!スイマセン!!

きっかけは4/20にあった計測自動制御学会でのライター森山和道さんの講演での紹介。

ロボット活用が思うようにが進んでいないと言われる三品産業における理想的な事例とも言える内容で、本当にビックリしました。これからはRX( Robot Transformation)だー!!とか言いながら、知らなかったのが、恥ずかしくなるくらい。

ただし、調べてみると、単なるロボット活用企業というより、もっともっと学ぶべきことが多い企業な気ががしましたので、纏めて見ます!

ロボット活用企業としての相模屋

非常にザックリにロボット屋視点で説明すると、
・豆腐を大量生産しようとすると、豆腐をパックに詰めるのが難易度が高い(これは想像するだけで技術的難易度が高い。あんな柔らかいモノを高速に安定して潰さずにハンドリングするのはレベルが高すぎる)
・別に豆腐を掴まなくても、パックを掴んで豆腐に嵌めれば良いという逆転の発想
・人手作業のためにアツアツの豆腐を冷ましていたので、ロボットにさせるなら出来立て熱々のまま作業させても良い。そちらの方が美味しいし、菌も繁殖しにくい。
・菌が繁殖しなければ賞味期限も伸ばせる
・賞味期限が延びると、工場から離れた場所まで販路を拡大もできる
・大量にも作れる&売れるようになったので、一個当たりの配送料も抑えられる
という現象が起きたようです。

ロボット化により生産量を5倍、賞味期限を3倍にしたというのは、逆転の発想という言葉で済ますには異次元のインパクトで、完全にビジネスそのものを変革しています。2005年頃の取り組みとのことですが、今聞いてもスゴい!!という事例です。

詳細は他の専門記事でも紹介されているので、よろしければ是非!

森山さんの講演での事例紹介やニュースを見て、この事例は本当にスゴイなぁー、本気で工場見学とか行きたいなぁと思って、さらに調べて見ると、売れ上げも凄いことになってました。

ロボット導入された第三工場が稼働した2005年の前年度の2004年が売上32億円なのに対して、直近の2020年では318億円。16年間で売上10倍!!

ロボット活用だけではない相模屋さんのニュース

これはロボット化だけではないと思い、ニュースサイトで検索して見ると、、、

『ザクとうふ』『マスカルポーネのようなナチュラルとうふ』などなどユニークなヒット商品を連発しているよう。マーケティングが強い会社なのか??

と思いきや、不二製油と合弁会社を作ったり、中小企業の事業継承、M&Aをしたり、かなり経営戦略、経営企画が強いのか??と。

というわけで、生産技術も強く、マーケティング力もあり、経営戦略もしっかりしているとは、どんな会社なんだーーーと完全に気になってしょうがない存在になってしまいました。

胸が熱くなる書籍!

そして、購入しました、鳥越社長の書籍!!

久しぶりに一気に読んだ経営者の本でした。たぶん、リクルート江副さんについて書かれた『起業の天才』以来。

もちろん、社長自体が豆腐を愛するアイデアマンであり、マーケティングセンス、経営企画力も抜群なんだと思われます。そして、モノの流れや工場のフォーマット化など製造行為を経営視点で考えているというのが、とてもよくわかる本でした。
参考リンク:一部抜粋したプレゼン資料

そして、何よりも豆腐業界をより発展させたい、良いものに変えたい。その先頭を相模屋食料という自らの会社がチャレンジし、新しい可能性を切り拓いていくんだという強い想いをビンビンと感じる内容でした。

というわけで、森山さん講演の事例紹介から始まった相模屋食料さんの調べでしたが、改めてロボット活用に関する考え方やそもそも経営者たるものの視座の高さと想いの強さなど、本当に勉強になりました。


では、また来週〜
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安藤健(@takecando)

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安藤 健/ロボット開発者
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