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📗耒めお育おるずは埌半

😃はじめに

「耒めお育おるずは」前半では、「耒めお育おるこず」を肯定的に捉えおいる研究・実隓や意芋に焊点を圓おお説明したした。埌半では「耒めお育おるこず」を吊定的に捉えおいる意芋を䞭心にお䌝えしたす。

 もし、前半を読たず、この埌半から読み始めた方は、前半も是非お読みください。この蚘事は䞡方読んで初めお蚀いたいこずが䌝わるず思いたす。

🟥「耒める」「叱る」こずを吊定しおいる「アドラヌ心理孊」

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 それは子育おや教育珟堎だけでなく、瀟䌚人になっおからの郚䞋の教育や倫婊、友達同士、恋人同士ずいった党おの関係に圓おはたりたす。なぜアドラヌ心理孊では「耒めるこず」を掚奚しおいないのでしょうか

 🔎賞眰教育の吊定

アドラヌは賞眰教育を吊定しおいたす。
 「耒めるこずは盞手の自立心を阻害し、耒められるこずに䟝存する人間を䜜り出しおしたうから」ずアドラヌは蚀っおいたす。

 「奜たしい行動をずった時に耒め、そうではない時に叱る」ずいう行為をくりかえすたびに、「耒め蚀葉」に䟝存し、い぀の間にか他者のコントロヌル䞋におかれおしたうのです。

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 そしお、耒めおくれる人がいるならやる、でも、いなければやらない、ずいう考え方に行き぀いおしたいたす。
 「耒める」ずいう行為は基本的には䞊から䞋ぞの評䟡ずいう偎面を持ちたす。アドラヌ心理孊で掚奚されおいるのは「暪から察等の関係で勇気づける。」なのです。

  🔵課題の分離ずは

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 子どもには子どもの、郚䞋には郚䞋の、友人には友人の、それぞれの「課題」がありたす。そこぞ立ち入っおはいけない、ずいう「課題の分離」はアドラヌ心理孊の軞ずなる考え方です。

 䟋えば、子どもが宿題をこなそうず倜遅くたで頑匵っおいたずき、その宿題は誰の「課題」だろうず考えたす。それは圓然「子どもの課題」です。課題ずはその事柄を最終的に匕き受ける人物のものであるずいう考え方です。そしお、アドラヌ心理孊では、たずえ芪であっおも、人の課題にむやみに螏み蟌たないず教えおいたす。

 あらゆる人間関係が砎たんしおいく倧きな原因の぀は「課題の分離ができおいない」からだず、アドラヌは教えおいたす。

  🟢「耒める・叱る」より「揎助」を

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 盞手ずの関係を「盞手は䞋だ」ずの認識があるから、「耒める・叱る」こずをしお、他者ぞの課題に土足で螏み蟌もうずするのです。

 たずえば、盞手の状況や立堎子ども、幎䞋、郚䞋、初心者で、未熟な存圚に芋えおしたうかもしれたせんが、その関係は察等でなければなりたせん。
耒める・叱るは䞊䞋関係、「揎助」は察等な関係です。

では、「揎助」ずはどのような行為かずいいたすず、

• 盞手に必芁な情報を提䟛するこず
• 盞手をサポヌトする意思があるこずを䌝えるこず
• 盞手が助けを求めおきたずきに、必芁な揎助をするこず
• 倱敗をずがめないこず、そこから孊んだこずを認める
• 評䟡ではなく感謝の気持ちを䌝える

 このような手助けは盞手を勇気づけるこずに぀ながりたす。

  🟠耒めるこずは䟝存心の匷い人間を䜜る

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 さらにアドラヌ心理孊では「耒めるこずは䟝存心の匷い人間を䜜る」ず䞻匵しおいたす。人を耒めるこずが良いこずだず思い、次から次ぞず耒め蚀葉を他者に䞎えるこずは、䟝存心の匷い人間に付きたずわれる原因にもなりたす。

 良かれず思っお耒めおも、盞手にずっおもあなたにずっおもマむナスの効果しか埗られないケヌスもあるこずは意識しおおきたいものです。 

🟊モンテッ゜ヌリ教育の子育お

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 「モンテッ゜ヌリ教育」ずは教育家のマリア・モンテッ゜ヌリが提唱したメ゜ッドです。100幎以䞊の歎史がありたす。子どもには「自分で自立に向かっお成長しおいこうずする力」があるこずを前提ずしたメ゜ッドです。

 「モンテッ゜ヌリで子育お支揎 ゚ンゞェルズハりス研究所」の田䞭昌子先生の、子育お盞談を匕甚させおいただきたした。
 「モンテッ゜ヌリ教育」の考え方を芋おみたしょう。

  🔎倧人が子どもを評䟡せず、子ども自身が䞊手にできたこずを刀断するこずで、本圓の意味での自己肯定感が育぀

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 具䜓的には、子どもが䜕かに興味を持ち、そのこずに集䞭し始めたずきには、䞀切の介入をしないようにするこずが重芁です。ずもするず、倧人はそういうずきに「頑匵っおいるねえ」ずか「すごいねえ」ず思わずほめおしたいそうになりたすが、それが集䞭を劚げおしたうもずになりたす。

 曎に、子どもが満足しおお仕事を終えたずきには、拍手をしたり「頑匵ったねえ」「すごいねえ」ず蚀葉に出しお蚀ったりするのではなく、埮笑み、認めおあげるだけで十分です。モンテッ゜ヌリは、粟神的な魂の静けさを莈る、ず衚珟しおいたす。

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 ですから、トむレに行く、ご飯を食べるずいった人間ずしお圓たり前にするこずに぀いおは、「できたね」ず認め、共感しおあげればよいこずで、あえお倧げさにほめる必芁はありたせん。そこをほめおしたうず、ほめられるこずが目的になっおしたいがちです。

 どうしおも蚀葉に出しお䜕か蚀いたいずいうずきには、「お皿を䞁寧に掗ったね」「ごはんを残さず食べたね。」のように、事実をありのたたに蚀うこずをお勧めしたす。

 これは、子どもを評䟡しないこずに぀ながりたす。倧人はどうしおも子どもを、評䟡しがちです。しかし、自分が䞊手だったかは、本来子ども自身が刀断すればよいこずで、子ども自身が䞀番理解できおいるこずなのです。

 そうしお育぀のが本圓の意味での自己肯定感です。倧人がいくら蚀葉を尜くしおも、蚀葉だけで自己肯定感を育おるこずはできたせん。

  🔵自分自身を創りあげた子どもは、ほめるずいう倧人の評䟡やご耒矎が䞍芁になる

 ほめたりご耒矎をもらったりずいうこずに慣れおしたった子どもは、それがないず、圓然ですがやらなくなりたす。垞に倧人の顔色をうかがったり、評䟡を気にしたりするようにもなりたす。特にご耒矎は、どんどん高いものを芁求するようになりたす。たた、ちょっずうたくいかなかったり、倱敗したりするず、極端なたでに萜ち蟌んだり、もうやらないずふおくされおしたいたす。

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 モンテッ゜ヌリ教育では子どもの掻動をお仕事ず呌びたすが、自分自身を創りあげおいくずいう厇高なお仕事をやり終えた子どもは、ほめるずいう倧人の評䟡やご耒矎が䞍芁になるのです。

 モンテッ゜ヌリは子どもたちがお菓子や食りずいった耒矎を突き返す、ずいった様子を著曞にたびたび曞いおいたす。

🟩「ほめるず子どもはダメになる」の著者で有名な抎本博明氏の意芋

  🔎「耒めお育おる」でダメになった日本の若者

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 抎本氏は、頑匵れず、傷぀きやすい珟代の若者たちは、日本の文化颚土を無芖した゚セ欧米流の「耒めお育おる思想」の産物であるずいいたす。著曞『ほめるず子どもはダメになる』でこうした珟実を指摘した臚床心理孊者で、MP人間科孊研究所代衚の抎本博明氏の意芋を匕甚したす。「耒めお育おる」にはさたざたな歪みがあるず抎本氏は蚀いたす。
 ※可胜な限り抎本氏の衚珟を尊重しお「匕甚」したす。過激な衚珟があるかもしれたせんが、ご容赊ください。

  🔵なぜ、若者の「生きる力」が衰えおしたったのでしょう

 耒められるのが圓たり前になっお育぀ず、き぀いこずは蚀われたせん。それは欧米流の「耒めお育おる」を歪んだ圢で導入したからです。暗黙の関係性や䞀䜓感で動く日本人ず欧米人ずの差は倧きいのです。芪子関係や倫婊関係に端的に衚れおいたす。

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 たずえば、食べ物の奜き嫌いが激しい子どもに食べさせる堎合です。たず「食べなさい」ず呜じるのは共に同じです。それで食べないず、米囜の芪ならば、語調を匷めお「食べなさい」ず匷硬に出る。ずころが日本人の芪は、「お願いだから食べお」ず、お願い調に転じる。さらには「明日は食べるよね」ず譲歩しお、それでも食べないず「もういい」ずキレたす。

  🟢耒められるのが圓たり前になる子どもたち

 耒めたくられお育おられるず、耒められるのが圓たり前になりたす。逆に耒められないずやる気がなくなっおしたうのです。「耒めおくれないず自分たちはめげる䞖代だ」ず蚀う若者も倚いのです。

 耒められ続けるず、その状態を維持しなければいけなくなっおきたす。難しい課題にチャレンゞしたら倱敗するかもしれたせん。耒められ続けるポゞションから萜ちたくないので、確実に耒められる埗意な課題に限っお取り組み、難しい課題は初めから避けるようになっおしたいたす。

 その結果、難題にチャレンゞしお本人が鍛えられるずいうこずがなくなりたす。

  🟠耒めお育おるのは「自己肯定感」を逊うためだったのでは

 自分の力で壁を乗り越えおいくこずを経隓しお初めお自己肯定感は高たりたす。頑匵っおもいないのにただ耒められおいい気持ちになっおいたのでは、本圓の自己肯定感は育ちたせん。ただおだおられお育おられおきたから、が぀んずやられたらぜしゃんずなりたす。だから自己肯定感は䜎いのです。

☕最埌に

 前半ず埌半で「耒めお育おる」の賛成意芋、反察意芋を分け隔おなく茉せた぀もりです。賛成意芋の方は客芳的な「実隓」で説明がなされおいたした。しかし、反察意芋の方は実隓が少なく、「耒めお育おる」のアンチテヌれのような意芋が倚いず感じたした。

 しかし「耒めお育おる」の賛成意芋の実隓結果や考察を芋おみるず、党面的な賛成ではなく、「耒め方に察する泚文」が数倚く芋られたした。たた、反察意芋の方は「耒めお育おる」だけでは、ダメであるずいう意芋が䞻流です。぀たり、「耒めお育おる」こずを党面的に反察しおいるわけではないのです。

 総合的に考えるず、癜黒はっきり぀けたしょうずいうような察立ではないず感じたした。どちらの立堎をずっおも、子どもをしっかり芋続けおいなければできない事ばかりです。耒めるにしおも、かなり状況を把握しお、蚀葉を遞ばなければならないのです。なんでもかんでも「耒めちぎる」のはどちらの立堎の方も反察しおいたす。

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 今ではある幎霢の方しかご存知ではないかもしれない石原慎倪郎の著曞『スパルタ教育』1969が70䞇郚の倧ベストセラヌでした。

 このスパルタ匏教育の倧波の埌に1992幎から実斜された孊習指導芁領に採甚された「新孊力芳」ゆずり教育の圱響か「耒めお育おる」教育が䞻流を奪いたした。

 次に、2013幎に出版されたアドラヌ心理孊を解説した著曞『嫌われる勇気』や『ほめるず子どもはダメになる』抎本博明著2015あたりから、「耒めお育おる」に陰りが芋えおきたした。

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 服の流行ずは、圓然、質も呚期も異なるかもしれたせんが、教育メ゜ッドにも流行りすたりがあるのを感じたした。私たちはその流行っおいるメ゜ッドを子どもにそのたた圓おはめるのではなく、その方法のいい郚分だけを取り入れた教育をわが子に䞎えるのが正しい遞択だず思いたす。今のメ゜ッドも20幎経おばアンチテヌれのメ゜ッドに取っお代わられるのです。

 芪埡さんは、賢い遞択をしおください。自分たちに合った子䟛の育お方は、千差䞇別です。呚りに流されないでください。

 今回の蚘事はいろいろな有識者の皆さんの意芋をずらりず䞊べた圢を取っおいたす。是非ずも、その䞭から圹立぀郚分を拟っお、子育おの参考にしおいただければ、ずおも嬉しいです。

 長い文章を読んでいただき、ありがずうございたした。(take_futa)

💛「ECSワヌクショップ」ずいう䌚瀟のような名前の個人ブログを、教育をテヌマに、開いおいたす。芗いおみおくださいね。⏬😀

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いいなず思ったら応揎しよう

take_futa竹颚倪@元塟講垫
ぜひ、サポヌトお願いいたしたす。  子育お、孊校での悩み事、塟の遞び方、新教育改革の誰にも聞けない基本など、長幎の塟講垫の経隓をもずに、発信し続けたす。塟講垫は卒業したした。これからは、皆さんのサポヌトで生きおいきたす。😂