西田製作所に学ぶ カッコいい作業着のつくり方
いわゆる作業着を着ることが多い製造業界では、カッコいい作業着は企業のアドバンテージになります。
スタッフのモチベーションが上がることはもちろん、採用に効果的という声もよく聞かれます。
では作業着をリニューアルするにはどんなことに留意すればよいのでしょうか?
ここでは、鳥取県の「西田製作所」の例から、カッコいい作業着の作り方やその効果についてご紹介します。
【ポイント1】
デザインは多数決で決めない!
作業着のデザインをスタッフの趣向や多数決で決めると、反対意見は少なくなりますが、無難で代わり映えのない、ありきたりで誰も満足しないデザインになってしまうことがほとんどなので、あまりお勧めしません。
「将来働いてくれる若い人たちが、カッコいいと思える作業着にする」
という視点で決めていきましょう。
また、従来の作業着のイメージから脱却した、スタイリッシュなデザインにする簡単なポイントは、上下で異なるカラーリングを取り入れること。
これで一気に「作業着感」が払拭されます。
西田製作所の作業着は、本社の住所を英語表記にしたワッペンを縫い付けたり、背中にはプリントされた会社のシンボルマークとともに誇りも背負うという意味を込めたり。
単に作業着のカタログから選ぶというやり方ではなく、企業としてのアイデンティティを反映したユニークな作業着のデザインを考えることは、多くの製造業企業にとって重要です。
【ポイント2】
作業着を作業着と呼ばない!
西田製作所では作業着を「ユニフォーム」と呼んでいます。
企業内での日常的な呼び名は、スタッフの認識やイメージが大きく変化するからです。
作業着からユニフォームへ。
たったこれだけのことで、スタッフは自分たちが着用する衣服を、単なる作業のための道具ではなく、誇りと捉えるようになります。
帰属意識が高まる効果も期待できると思います。
実際、西田製作所では作業着をリニューアルし、ユニフォームと呼び出したときに
「スーツを着て働くのが夢でした。これは僕にとってのスーツです」
と、嬉しそうに話してくれたスタッフもいたそうです。
呼び名はユニフォームに限らず、ほかのものにも同じことが言えます。
例えば工房なのか、工場なのか、ファクトリーなのか、あるいは独自の呼び方が開発できるのか。
社内の部屋は執務室なのか、事務所なのか、オフィスなのか。
自社にふさわしくかつモチベーションが上がるものを使っていきましょう。
【ポイント3】
使いまくってコストダウン!
西田製作所では、ユニフォームを単なる消耗品ではなく、強力なブランディングツールとして活用しています。
カッコいいユニフォームをスタッフが誇りを持って着用することで、社内の士気が高まるだけでなく、社外に対してもポジティブな企業イメージを発信することができます。
広告素材として積極的に使用し、パンフレット、会社案内、ホームページ、採用動画、SNSなど、あらゆるメディアでその姿を発信しています。
これにより、カッコいいユニフォームを纏い、自信に満ちた表情で、いきいきと働く様子を広く伝え、企業の良いイメージを広めることができます。
このようなやり方をすれば、ユニフォームを着用して働くスタッフの姿が、企業のブランドや文化を伝え、効果的な広告素材や販促素材を兼ねることになるので、結果として広告宣伝費や営業経費の削減にもつながります。
【ポイント4】
ユニフォームは採用に大きく影響!
若い人材の採用において、作業着のデザインは超重要。
スタイリッシュなデザインのユニフォームは、求職者にとっては会社選びの大事な要素のひとつだからです。
ユニフォームがカッコいいと感じられれば、それだけでその職場に対して良い印象を抱きます。
西田製作所では、このことを重要視し、スタッフが誇りを持って着用できるようなデザインにしました。
実際、採用プロセスでは好反応を感じられるそう。会社訪問に来た学生たちのアンケートでは
「ユニフォームがカッコよかった」
が上位にあるそうです。
また、若い人は仕事内容だけでなく、働く環境や企業の姿勢にも注目しています。
スタイリッシュなユニフォームは、スタッフを尊重する企業であることを示すアイコンにもなっています。
ユニフォームは単なる機能性のアイテムではなく、企業ブランディング戦略として捉えられるでしょう。
これらのポイントを踏まえると「カッコいいユニフォーム」は単なる汚れを防ぐための衣類ではなく、社員の働く喜びを高めるものであり、会社のブランディングを担うものであることがわかります。
カッコいい作業着改めユニフォームで働く人が増えれば、それは製造業全体のイメージを上げることにすらつながります。
スタッフがうれしい、企業がうれしい、学生がうれしい、業界がうれしい。週5回も着るモノだからこそ、ぜひその可能性を最大限に活用してみてください。
【まとめ】
西田製作所に学ぶ カッコいい作業着のつくり方
(1) 作業着は多数決で決めない!
→将来のスタッフ基準で決める
(2) 作業着を作業着と呼ばない!
→作業着からユニフォームへ
(3) 使いまくってコストダウン!
→消耗品で終わらせない
(4) ユニフォームは採用に大きく影響!
→きっかけはカッコいいで充分
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