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ベストが更新できない・タイムを縮められない原因は、本当に練習不足?

2020.06.12 ちょいと改訂しました

色々とレースが中止になってしまいましたが、皆さん練習頑張ってますか?
自分はここ数年壁にぶち当たっているので、足元を見直している最中です。その足元見直しについて、コンディショニングトレーナー的観点から少々書きたいと思います。

これまでの練習で目標達成できましたか?

サブ3、サブ4するためには月間〇〇kmくらいの走り込みが必要、レースペースでの30km走やインターバル、レペ走やLSD、補強で体幹トレもやった方がいいよ等々、練習についての情報が溢れかえっていると思います。いや、これらを否定するつもりは全くありませんよ(笑)それぞれ効果があると思います。

ただ、本当にそれで目標達成できましたか?ということです。もちろん出来ている方もいらっしゃるでしょう。でも、色々と言われてどの練習をどの程度の頻度でやっていいかわからないから、手当たり次第にいいと言われたものをやったけど、効果が出てるのかいまいちよく分からない、という方も一定数いると思います。ぶっちゃけ自分もそれでした。

何の練習をしようか迷った時って、どうしても自分の得意な練習に流れがちなんですよね。一人で追い込むスピード練がつらいから、ダラダラと長い時間走っとくかー、とか、その逆で長い時間走ってるのは飽きるから、スピード練でサクッと終わらそ、とか。だから、自分の苦手なことをちゃんと把握して、逃げずにその練習をしましょう!なんてことを書きたいわけではないです(笑) そんなの出来たらとっくにやってますし、そもそも目標達成できていないなんてことにはなってないでしょう。

で、長い前段はここまでにして、本題です。

自分のフォームを客観的に見てみよう

どういう練習をするか悩む前に、そもそも自分の走っている姿をしっかりと見たことありますか?フォームを気にすることはあっても、自分のフォームを客観的に観察していないのではないでしょうか?

何故いきなりフォームの話をしているかといいますと、オリンピックなどに出るような選手でフォームが極端に崩れている人はいません。速く走るにはどうしても「綺麗なフォーム」=「効率的なフォーム」が必要だからです。そこで色々と練習する前にフォームを直した方が効果的かもしれませんよ、というのが今回の本題です。

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自分の走っている姿を見たことはないけれど、自分のフォームはかっこよくない、効率的ではないと考えている人が多い。確かに
「足が上がってない気がする」
「ガニ股で足の運びがかっこ悪い」
「腕の振り方が何だか微妙かも」
と体感できることはありますが、その感覚だけで何が原因でそういう動きになっているか、掴めていますか?

そこで、自分自身の走りのどこが悪いのかを把握・分析するために、動画を撮ることをオススメします。今はスマホがあれば誰でも気軽に撮れます。技術の進歩に感謝です。ラン友がいれば撮ってもらうのもいいですし、一人だとしても100均でスマホ用の三脚も売ってますから、その辺の公園で何かに固定すれば簡単に撮ることができます。

ステップとしては3つ。
①自分の走りを撮る(正面、横、接地部拡大の3点、できれば後ろからも)
②動画を見ながら自分の走りのいい点、悪い点を見つける
③よく分からない場合は、見本となる人と見比べてみる

※見本となる選手はyoutubeなどで検索すればヒットするはず。
 ただ、あまりにかけ離れてるからと絶望しないように。
 実業団などのランナーと違うのは当然です。
 かの安西先生も
 「ヘタクソの 上級者への 道のりは 己が下手さを 知りて一歩目」
 と仰ってます。

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動画で確認するポイント

いい点、悪い点は一つ一つの動きを細かく見るのがポイントです。
例えば
・左右のバランス
・接地時の足首や膝の動き、角度

・肩が丸まって猫背になったり、腰が反りすぎたりしていないか
・腕を横に振ったり、力が入って肩が上がり過ぎていないか
etc

まずはめんどくさがらずに自分のフォームを撮ってみて、どのような走りをしているのか確認してみてください。

次にどこが悪いのか分析しましょう。まずは全体の流れを見て、動きに違和感がないかをチェック。次に一連の動きを5つに分解して、お手本とどこが違うのかを確認してみましょう。静止画にしてお手本と並べてみると、違いがよく分かります。

①空中姿勢
②接地
③乗り込み
④地面押し
⑤離地

接地と乗り込みはよく混同されがちなので、簡単に説明します。
接地:足が地面に触れる瞬間
乗り込み:軸足に体重を乗せる局面

よく「着地は真下に」というアドバイスを耳にすることがありますが、これは間違いで、「接地」の時点では足は身体より前でOK「乗り込み」の時に重心が身体の真下にあるのがポイントです。着地を真下にしようとするとストライドが狭くなってしまい、効果的にスピードが出せないので注意です。

まとめ

動画を撮って自分のフォームの悪いところがわかれば、あとはそれらを修正していくだけです。フォームを改善すると以下のような効果を得られます。

■レース後半で崩れない
ランニングフォームを改善する=効率的な走りをするということは、エネルギー代謝の効率を高めるのと同義です。エネルギー代謝が改善されれば、消費するエネルギーを節約できるので、レース後半で崩れず粘れるようになります。

■「痛み」、「故障」とサヨナラ
フォームが改善されると、痛みや故障からも解放されます。基本的に故障や痛みの原因オーバーユース身体の使い方が悪い(フォームが悪い)のどちらか(or両方)です。例えばニーインするから腸脛靭帯が痛む、重心が偏り、片側に負荷がかかり時間が経ってくると痛むようになる、など。

■練習が楽しくなる
そもそもきれいなフォームで走れると、カッコいいです。想像してみてください。大迫傑のようにきれいなフォームで走れたら、ゆるいジョグですら楽しそうじゃないですか?自己肯定感マシマシで、練習することが楽しくなること間違いなし!練習が楽しくないと、なかなか頑張れませんからね。

みなさま、きれいなフォームで楽しいランニングライフを!

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