【自分で体調を悪化させている?】健康情報に隠れた落とし穴【不調の原因はあなたの思い込みかも】
「骨盤がゆがんでいる」「その姿勢は悪い影響が出る」――こんな言葉を耳にして、不安を抱えた経験はありませんか?
または、インターネットで健康情報を検索しているうちに、「自分にも当てはまるかも」と不安が膨らんだことは?
実は、こうした「思い込み」や「過剰な情報収集」が身体に不調を引き起こす原因になることがあります。
今回は、そうした現象が起こる理由や具体的な症状、日常でできる対策、そして鍼灸・マッサージ院が果たす役割について詳しくお伝えします。
本題に入る前に、少しだけ自己紹介をさせていただきます。
令和3年から京都市内で癒しマッサージ鍼灸院を運営。
では、本題へ進みましょう。
1. 思い込みや情報を収集し過ぎることで、何故不調を作り出すのか
健康を意識することは素晴らしいことですが、行き過ぎた情報収集や思い込みが逆効果になることがあります。
その背景には、「脳の誤作動」と「情報の影響を受けやすい性質」が関係しています。
1.1 注意が向いてしまうと不調が大きく感じられる
例えば、誰かに「肩が丸まっているよ」と言われた後から、肩の調子が悪く感じ始めたり、普段は気にならなかった肩こりや違和感を強く感じることがあります。
これは、肩の状態に意識が向いてしまうことで、「肩に問題がある」と思い込み、実際に痛みが強く感じられるようになることがあるからです。
このような現象は心理的な影響が体に現れることを意味します。
1.2 過剰な情報が不安を「助長」する
インターネットで「腰痛」を検索してみると、「姿勢が悪いとヘルニアになる」「腰痛は深刻な病気の前兆」など、不安を煽るような情報が目につきます。
これらを信じ込むと、結果として体調に悪影響を与えることがあります。
例:軽い腰痛の場合
実際の状態:軽い筋肉疲労で、数日で改善する可能性が高い。
思い込みの影響:「この痛みは重大な病気かもしれない」と過剰に心配する。
結果:不安で筋肉が緊張し、痛みが長引く。
1.3 思い込みが「自然な動き」を妨げる
「骨盤の歪みを直さなければ」「この姿勢を保たないと悪化する」と思い込み、本来自然に行われるべき体の動きが制限され、逆に別の筋肉や関節に負担をかけることがあります。
例:骨盤矯正の例
本来の状態:わずかな歪みは誰にでもあるが、問題にはならない。
思い込みの影響:「この歪みを治さないと危険だ」と考えすぎてしまう。
結果:無理な意識で体を動かし、新たな痛みや疲労を招く。
2. 思い込みや情報を収集し過ぎることで起こる症状
身近な例を挙げると、次のような症状が思い込みや過剰な情報収集によって引き起こされることがあります。
2.1 慢性的な肩こりや腰痛
「姿勢が悪い」と指摘されて無理に背筋を伸ばし続けた結果、肩や腰の筋肉が疲労し、慢性的な痛みを引き起こすことがあります。
2.2 食事への極端な制限
「糖質を取ると太る」「油は体に悪い」といった情報を信じ込むと、必要な栄養素を摂取できず、疲れやすさや集中力の低下といった症状が現れます。
2.3 過剰な健康意識による生活の制限
「毎日運動しなければ」「この食品を食べないといけない」といった自分を追い込む考え方が、ストレスや疲労を引き起こすことがあります。
2.4 睡眠へのプレッシャー
「7時間寝ないと健康に悪い」といった情報を信じ込むと、寝る前に不安が膨らみ、かえって眠れなくなる「睡眠不足の悪循環」が生じます。
3. 日頃行える対策
思い込みや情報過多からくる不調を防ぐためには、日々の生活の中で意識して取り組むことが大切です。
ここでは、具体的な対策を紹介します。
3.1 情報を精査する
多くの健康情報の中から正しい情報を選ぶことが大切です。
信頼できる医療機関や専門家が発信する内容を参考にし、情報収集は1日10分程度にとどめることをおすすめします。
インターネットで健康情報を調べる際に役立つポイントを記事にまとめました。
ぜひご覧いただき、参考にしてみてください。
3.2 リラックスする時間を作る
心身をリラックスさせることは、思い込みや不安を軽減します。
深呼吸や趣味の時間を意識的に作ることで、日々のストレスを軽減しましょう。
3.3 完璧を求めない
完璧な健康状態を目指しすぎると、逆にストレスがたまります。
「80点を目指す」という気持ちで、少しの不調を気にせず過ごすことが大切です。
「不調を気にせず過ごすなんて無理!」と思う方におすすめの記事です。
読むことで心が軽くなり、不調と向き合う気持ちが少し楽になるでしょう。
3.4 専門家のサポートを受ける
不調が続いたり、不安を感じたときは、医療系の国家資格を持つ専門家に相談するのが最も安心です。
以下のような専門家がいます。
医師
健康や病気に関する専門家であり、診察や検査を通じて症状の原因を明らかにし、適切な治療法を提案します。
また、長引く不調の背後に重大な病気がないかどうかも判断してくれる重要な存在です。鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
東洋医学の理論に基づいて体のバランスを整え、手技で筋肉の緊張や不調を和らげる専門家です。薬剤師
薬に関する専門知識を持ち、処方された薬の使い方や効果、副作用について詳しく説明してくれる専門家です。看護師
医療現場で患者のケアを行うプロフェッショナル。日常的な体調の相談や、病院受診の判断についてアドバイスをもらうことができます。管理栄養士
食事や栄養についての専門家。体調を改善するための食事方法や栄養バランスについて具体的なアドバイスを提供してくれます。理学療法士(PT)・作業療法士(OT)
体の状態に合わせたリハビリや運動の指導を行い、けがや体調不良からの回復をお手伝いします。
これらの国家資格を持つ専門家に相談することで、正確なアドバイスを受けられるだけでなく、不安やストレスを軽減し、安心して体調管理に取り組むことができます。
4. 鍼灸・マッサージ院の役割
鍼灸やマッサージは、単に身体の不調を整えるだけでなく、心の負担を軽くし、自然治癒力を引き出す役割を持っています。
4.1 不安を取り除く
患者さん一人ひとりの気持ちに寄り添い、正しい健康に関する情報をわかりやすくお伝えすることで、不安や思い込みを和らげます。
4.2 心と体の調子を整える
施術を通じて心身をリラックスさせることで、ストレスを減らし、緊張をほぐします。
これにより、自律神経の乱れを整え、体調不良の原因となる体のこわばりや脳の誤作動を改善します。
4.3 健康を支える頼もしい存在に
日々の生活習慣や自分でできる体の手入れの方法を提案し、患者さんが自身の健康を保てる力を高めます。
長い目で見て、体調を維持するためのサポート役として寄り添います。
当院がどのように患者さんに寄り添い、不安を感じさせないよう取り組んでいるかについて、以下の記事にまとめました。
まとめ
「思い込み」や「情報の過剰摂取」が、身体に不調を作り出す要因となることがあります。
健康情報を正しく取捨選択し、不安にとらわれないことが大切です。
そして、時には鍼灸やマッサージの力を借りることで、心身のバランスを整え、自分らしい健康を取り戻しましょう。
今回の記事はこれで終了です。
普段はX(旧Twitter)でも健康情報や鍼灸・マッサージに関する内容を発信しています。
ご覧いただけると、とても励みになります。