バイオリニスト 牧野順也さん〜現代音楽
こんにちは。高月香里です。
これまでに音声アプリclubhouseからいくつかのエピソードをお伝えしてきましたが、この牧野順也さんも、clubhouseで知り得た、たいへん素晴らしい音楽家でいらっしゃいます。
clubhouseで何人もの音楽家とお話させていただきましたが、NY在住の指揮者伊藤玲阿奈さんに次いで牧野さん物凄いかただなと私は思いました。
なので私はおふたりをclubhouseで引き合わせたほどです。玲阿奈さんはすぐに牧野さんの才能に気付かれ、牧野さんに興味関心を示されました。
ところで、玲阿奈さんと同様に牧野順也さんをご存知のかたはそんなにいらっしゃらないと思います。
なぜなら、牧野さんはコロナ禍前までウクライナに在住しておられたそうですから。そして活動はヨーロッパで『現代音楽』の演奏家としてご活躍されていらっしゃったそうです。
牧野さんにお会いするまで、私は『現代音楽』というものを存じませんでした。
clubhouseで牧野さんのお話を聴かせていただき、少しずつですが知識をつけていきました。
最初は耳慣れない不協和音の連続で、本当にこれが音楽なのか?という疑問すらありましたが、牧野さんの教えにより、それらを少しですが理解し、聞き入れることができるようになりました。
ですが、正直なところ『現代音楽』にというより、牧野さんご本人に、私は強く惹かれたのであります。
それは単純に、演奏が素晴らしいと感じたからです。
百聞は一見にしかずでご覧になってみてくださいね。
(このバッハはとても難しい曲ですが、牧野さんはこの曲を500回は演奏したとおっしゃってました。注)500回以上練習したという意味ではありません)
ヨーロッパでは『現代音楽祭』という演奏会が行われ、なんと10〜12日間開催されるそうなのです。
日本に帰られてから牧野さんは、地元静岡県三島市で『音楽祭』をご自身が主催者となって開催されました。
ヨーロッパでのように10日間以上というわけにはいかず、4〜5日間でしたが、いちにち2回公演される日もありました。
牧野さんは全てのプログラムで演奏され、ソロであったりアンサンブルであったりと、毎回違う構成を組んでいらっしゃいました。当然ながらプログラム内容も毎回違うものでした。
なんという体力でしょうか。最初から最後まで、数日間とてもパワフルな演奏を披露してくださいました。
私は毎回最前列に座らせていただいてました。
現代音楽の楽譜は、音符が多くてとても複雑です。音符で指示出来ない事柄は文章で加筆されているそうです。牧野さん曰く、簡単に模倣されないよう、わざと難しく作られているのだそうです。
先にあげました動画の、バッハの難しい曲を弾くのに、それ用の練習曲というのがあるそうですが、現代音楽においてはまだそこまで楽譜が整っていないそうです。牧野さんは今後ご自身で現代音楽の練習曲も作っていこうと思っていると述べておられました。
余談ですが、牧野さんは高校生時代バンドを組んでいらっしゃったそうで、ベースを担当し、作曲もされてらしたそうなのです。文化祭ではオリジナルCDも販売してらしたそうです。
ですので牧野さんならきっと練習曲も作れると私は思っております。…もう手掛けていらっしゃるかも。
また百聞は一見にしかずで牧野さんの現代音楽の演奏をご覧ください。2時間近くもある長い曲ですが、いちぶだけでもご覧いただけたらと思います。
演奏だけでなく、牧野さんは作曲家達や、現代音楽を含めた音楽の歴史についての説明を語る動画もYouTubeにアップされておられます。
また、それらを英語版でも発信しておられるのです。それは、『世界』に目を向けている、或いは自分は『世界の中に居る』という無意識の表れかと。
せっかくですので、そんな牧野さんのお声だけでもお聴きになってくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
人生に素敵な音楽を。