メガネとはタトゥーである
メガネを外すと「メガネ掛けといた方が良いよ」と裸眼の顔を笑われる。
私は以前コンタクトだった。あの頃は誰も笑っていなかった。むしろメガネが似合わないと言われていた。
メガネ生活が長くなると顔が変わっていくのだろうか。だんだんと「メガネを外した人の顔」になっていく。眼が「3 3」になっていくのである。
私にとって裸眼とは丸腰だ。できるだけ人前でメガネを外したくない。なにせ外すと笑われる。視力と誇りをいっぺんに失う。
たまに「あー・・・」みたいな「無」に近いリアクションをされる。なんだか笑われるよりショックである。どんな思いからそんなリアクションになったのか。メガネがないのでリアクションもボヤけて見える。
スッピンを晒すときの気持ちが、こんな気持ちだろうか。
そういえばギャルのスッピンは、みんな似た顔な気がする。メイクを重ねるうちに「ギャルのスッピンの顔」になるのかもしれない。「メガネを外した人の顔」になにか通ずる。
アイプチとかが眼に何かしらの影響を与えているのだろうか。アイプチを使っていないので分からない。
新しいメガネを買ったときは、自分がアップデートされた気分になる。自分としては新しい自分に自信がある。周りの評価はどうなのか。ドキドキワクワクする。
この気持ちがつまり「メイクを変えた」ときの気持ちだろうか。確かに変化を褒められるのは嬉しい。変化を受け入れてもらえたようで安心する。メイクの変化に気づくとモテるのは、ズバリこの安心感のせいだな。
以前に全身タトゥーのピアスだらけの人と話をした。彼は新しいタトゥーを入れたり、新しくピアスの穴を開けるとテンションが上がると教えてくれた。
私も新しいメガネを買うと似たような気分になると教えた。彼は「わかる」と同感してくれた。私にとってメガネとは、メイクでありピアスでありタトゥーである。