チェーン店舗の事件
おはようございます!
中古車販売会社の不正が報じられています。
今回の不正では、
チェーン店舗の企業体質を
私は思いました。
1970年代頃から、
日本ではチェーン店舗展開が
一世を風靡しました。
GMSの多店舗展開。
紳士服チェーン。
ドラッグストアチェーン。
ビデオレンタルチェーン。
ファミレスチェーン。
ファーストフードチェーン。
家電量販店チェーン。
等など。
チェーンオペレーションを
どう展開するかということで、
〇〇クラブ、△△先生といった方々が、
業態を超えて指導されていました。
日本全国どこに行っても、
同じ品質のサービスが
受けられるようにするのは大変です。
流通業・レストラン業の近代化
と言われました。
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そして、
こうした業界から
経団連のメンバーが出てくると、
電力、鉄鋼など重工業の伝統的な企業から、
上から目線で
やっと小売業界も近代化されたか
と言われていたものです。
それは裏を返せば、
そういう人達によって
支えられていた業界だった
ということです。
洋服を売る人たちは、
戦後、質流れの背広を売っていた人たち
でした。
レストランのコック長は、
包丁一本晒に巻いて、
自分の食材卸の取り巻きを引き連れて
店を転々とする人たちでした。
100店舗のチェーンでも、
100人の親方がいて、
カレー粉一つとっても
100種類のカレー粉を買っていました。
集中購買などは夢のまた夢でした。
そうした業界で、全国各地に
100店、500店、1000店と店をだして、
品質を均等化させるには、
強烈なトップダウンが必然でした。
店の敷地面積は縦横とも厳密に規定され、
フロアの設計デザインは本部が決め、
何をどのコーナーで、いくらで売るかは、
厳密に決められていました。
店先の掃除も、
公道のごみの拾い方、
ガードレールの拭き方まで
規定されていました。
地域の特性を生かして、
その店舗だけの特設コーナーを
許されることもありませんでした。
いくら値引くかも本部が決めたのです。
そして、レジの現金管理や在庫管理
は特に気を使いました。
お金や商品にまつわる不正が
後を絶たなかったからです。
マネジメントも強烈で、
毎朝、「いらっしゃいませ~」を
50メートル先から声出しさせられ、
会議の前は正座して五輪の書を
暗唱させたりもしました。
コンサルタントである私も、
声出し、暗唱をさせられたものです。
*
こうしたトップダウンで
培われた組織風土は、
現場の創意工夫を奨励するものでは
ありませんでした。
自由と規律でいえば、
まずは規律が優先されたのです。
規律がなければ、
事業が成り立たなかったでしょうから、
それ自体は悪いことではありません。
課題は、その上で、どう自由を植え付け、
ボトムアップの風土も醸成していくかです。
それは、
これまでの自分を否定することと
同義です。
自己否定とは、
それをやったら、自分が自分でなくなる
という一線を越えることです。
簡単ではありません。
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はたから見ると、
なんで子供でも分かるような
不正が起こるのかと思います。
しかし、
それには長く深い歴史があるのだ
と私は思います。
それが組織の怖いところです。
とても他人を笑う気にはなれません。
頑張っていただきたいなと思いました。
今日もよろしくお願いします。
安島