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hinako_arashiro
主義主張より人となり
おはようございます!
生物学者の今西錦司さんと
経済学者のハイエクの
対談をセットした田中清玄のことを
少しずつ調べています。
そうだなと共感する言葉がありました。
高邁なイデオロギーだけで人は動かない。
まず、指導者の人間性、
だからこそ皆、命を投げ出してくれる。
イデオロギーで人を見ると間違う。
左翼だ、右翼だ、共産主義だ
という空気は私にはわかりませんが、
主義主張ではなく、
人となりで付き合う人を決めるのは
私のやり方と同じです。
*
ただ、その考えが、
11年間の小菅刑務所のなかで培われた
となるとぎょっとします。
戦前、それも世界恐慌で
格差がどんどん広がっていた頃は、
今の東大に合格した英才たちはじめ、
若者がどんどんと非合法な共産主義活動に
人生をかけていったそうです。
それに対する、
右翼活動家も先鋭化していったようです。
そして、小菅刑務所など同じ刑務所に、
過激すぎて有罪判決を受けた
左翼活動家や右翼活動家が一緒にいて、
共同作業の時など
顔を合わせていました。
そうした中で、
主義主張を超えて
互いに認め合う関係を
築くこともあったようです。
日常生活の中で、
礼節とか恩義とか誠実さを
大切にしていると、
看守との信頼関係を築くことも
あったようです。
読むだけでは実感がわきませんが、
なんとなく想像はできます。
*
そして、女手一つで育て上げた息子が
東大に入ったにもかかわらず、
共産主義活動にのめりこみ、
警察に追われる中で、
田中清玄の母親は
自死をもって息子を諫めます。
そのこともきっかけで、
田中清玄は転向して
裏切り者と呼ばれながら
別な道でまた激しく
活動を繰り広げていくようです。
このような人が、
本当に実在したのか?
と思ってしまうような人生です。
今日もよろしくお願いします。
安島