呉服屋の孫
おはようございます!
私の母方の実家は呉服屋さんです。
そのお爺さんとお婆さんの話が
とても好きです。
お爺さんは次男坊で
村で有名な遊び人だったそうです。
山を質に入れて飲み歩いていたとか。
それがある日一念発起して、
嫁探しで村々を弁当持参で歩き回り、
一番の働き者の娘を探して
顔も見ずに結婚しました。
お爺さんの口癖は、
「結婚前に遊ばない奴は馬鹿だ。
結婚してから遊ぶ奴はもっと馬鹿だ」
です。
お婆さんは、農家の娘で
鍬を持ち続けて働いたので、
指が鍬を持ったままの形となり
まっすぐ伸びません。
呉服を売っていても働きづめで、
お昼は朝の冷えたご飯に
蛇口から水をかけて、
立ったまま流し込んでいました。
夫婦喧嘩は激しかったのですが、
お客さんが店先に来ると、
涙を拭きながら
何事もなかったような愛想で
よく来てくれたねえと店にでました。
一日の売上げが目標を超えると、
住み込みのお姉さん含めて全員に
鍋焼きうどんを出前でとりました。
夏休みに行くとお婆さんは私に向かって、
「近所の子とけんかしちゃだめだよ。
足袋を買ってくれなくなるから」
と注意しました。
孫にかける言葉でしょうか?
それから、そっと500円札を
握らせてくれるのです(笑)
*
料理は
住み込みのお姉さんに任せていたので、
不得手でした。
ある日、お婆さんの気が向いて
すいとんを私と妹にふるまってくれました。
その不味さと言ったら
今でも覚えているくらいで、
吐きそうでした。
妹が泣きそうなので、
私が妹の分も脂汗を流しながら
食べました。
*
このようなことを思い出したのは、
昨晩とても疲れる夢を見たからです。
中央官庁の仕事を紹介いただいたのですが、
官僚と大喧嘩して、
紹介者の方にご迷惑をかけた夢でした。
理由は、書類の書き方が違うだの、
人件費の計算は官庁で受け入れられる
時給を使ってうまく計算しろだの、
ハンコの位置が違うだの
いじわるされているとしか
思えなかったからです。
しまいには、
トイレの場所も教えてくれなくて
往生しました(笑)。
なんでこんな夢を見たのか
と考えたのですが、
私の一族はみな商売をしていて
民の一族だからだと思いいたりました。
三つ子の魂、百まで。
今日もよろしくお願いします。
安島