<活動レポート>堆肥を提供してくださっている牧場を見学しました!
みなさんこんにちは。お米を主食に!プロジェクトの公式noteです。
プロジェクトでは、今期から野菜を栽培をスタートしました。その畑の土づくりのために、堆肥をすき込んでいるのですが、その堆肥を提供してくださっている牧場へ、先日見学に伺いました。今回はその様子をお届けします。
▽お米を主食に!プロジェクトの概要を知りたい方は、こちらをご覧ください
▽記事「堆肥をすき込む土づくり」はこちら
牛がストレスなく過ごせる環境を。牛舎・飼料・システム等へのこだわり
堆肥を提供してくださっているのは、有限会社J1タケダファームさん。現在、奈良県山添村・奈良県御所市に牧場を展開されています。
▲牧場に向かう道。一面茶畑が広がっていました
J1タケダファームさんの牧場では、牛たちがストレスを抱えることなく気持ちよく過ごせるよう、至るところに工夫がなされています。その中の一部をご紹介させていただきます。
まず、牛舎。牛が自由に歩き回れる構造になっています。牛たちは首輪をつけられることなく移動でき、好きな場所で寝られます。フリーバーン牛舎と呼ぶそうです。
▲牛舎。衛生の観点で、遠目から撮影しました
牛たちの寝床には、堆肥の土が敷き詰められています。コンクリートなど固い床の上ではなく、フカフカの土の上で生活できるため、ストレスが溜まりにくいそうです。
飼料は、安全性をクリアした牧草に、ビール酵母や麦芽、おからや大豆の絞りカスなど、ヒトが食べても大丈夫なモノを飼料として使っているとのことです。自然由来のモノでないと、搾乳時の牛乳の量が変わるのだそう。
また、牛たちの選り好みを防ぐために「混合飼料」を使用されています。栄養が偏ることがないため、病気などになりにくく牛の健康維持につながるそうです。
搾乳には、ミルキングパーラー(自動搾乳機)のシステムを導入・活用されているため、効率的に搾乳をされています。これは、作業者はもちろんのこと、牛の負担軽減にもつながるそう。
▲搾乳の様子
吉野杉のおが屑ともみ殻を混ぜ、2年熟成して作られるこだわりの堆肥
堆肥の加工場は、御所市・奈良市月ヶ瀬の2箇所にあります。牛の排泄物は1日の合計が60tもあるそう。それを、乾燥し、水分調整をした上で、加工場に運搬されています。
その後加工場で、2つの材料と混ぜ合わせて、2年熟成するそうです。
一つ目は、最高級の建築材として知られる地元・”吉野杉”のおが屑。これは、水分の調整と通気性の改善が目的で使用します。古いものから窒素分を補給しつつ、水分を調整しながら分解する作用があります。
二つ目の材料は、もみ殻。地元の農家さんなどから提供を受けたものを活用しているそうです。もみ殻の成分は約8割が炭水化物で、約2割がケイ酸。このケイ酸は作物が吸収すると、茎葉が丈夫になると言われています。
2年熟成してできた堆肥は、畑に提供するほか、牛舎の寝床に使用されています。京都大学農学部の牛舎などでも使用実績があるそうです。
この堆肥、一時期は原料の高騰により、近隣企業が提供する「建築資材」を混ぜていたそうですが、資材に付着している化学物質などで、牛たちが乳腺炎などの病気を発症したとのこと。
その出来ごとがあった際に、「牛や堆肥を使う方々の安全・安心を考慮しなければ」という想いを再認識し、元から使用している材料に戻したんだそうです。
タケダファームさんが、安全と安心にこだわり、その材料で、長い時間かけてつくられた堆肥。大切に使わせていただきたいと思います。
▲畑に堆肥をすき込む様子
いかがでしたか?今回は堆肥を提供いただいている牧場について、ご紹介させていただきました。
本プロジェクトは、複数の企業様に賛同いただき、作付面積を拡大しています。本活動をSDGsの一環として取り入れている企業様もいらっしゃいます。新しい社会的活動として興味のある企業様や、「自分たちの地域で活動してほしい」という自治体様はお気軽にご連絡ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?