書評『100円のコーラを1000円で売る方法』
オススメ度:★★★
【本書の概要】
マーケティングの基本的理論に関して、小説形式で非常に分かりやすく紹介された本。
私のような基礎知識が乏しい人間にとっては浅く広く学べる点で良いが、ある程度知識がある人にとっては恐らく物足りない内容となっている。
またあくまで表面的な基礎知識しか学べない為、深く知りたい場合には他の書籍等に当たる必要がある。
尚続編の2と3もある為機会があれば読みたい。
【自分が付箋をつけたポイント】
◎製品志向と市場志向:
鉄道会社の場合、自分たちの事業を「輸送事業」と捉えるのは市場志向、「鉄道事業」と捉えるのは製品志向
アメリカでは鉄道会社は後者のように捉えていたため、顧客がバスや飛行機を利用しても他人事のように捉えていた
その為、米国では鉄道会社は衰退していった
◎顧客満足の式
顧客が感じた価値ー事前期待値=顧客満足
◎バリュープロポジション
①顧客が望んでいて、
②ライバルが提供できない、
③自社が提供できる、価値
◎プロダクトセリングとバリューセリング
コーラの例で言うと、ディスカウントストアはコーラというプロダクトそのものを低価格で販売している為、プロダクトセリングに該当する
一方で、リッツカールトンのルームサービスで飲む1000円のコーラは、「最高の環境でコーラが飲める」という価値を販売している為バリューセリングに該当する
◎エブリデーロープライス戦略
原則値下げはせず「毎日安い」を売りにする価格戦略
(例)ウォルマート、ダイソー等
◎イノベーター理論とキャズム理論
イノベーター理論とは、新たな製品(商品・サービス)などの市場における普及率を示すマーケティング理論
キャズム理論とは、新たな製品が世に出た際に、その製品が市場に普及するために超える必要のある溝について説いた理論のこと
・イノベーター(革新者、市場全体の2.5%)
・アーリーアダプター(初期採用者、市場全体の13.5%)
・アーリーマジョリティ(前期追随者、市場全体の34%)
・レイトマジョリティ(後期追随者、市場全体の34%)
・ラガード(遅滞者、市場全体の16%)