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短期記憶を長期記憶に変える英語学習法-高島メソッド【第3回】例題付き

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私の英語指導は「高島メソッド」を確立するまでは失敗の連続でした

私は大学1年生の時から中学生に英語を教え始めました。

しかし、「高島メソッド」を確立するまでの私の英語指導人生は、挫折の連続でした。

「自分では完璧に教えたつもりでも、生徒は全然理解してくれていなかった」

「生徒は、授業では理解できているのだけどしばらくするとすっかり忘れてしまっていた」

私は英語指導者として、このような挫折感を何度味わったことでしょう!

ひとつ申し上げておきますが、私は決して「教え方が下手」だった訳ではありません。

大学生の頃から地元の学習塾では人気講師でしたし、その後も成増塾を設立するまでずっと、有名予備校でプロ講師を勤めるくらい、教え方は上手でした(自分で言ってしまってごめんなさい)

私は度重なる挫折から、ある時、次のようなことに気付きました。

「生徒は個々の文法事項を、授業ではキチンと理解できているが、しばらくするとキレイさっぱり忘れている」

具体的にいうと、次のようなことです。

中学生は、英語の授業で、①be動詞、②一般動詞、③助動詞、④進行形、⑤接続詞、⑥前置詞、⑦比較、⑧現在完了、⑨受動態、⑩関係代名詞、と、たくさんの文法事項を次から次へと勉強していきます。

そして、今、塾や学校で使われている問題集の主流は「シリウス」や「新中問」(=新中学問題集)といった文法事項別の問題集です。

これらの問題集は、例えば「現在完了」を初めて勉強する時には、まず「現在完了とは何か?」ということの説明があり、次に練習問題があり、次に発展問題がある、という構成になっています。そして、そのような構成で、3年間かけて中学英語を単元別に順々に勉強していくような仕組みになっているのです。

私も、以前は、塾用の教材として定評のある「シリウス」を使って、文法の単元ごとに順々に教えていくという「オーソドックスな方法」で指導をしていました。

しかし、この「オーソドックスな方法」には、ある「致命的な欠点」があるのです。

教科書の致命的な欠点

このようなやり方で教えている全国の英語指導者はもれなく全員気付くことですが、このようなやり方だと、ある単元をマスターしたと思っても、しばらくすると生徒はすっかり忘れてしまっているということが必ず起きるのです。

もっと具体的に説明しましょう。

生徒は、現在完了の勉強をしている時は現在完了の問題をたくさん解くのでその分野はよくできるようになります。また、受動態の勉強をしている時は受動態の問題をたくさん解くのでその分野はよくできるようになります。

ところが、ここでひとつ大きな問題が起きるのです。

それは、現在完了、比較、と勉強してきて、次に関係代名詞の勉強を始める頃になると、前にできるようになっていたはずの現在完了のことをすっかり忘れてしまっているのです。

なぜそのような事が起きるのか?

答えは「短期記憶は簡単に失われてしまうから」ということです。

私たちは、多かれ少なかれ、そのような経験を自分でもしてきています。
例えば「中間テストのために一夜漬けで覚えたはずの世界史の知識が1週間もすると頭の中からすっかり消えている」などといったことは誰でも経験していることかと思います。

それと同じ事が、初めて英語を勉強する中学生の頭の中でも起きているのです。

では、「短期記憶」を、ちょっとやそっとでは忘れることのない「長期記憶」に変えるにはどうすればよいか?

短期記憶を長期記憶に

その答えが「何回も反復して復習すること」です。

しかし、この「何回も反復して復習すること」が至難のワザなのです。もしこれが、誰にでも簡単にできるならば、だれでも英語を短期間にマスターしているはずです。

その「至難のワザ」を、生徒まかせにせず、完全に私がリードして行う方法こそが「高島メソッド」なのです。

「高島メソッド」では、中学3年間の英文法の内容を6か月間で終わらせてしまいます。

「そんなに速く勉強して身につく訳がない!」と普通の人は考えます。

「高島メソッド」は、「速く勉強するからこそ身につけることができる!」という「逆転の発想」をし、それを実践しているのです。もちろん「高島メソッド」は「速く勉強すればそれだけで効果があがる」などといった単純なものではありません。

では、「高島メソッド」はどのように授業を進めていくのか、をもう少し具体的にお話ししましょう。

高島メソッド|例題

まず、初めて英語を勉強する中学生は①be動詞、②一般動詞、③助動詞、④進行形、⑤接続詞、⑥前置詞、⑦比較、⑧現在完了、⑨受動態、⑩関係代名詞、と順々に進んでいきますが「高島メソッド」は「必ず復習を新しい単元に組み込みながら」進んでいきます。

つまり、①be動詞を勉強した後、②一般動詞を勉強する時には両者を同時に教材の中に入れて勉強してもらいます。

そして、③助動詞まで進んだら、今度は①②③をすべて同時に勉強します。
こんな感じで、①から⑩までひと通り勉強したら、あとはこれらを組み合わせて自由自在に使いこなせるように、毎回、ひたすら特訓をしていきます。
例えば私が先ほど、小テストの実例として紹介した作文の問題をもう一度見てみることにしましょう。

⑴「私が昨日公園で会った少女はあなたより背が高い」
The girl whom I met in the park yesterday is taller than you.
⑵「私に英語を教えている女性は日本に10年住んでいるのであなたより上手に日本語を話すことができる」
Because the woman who teaches me English has lived in Japan for ten years, she can speak Japanese better than you.

問題⑴は①be動詞、②一般動詞、⑥前置詞、⑦比較、⑩関係代名詞の組み合わせです。

問題⑵は②一般動詞、③助動詞、⑤接続詞、⑥前置詞、⑦比較、⑧現在完了、⑩関係代名詞の組み合わせです。

いかがですか?

「高島メソッド」が実践していることのイメージが少し具体的に理解できたのではないでしょうか?

このような方法で英語を中学生に教えている塾はありませんし、そのような教材も今までありませんでした。ウソだと思う方は書店で中学生用の参考書のコーナーに行ってチェックしてみて下さい。私が言っていることに全くうそ偽りがないことはすぐお分かり頂けることと思います。

ここで「高島メソッド」のイメージを私が一言で申し上げましょう。

結局、「高島メソッド」とは「中学英語の全体像を一気につかみとり、文法事項を組み合わせて自由自在に英文を書けるようにする方法」と言い表すことができるのではないかと思います。

「高島メソッド」の記事はこちら



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