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『オウンドメディア進化論』をアップデートする必要性

『オウンドメディア進化論』を出してもう1年半が経ちました。

オウンドメディアのここ数年の潮流と、企業発信を継続的に行うためのオウンドメディアの「立ち位置」を指し示した本にしたつもりですが、執筆自体はその1年前だったので、もう2年半から3年近く前の時点の視点で書かれたものでもあります。

なるべくwebの流行に左右されないような(テクニックに拘泥しないような)ベーシックな「考え方」に近い視点で書いたものの、それでもやはり世の中の変化は早いもので、幾分「足りない」と思うことも出てきました。

シンプルに言えば、「企業がダイレクトにステークホルダーに届け広がる」ということ自体が若干牧歌的だったと言えるくらい、「届く・広がる」が難しくなったことです。理由としてSNSの変容が非常に大きいのは言わずもがなです。

より強固なアルゴリズムは「偶発性」をより遠ざけていくようになりましたし、そのアルゴリズムによってネガティブで直截的な言葉が目の前を多く流れるようになった結果、「なんとなく・ポジティブ」な言葉はSNSの海にはフィットしないようになってきました。

なので、言葉がある程度届く前提(期待)でいた『オウンドメディア進化論』は、大袈裟に言えば前時代的な作り方と言えるかもしれないわけです。

とはいえ、根本的なことは変わりません(と、それこそ牧歌的に思っています)。
企業・組織の中にあるオーセンティシティ(正直で身体的なアクション)がある限り、それは丁寧にピックアップし発信し続ける必要は厳然としてあり続け、その発話の中に転がる「次の可能性」を楽しみにしている人も好影響を受ける人も一定数い続けているということです。

問題は、その発信の「前後」を粒さに見つめながら、打ち手を変容させていくことなのだと思います。つまり、社内・組織内の事柄をどのように拾って、どのような切り口で企画・執筆するか、という視点だけではなく、どんな“場所”に、どんな人(企業)とどんなコンテンツを持って行ったら、どんな人が興味をもって集まってくれるか、と言う視点と、その集まってくれた人を“起点”としてどうやったら同心円状に広がっていくか、ということを「web発信」という出発地以外から考えていく必要がある、ということです。

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確たる根拠はないけれど「そうかもしれない」と思うことは、日々の生活や仕事の中で結構あると思うんです。普段は通り過ぎてしまうそういう感覚が後々顔を出してはヒントを与えてくれることも。正解やノウハウばかりが並ぶSNSでは発言することに気が引けてしまう「なんとなく」を月に2回を目処に書き残していきます。読んだ方々にとって、日常の「小さな兆し」に気づくきっかけになれれば。

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