【論文レビュー】キャリア・アダプタビリティを測る。:Savickas & Porfeli(2012)
サビカス先生たちがキャリア・アダプタビリティの尺度を開発し提示している論文です。
適合する(to adapt)という言葉は、フィット(fit)や参加(join)という意味を表すラテン語に由来するそうです。このadaptを重視したサビカスのキャリア構築理論は、人と環境との統合(person-environment integration)を目的とした身の回りの環境へ適合することで人間として成長することを理論化したものであると冒頭で述べています。
Savickas, M. L., & Porfeli, E. J. (2012). Career Adapt-Abilities Scale- Construction, reliability, and measurement equivalence across 13 countries. Journal of vocational behavior, 80(3), 661-673.
adaptabilityは、適応能力とでも訳せるものなので特性とは異なります。したがって、私たちが後天的に開発可能なものであるということを筆者たちは説明しています。
こうした考え方に基づいて、キャリア構築理論ではキャリア・アダプタビリティを四つのポイントで整理しています。それぞれ頭文字が「C」なのでキャリア構築理論の4Cと呼ばれます。
①Concern(関心):自身の将来に向けた関心
②Control(統制):将来に向けた準備のために統制すること
③Curiosity (好奇心):将来可能なシナリオを探索すること
④Confidence(自信):自身の将来展望を探究する自信
本論文では、4Cそれぞれに六つの設問を設けて13ヶ国で調査を行っています。残念ながら日本は含まれていませんが、以下の通り検証が為されました。
どこか拾ってくれば日本語版があるかもですが、こちらでも十分使えそうですね。私自身、あるタイミングで邦訳したことがあるのですが、ファイル、保存していたかな。。。