人事データ分析の始め方①設計と可視化
お読みいただきありがとうございます。このノートではいつもは主体的に生きるために、人生で何をしたいかを探す自己分析、転職・留学などの転機に向けたスキルアップ、その後のライフイベントに関して綴っているのですが、今回は私が普段行なっている事業に関わる人事データ分析に関して書こうと思っております。
はじめに
今回は人事データ分析のはじめの一歩というところで①分析をどのように考えるのか?というのと②データをエクセルを使って可視化するということに関して書こうと思います。
対象の読者イメージ
こちらの記事はすでに人事データ分析をやっている方向けではなくて、さらに言うとピープルアナリティクス をされている方向けでもなくて、人事データあるけど何もできてないという方向けに書いております。
分析の設計
人事データ分析に関わっていると”なんとなくデータあるからなんかわかりそう”という病にも似た事象に直面することが結構あります。さあデータ集まった分析しよう、と始める。これが実は分析を”成功にも失敗にも繋がらないなんともいえない結果”につなげるのです。
分析を始める前になんでやるのか?目的や解決したい課題を考えることが大切です。
超大事なので再度書きますが
なんの目的でこの分析をやるのか?の設定が超超超超超大切です。
例えば離職が課題とか従業員のコミュニケーションが課題とか課題感はある中でその課題感を表す数値を一つに絞って決めます。離職率や従業員満足度や社員の評価などが一番よく使われる数値。その数値を分析して何が関係しているのか可視化し、将来的にはどんな施策を打てばその数値を上げたり下げたりできるのかの仮説を作るためにまず可視化して分析する。この意識を強く持つのが大事だなと感じます。分析って恐ろしいのでやっている間に分析そのものが目的になり結局なにやってんだっけ?ってなるので。
データをエクセルを使って可視化する
例えば目的は
”活躍する特徴を可視化してその要素を持っている人を採用する”
にして、その効果検証指標を
”特徴を持っている人が採用全体の中で2割を越す量採用できているか?
置いたとしましょう。
その場合にまず必要になるのが何をもって活躍しているとするかという評価になります。評価指標があればそのまま使えば良いと思いますし、経営層が分析プロジェクトに関わっている場合はその意見を反映するのも良いと思います。
信頼できる評価指標があまりないorz
というケースも結構あります。その場合は現実的には人事の方や現場の方が思っている評価を出して来て相対的に誰が高評価か誰が低評価かを決めていくことで十分意味のある分析ができるようになると思います。
では評価が出揃ったらどうしたらいいか?
グルーピングにして、平均を取り、差を取ってみましょう。
グルーピングにして、平均を取り、差を取ってみましょう。
”えっ、それだけ”と思った方もいるかもしれません。そうです。こんなシンプルなことで良いのです。(目的を意識しながら)まず眺めてみていくつかごく普通の統計指標を取る。可視化して理解することがまずはデータ分析のスタートになります。
弊社のミツカリのダウンロードできる結果をサンプルにどのように進めるかを説明していきます。
①まずは回答データをダウンロード
②活躍者に1のフラグ付をする(ミツカリの場合はタグを付けておけば勝手に1がつきます。便利!)
③エクセルのフィルター機能で1のみ表示させます。
④活躍者のグループをまずコピーして、そのグループをシート上で分かりやすいように色付け(下では黄色)。そのグループの平均をとります。
⑤同じように全体のデータ(全体から活躍者を除いたものでやるケースもあります)から平均をとり、④でとったデータとの差をとります。
⑥⑤でとった差が大きいものを確認して色付けしていきます。それが特徴となる可能性が高いです。
※何をもって”差が大きい”というかは検定などを行うのが正しいですが一旦は差の絶対値トップ3などを見てみるというのでも良いと思います。
⑦差が大きくなおかつ傾向が活躍者と全体で性格分類状逆になっているものは特に注目です(ミツカリでは正と負が逆になっているもの)
こうすることでどの項目を活躍者だけが持っているのかが可視化できます。その要素をもっている人が現在採用全体の10%だったとしたらそれが全体の20%になっているか、なるように面接を組んでいくなど考えられそうですよね。
いかがでしょうか?少しでもイメージが沸いてくれば嬉しいです。
目的を考えてなにかアイディアがでそうな可視化を試みる
これがデータ分析の第一歩です。次回はエクセルでできる相関分析や回帰分析などに関してお話しできればと思います。
最後に少し宣伝”ミツカリ”に関して
ミツカリは
人と企業のミスマッチを無くして仕事に不幸を感じている人をなくす
をビジョンに掲げたサービスです。現在2700社以上のお客様にご利用いただき、15万人にご受検いただいています。
・40%近い離職が5%になった
・内定承諾率が2.5倍になった
・2万人全社の性格データ分析でピープルアナリティクス の基礎データとして利用している
・配属後の離職が1/8になった
といったたくさんの事例が出てきております。
ミツカリを表が起業した理由のくだけた説明はこちらのYouTubeをご覧ください。
今回の記事を読んで人事データ分析やミツカリに興味を持っていただいた方がいらっしゃいましたらこちらの記事のコメントでもMessnegerでもinfo@mitsucari.comにメールでもtwitter (@takanori52)にメッセでも構いませんのでご連絡ください。