嵯峨野線の混雑解消にも寄与する!「はるか」号山科駅延伸にみる効用
空港アクセス特急が1駅伸ばされるだけではない。
京都駅を中心とするJRの利便性が大きく変わる!
JR京都線、嵯峨野線直通列車も?
■「はるか」号と嵯峨野線の密接なかかわり
・超過密ダイヤの単線区間
嵯峨野線は京都~園部間は複線で非常に
ダイヤが組みやすそうに見えます。
しかし、京都~梅小路京都西間の一部が
単線なのです。
つまり、最も肝心な首根っこが
単線区間として残っているという事です。
・嵯峨野線のホームを間借りして折り返す「はるか」
現状、京都駅30番線を実質的な「はるか」号の
専用ホームとして折り返しています。
30番線は本来は、嵯峨野線のホームなのです。
この単線区間のわずかな距離ですが、
京都駅30番線を発着とする「はるか」号と
線路を共用しています。
つまり、京都駅を「はるか」が発着する
時刻には嵯峨野線列車を入れることは
できません。
・ピーク時は嵯峨野線折り返しホームが足らない
嵯峨野線の運転本数がピークになる、
朝の時間帯には京都駅の折り返し線が
足らなくなります。
そこで、30番線は特急「きのさき」などが
発着します。
日中、特急「きのさき」が発着している
ホーム31番線に一般列車を入れて捌いています。
・朝ラッシュ時の「はるか」号は京都駅をどうやって発着
朝のラッシュ時の「はるか」号は、野洲駅など
から来ます。
「はるか」号は琵琶湖線からの通勤向けにも
運転しているという理由だけでなく
京都駅の折り返しホームの事情もあり
野洲駅発着としているのです。
また、関西空港から来る「はるか」号は
朝ピーク時には京都駅までやってきません。
「はるか」号の上りの設定が比較的遅めで
あることと阪和線内は列車渋滞で
非常に時間がかかることが
原因で朝の混雑時京都駅に来ないように
しています。
■嵯峨野線の改善点
・嵯峨野線のダイヤ乱れが減る
「はるか」号は山科駅延長になると
山科行きは京都駅0番線発着となります。
これで、嵯峨野線との平面支障は
なくなります。
つまり、嵯峨野線は「はるか」号の
ダイヤ乱れの影響を受ける事も
なくなります。
・嵯峨野線増発できる可能性
現状では、嵯峨野線は観光の名所、
嵯峨嵐山を抱えインバウンドを中心に
相当な混雑を呈しています。
しかし、「はるか」が30番線に
発着している限り増発はできません。
これで、ひとつホームが増え列車増発も
容易になります。
・直通列車運転も可能
30番線を介して、大阪方面からの
直通列車の運転も考えられます。
かつては、嵯峨嵐山ホリデー号として
運転されていました。
インバウンドの方々は大阪から
乗り換えなしで嵐山へ行ける
メリットは計り知れないと思われます。
■「はるか」号山科延伸のメリット・デメリット
・デメリット
「はるか」号は京都駅烏丸口から
平面移動で乗車できるという
メリットがありました。
ただ、この施策により、関西空港行きは
それができなくなります。
階段を使って橋を渡り6番線発着になると
考えられます。
なお、上り列車(関西空港発京都方面行き)の
到着ホームは0番線で階段を使わず
烏丸口改札に行けるのは変わりません。
むしろ、30番線より近くなります。
・下り「はるか」はスピードアップ
現在は、京都駅から向日町駅付近を車庫を
出入りする列車が通る線路を
ゆっくりと走っています。
この区間を通常通りの本線走行に
切り替わるため2~3分程
スピードアップします。
なお、上り(関空発京都方面行き)は
現状も本線走行なので変わりません。
・乗り換えが便利に
「はるか」号が山科延伸になると、
琵琶湖線・湖西線との乗り換えが
非常に楽になります。
同じホームで乗り換えられます。
現状では、上り下り共に、京都駅・新大阪駅
大阪駅で乗り換えられますが、いずれも
階段等を使い上下動の乗り換えが
強いられます。
空港を利用するときに大きな荷物を
抱えていることが多いので
これは大きなメリットです。
また、地下鉄東西線沿線も山科駅での
乗り換えは便利になります。
■まとめ
・「はるか」山科延伸で嵯峨野線のダイヤが大きく改善
・「はるか」山科延伸で乗り換えが大変楽に
・下り列車はスピードアップ