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まるでLRTみたいな東急線を味わう
東急池上線、多摩川線、大井町線
辺りがそのように感じる。
街と駅と線路が一体化した雰囲気
「ちょっとそこまで」の感覚で
電車に乗る
手軽さを武器にした鉄道がそこにある
■LRTと鉄道の違い?
LRTというと、超低床電車が走り、
道路との併用区間と専用軌道の区間を
直通するイメージである。
たしかに、この定義からは外れてしまう。
■池上線の旅
池上線は、五反田と蒲田の間を結ぶ路線だ。
僅か、3両編成でワンマン運転を行っている。
五反田は、学生街とビジネス街が
混在した繁華街という感じだ。
都営地下鉄浅草線・山手線と乗り換えが
できる。
高架の終端駅は、1面2線で山手線とほぼ
に交わる。
池上線は、ほぼ地下の浅草線と平行
しながら進む。
すぐ近くには山手線の隣の駅に
到着する東急目黒線がある。
戸越銀座駅は、町中からすぐに電車に
乗れるというまさにLRTのような駅だ。
次の荏原中延駅は地下だ。
旗の台は大井町線と立体交差する駅。
上が大井町線で下が池上線。
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かつては、この駅を介して都心方向に
バイパス路線として池上線も活用
されようとした。
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もう、ここから先は終点の蒲田まで
連絡する鉄道はない。
雪が谷大塚には、この池上線と
多摩川線用車両の車庫がある。
この辺りからは多摩川線とも近くを走る。
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線名の由来となった池上本門寺の
参詣路線として開業した路線である。
地下鉄浅草線の車庫は、池上本門寺の
お墓の裏手にある。
終点、蒲田はJR線と直角に交差する。
また、多摩川線も同じようにターミナル
として同じ屋根の下に収まる。
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■東急多摩川線は、大田区のための鉄道
多摩川線は、その名の通り多摩川に沿って進む。
全区間、東京都大田区に属しており、
大田区民鉄道といってもいいくらいだ。
途中の新丸子駅は、映像機器やプリンターなどの
大手メーカーキャノンの本社がある。
沿線では特にお客さんが多い。
ただ、多摩川を渡って南武線で通勤されている方も多いとか。
沼部駅の近くには、福山雅治さんの
名曲「桜坂」の由来になった
坂がある。
住所は、大田区田園調布になる。
そして終点の多摩川駅である。
ここは、地下駅になっている。
ただ、その先にも線路は伸びている。
それは、地上の東横線に繋がる。
ただ、そこを走る営業列車はない。
多摩川線は、かつて、目蒲線といわれていて
現在の目黒線と同じ路線であった。
東横線の複々線化と目黒から先の地下鉄との
乗り入れ、輸送力増強に多摩川~目黒間は
活用された。
そして、残った多摩川~蒲田僅か5.5㎞を
行ったり来たりする路線が生まれた。
■まとめ
・池上線・多摩川線は大量輸送でなく中量輸送であること
・乗車・降車の際に乗客はほとんど上下動しなくていい動線であること
・駅間が短く、生活に根付いていること
これらのことは、LRTの思想にかなり近い気がする。