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双極症ママはビビリなのです!

私がこの双極症なる病気になってから早9年。
もう10年選手になろうとしているところに恐怖を感じる。

その恐怖はさておき、この病気をきっかけに私はキャリアをうまく築くことができず、働くことにそれはそれは苦手意識がある。

今日は主治医にも許可を取りとうとうパートの面接に挑むのだが、今からビビっている。

というか、面接の電話がかかってきた時に電波がの状況が悪くて私も相手も話していて意思疎通ができていなかった時間がありそうなのだ。

「お声が遠くよく聞こえませんでした」の一言がテンパって言えなかった。
「あれ?私の話聞こえてなかったってこと?」と戸惑っていたら、口は「はい、大丈夫です」と答えていた。

自分のこういうところは嫌いである。
もう一度電話をかけ直した方がいいのか悩むほどである。

朝、目が覚めた時点で憂鬱で、なかなか布団から出られなかった。
今までとは違うチェーン店での仕事である。
初めての飲食である。

ビビるしかない。
ビビるのは本当に得意である。
こうやって勝手にビビるから精神が摩耗していくのである。
自分で余計な負荷をかけてしまうのだ。

面接をバックれたいくらいだ。
なんでこんなに気弱なのか。

まあ、ちゃんと継続して働けた経験がないのだから仕方ないか。
打たれてもしゃんと立っていられる自信がない。
心がぐらぐらで、面接の後に娘を笑顔で保育園に迎えに行けるのかも不安だ。
しかも今日は金曜日だからパン屋による日である。
真っ直ぐには帰れない。

気は強い方だと思っていたけれど、すっかり弱くなってしまった。
権利ばかり振りかざす、嫌な大人になったなと思う。

今度は耐えたいと思うのに、もう胸の中がぐらぐらする。
顔色が悪くなってそうだ。

ああ、仕事ってことは化粧もしないといけないんだ。
面倒だな。

今から後ろ向き。
雇ってもらってもビビるのが続き、雇ってもらえなかったら凹むに違いない。

でもな〜ここの苦手意識は実際に働くことでしか解消されないだろうからな〜。
えいっとやってみるしかないというか。

今日面接に行くところはチェーンの喫茶店で制服が可愛いから、それにワクワクしておくことにしよう。
ちょっと高校生とか大学生向きかもしれないけど、もうこの年齢になると似合わないかもだけど、可愛い服を見るとときめいちゃうよね!

うんうん、服に負けないようにまた美容院で髪も手入れしてもらった方がいいかもしれない。
私は年齢の割に白髪が多いから、また染めてもらいたい。
あんまり明るい色はダメなようだから、今くらいか少し暗めで。

うん、落ち着いてきた。
家の家事も片付けよう。
食洗機に居座るきれいな皿を食器棚に移して、汚れた使用済みの皿を食洗機に入れて洗って、鍋も溜まってきたから洗って、ああ洗濯もしないと娘の服がそろそろない。

こう考えるとやることはいっぱいだ。
パートと両立できるか不安がよぎるがそこはやってみるしかない。
よし!動くぞ!


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鷹野いづみ
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