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夜空に泳ぐチョコレートグラミー   町田その子

チョコレートグラミーって熱帯魚なんですよ。
子どもを口の中に入れて育てる魚。

晴子の祖母は
「私は晴子のチョコレートグラミーになってあげるからね」
複雑な家庭環境の中、この魚のように守られて育つ晴子。

啓太は、母子家庭の中、夏休みにいは新聞配達をしている。
晴子とも、時々話すようになるが、祖母の姿が最近見えない。

夏の終わり

展望公園に啓太と晴子は向かう
晴子の作った入り卵入りのおにぎりを おいしそうに食べる啓太。

ある日の夕暮れ、配達中に一台のトラックが通りすぎる。
引っ越していく晴子を思いながら、公園での夜空を思い出す啓太。
「よくやった、頑張った」
晴子の背中を、心の中で押すのであった。

健気に成長していく二人が、どんな大人になっていくか と思う。



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