死ぬまで生きる日記 土門蘭
作家本人が、カウンセリングをうけながら、書き綴った作品。
「死にたい」というフレーズが多く出てくるが、一般に書かれている
カウンセラーの本よりも、実にリアルで詳しく、著者がゆっくりと回復していく様子がうかがえて、夢中で読んでしまった。
発作的にくるこの「死にたい」という気持ちは、何が原因なのか?
子どもの頃の環境なのか?実に家族というのは複雑で、そしてこういった
心に病を作ってしまうことは、少しは解りかけているつもり。
小さいころから、悩み苦しみ、そして結婚もして子供も生まれる。
それでも、彼女は「死にたい」という
カウンセリングの進め方や、それに沿って彼女が、本当に少しづつ変わってく姿に感動する。泣きながら、カウンセラーと話す。
そして、そのカウンセラーとの別れも来る、不安になる。
しかし、別れは終わりではない、今までの2年間で結ばれた絆は、ずっと心に残るだろう。
彼女が、これからも彼女らしく、「書くこと」で表現していけることを祈りたい。
私はきっと、この本によって、仮想でカウンセリングを体験した気持ちになっている。
帰りたい場所。。。彼女は火星であり書くことだった。
さて、私は、帰りたい場所。どこなんだろうって ふと考える。