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人生は感情が作る

~なぜか不幸になる人と︑何をやってもうまくいく人の違い~

1、はじめに

これを読んでいるということは、
あなたは何かをどうにかしたいと思っているのでしょう。

怒りんぼで困っているのかもしれない。
さみしがり屋すぎるのかもしれない。
怖いことばかり起こる生活を送っているのかもしれない。

要するに、

「何かがしんどい」
「どうにかしたいことがある」

ということだと思います。

理想の恋人が欲しいのかもしれない、
もっとお金が欲しいのかもしれない。

その全てが、
あなたの感情をコントロールすることで手に入れられると言ったら、
あなたは信じられますか?

少なくとも今何かで苦しんでいるなら、
それは心へのアプローチで解決することができます。

なぜなら行動を作るのは心だからです。

行動を制限する心の働きを、
メンタルブロック(感情の抑圧)と呼びます。

本書では、主にここへのアプローチについてお伝えしていこうと思います。

正直、著者であるぼくはあなたがしんどいままでもいいと思っています。

なぜならあなたは「かわいそうな人」ではなく
「今まさに学んでいる人」だからです。

人生という学校で、
どうしたた楽になれるのかを手探りでさぐっている途中なのです。

つまり勉強しているのです。

勉強するのは悪い事ではないですよね?

歩くのはあなたです。

あくまでも最終的な答えは自分で見つけてください。

いきなり読者ウケしなさそうなことを言いますが、
これもぼくがあなたの力を信じているからです。

あなたは何も出来ない人ではない。

あなたは素晴らしい人です。

だからこそあえていきなり突き放してみました。

どうかこの本を踏み台にしてもらえたらと思います。

主人公はあなたです。

この本では
「楽になるための心との付き合い方」
をお伝えしていきますが、
間違った付き合い方なんてものはそもそもありません。

どう付き合ってもいいのが心です。

人は勉強を終えると勝手に楽な生き方を選択するものです。

つまり、楽になるために苦しい想いをしているのです。

という事は、向き合い続ければどう向き合ってもいつか楽になるし、
勉強しなくて良くなるということです。

仮に向き合わずに逃げてもOKです。

それは逃げるための勉強なのですから。

もし逃げる切れなかったら、
その時は観念して本書を片手に向き合ってください。

依存しないようにすることではなく、
依存しきると、
人は勝手に旅に出るようになっていますので、
苦しみ抜くまで依存するのもいいでしょう。

本来勉強にやりたいからやるものです。

そして、
読み進めてもらえばわかると思いますが、
あなたが苦しんでいるのは、
あなたが無意識に苦しみたがっているからです。

そんなことないと思うかもしれませんが、
あなたの目の前の現実は、
あなたの心が望んでいるからそこにあるのです。

現実を変えるには心と向き合うこと。

本書ではその「向き合う」をお伝えしていきます。

感情に振り回されて困っている。

それゆえに思うような人生を送れないでいる。

そんな人がこの本で、
「どうしたら楽な人生を生きられるようになるだろう?」
ということのヒントにしてもらえたら幸いです。

2、人生は感情が作る

心へのアプローチの仕方に入る前に、
なぜ著者であるぼくが「人生は感情が作る」
というメッセージを届けるに至ったかを話そうと思います。

エピソードはたくさんあるのですが、
読者であるあなたと共有できそうなもので言えばまずは「恋愛」です。

ぼくは「なぜかいつも大事にされない」
ということに悩まされていました。

なぜか「かわいそうな子」ばかり好きになり、
お互いに依存したり、浮気したり浮気されたり、
ストーカーに悩まされたり、「好きだけど別れよう」
と言われたりして、なぜか上手くいかないとか、
心がいつも満たされないという恋愛のパターンにはまっていました。

「ビジネス」でも悩んでいました。

自営業なのにお金も稼げず、
そもそもお金をもらうという行為が苦痛でたまりませんでした。

「お金ください」と請求することがとてもストレスだったのです。

やろうとしても心に抵抗があって出来ない。

そういう状態でした。

そして自分はそういう性格で、
そういう人間なんだと諦めていました。

ですが、
それらの原因の一つに「心の在り方」
があると気付き、アプローチの仕方を独学で学び、
それをまとめたのが本書になります。

その方法を使うことでぼくは

・恋愛に限らずあらゆることで寂しすぎてたまらないと感じなくなった
・月収4万円だったのが、その方法を使った2ヶ月後に月収200万円になった
・怒りの感情をほとんど感じることなく、快適で心安らかな生活を手に入れた
・人に頼ることや甘えることを、罪悪感なく出来るようになった
・「美人」や「輝いている人」に、会ってみたいと誘われるようになった
・人間が嫌いだったのに、本当の仲間や友達と呼べる人ができた
・休んだり断ったりしても心苦しくなったり自分を責めたりしない自分になれた

という、なかなか普通に暮らしていてはやろうと思っても
出来ないことが出来るようになりました。

元々これらが出来る人にはピンとこないかもしれませんが、
出来ない人にとってはよろうと思っても出来ないことなのです。

そして、「よろうと思っても出来ないこと」こそが、
その数だけ自分の人生を狭めているの
だということに多くの人は気づいていません。

例えば、自分の商品を値上げするということが苦手な人はとても多いです。

ぼくは自分のサービスを1件100万円で売ることに成功していますが、
あなたが自営業をしていたとして、
「それいいね。よし!よろう!」
と思うでしょうか?

もし「そんなの怖い。まだまだそんなこと出来ない」と思うのであれば、
絶対それをすることはないですよね?
つまり「やらない人生」になるのです。

しかし、「やらない」というよりも
「やれない」という方が正しいかもしれません。

心にブレーキがあり、その外し方を知らないと、
それをやるのはとても苦痛なことになるからです。

ここで言いたいのは「100万円の商品を売れないのはダメだ」
ということではありません。

「すごくいいと頭では思うが、心がそれを拒否する」
という場合、メンタルブロックがあるので、
それを外すことですんなり出来るようになりますよという話なのです。

もしブロックを外してもやらない場合、
「本当はそれをしたくないんじゃないか」
と疑ってみることが大切です。

人は、「やらなければならない」
と思い込んで、いつの間にかそれを
「自分のやりたいこと」
とすり替えてしまうことがよくあるからです。

成功者と呼ばれる人間を観察しているとみんな口を揃えてこう言います。

「今やればいいじゃん」と。

それが出来ないのは、感情が邪魔をしているか、
本当はやりたくないからです。

つまり、感情が人生を左右しているのです。

恋愛や結婚生活でもそうです。

ぼくの恋愛でいうと、
「寂しいから相手がいないといてもたっても居られない」
という心の状態が、ひどい仕打ちをされても
我慢し続けるという行動に結びついていました。

行動を作るのは感情です。

「これするのは嫌だな。だからこうしよう」というように、
感情が行動を作ります。

行動が習慣を作り、それが性格を作り、人生を作ります。

思考することも大事です。

「こんな風に考えると心が楽になるよ」
と教えてくれている本や先生はとても多いです。

コップの水は「もう半分しかない」
と考えるのか「まだ半分も残ってる」
と考えるのかで気持ちが変わってくるというやつですね。

ですが、「こう考えるといいよ」
と教えてもらってもそう考えることが出来ない場合、
本書を参考にしてもらって感情へアプローチした方が良いでしょう。

心を直接いじくる方法を具体的に書いたものはあまりないと思います。

それは、心が人によってあまりにも千差万別だからです。

そして、自分の痛いところや見たくないところに向き合う作業であるため、
多くの人はあまりやりたがらないからです。

ですが、
可能な限りあなたに当てはめることができるように、
そして「基本的にはこうすればいいんだ」
というシンプルな原理原則を大事にして書き進める
ことを心がけていきますので、
じっくり読み込んでみてください。

もし心や感情に直接アプローチし、
人生をあらゆる意味で豊かに出来る方法があるとしたら、
知りたくないですか?

本書では、人生を狭める「負の感情」を、
フタをして閉じ込めるのではなく、
根本的にほとんど感じなくしてしまえる極意をお伝えしていきます。

3、負の感情は大きく分けると3つだけ

まず基本的なところからですが、
負の感情は大まかに分けると大体次の三つです。

・寂しい
・怖い
・怒り

様々な負の感情は突き詰めると大体このどれかになります。

順に説明していきましょう。

寂しいという感情は、「愛して欲しい」という感情です。

つまり愛情を求める感情なのです。

この感情が出すぎると、「くれくれマン」になってしまいます。

もっと愛してクレ。

もっと見返りをクレ。

ちゃんと助けてクレ。

もっと甘えさせてクレ。

もっと自分を見てクレ。

認めてクレ・・・。

恋愛依存症などの各種依存症の人はこの傾向が多いです。

寂しさを和らげるために薬物に頼る人もいます。

ギャンブルにハマる人もいます。

決してそのこと自体を否定するわけではないですが、
根本にある寂しさを解消するまでは、
いつまでも薬を飲み続けたり、
ギャンブルにハマり続けたりするケースもあります。

なかなか依存から抜け出せない原因はここにあります。

表面的には恋愛や薬やギャンブルに依存しているように見えても、
根本的な部分で心が満たされていないというケースです。

ここへのアプローチがない限り、
こういう問題は再発しやすいです。

本人が止めようとしても止められないのが依存の特徴の一つです。

寂しいという感情を感じること自体は決して悪いことではないですが、
寂しいという感情が暴走している場合、いわゆる「重い人」になります。

こういう人は、恋人の携帯を見たくて仕方ないとか、
束縛したくて仕方ないとか、
一緒にいないと不安だとか、
誰でもいいから側にいて欲しいだとか、
人に助けて欲しくて仕方ないだとか、
甘えたくて仕方ないだとか、
愛されているはずなのに孤独だとか、
そういう風に感じる傾向があります。

適切に「寂しい」という感情を扱えるようになると、
本当にいて欲しい人だけに「寂しい」と言えるようになります。

要するに、「一緒にいて居心地の良い相手」
にだけ適度に寂しいと言えたら何も問題ないわけです。

もし「寂しさ」は暴走するようであれば、
DVを受けていても離れられなかったり、
どんな相手とでもすぐにセックスしたり、
浮気されて辛いのに離れられなかったりします。

要するに、寂しさを解消すると、
相手に依存しない自分になれるということです。

次に「怖い」という感情を見てみましょう。

「怖い」というのは身を守るための感情です。

「不安」の気持ちを突き詰めると「怖い」という気持ちふぁったりします。

「見捨てられるのが怖い」とか
「一歩踏み出すのが不安」だとか、
そういう時に感じます。

これは生命維持のための感情です。

現状を維持するための感情です。

ですので、
これをなんとかしないと、
現実を変えていくのは非常に困難になります。

怖いという感情はあなたを守るための感情なので、
一概に悪いものであるとは言えません。

これがないと、人は危険なものを回避しないということになります。

逆に、怖いという感情が出すぎると、
変化できない人になります。

海に飛び込むのが怖いと言っていては、
自由に泳いで魚や貝をとることできませんよね?

新しいことをする時、
何でもかんでも怖いと言っていては、
前に進むことはできません。

「怖い」という気持ちを解消すると、
怖れず現状を打開していける人になります。

次に見ていくのは「怒り」です。

怒りとは、相手を自分から離すための感情です。

「嫌だ!やめろ!」とか
「迷惑だ!」とか
「自分は間違ってない!」という感情です。

ですがこの感情はじつは少し注意が必要です。

怒りは、本当は怒りではなく、「寂しさ」や
「怖い」という感情が化けたものであるケースも多々あるからです。

それゆえに、怒りは二次感情だと言われることがあります。

一次感情である「寂しさ」や「怖さ」が、表面的には、
二次感情である「怒り」となって現れているケースがあるのです。

ですので、「怒り」がすぐ暴走する人や、
ことあるごとにイライラしたりカリカリしたりする人は、
本当は目の前の相手に怒っているのではなく、
「寂しい」と感じているのかもしれないとか、
「怖い」と感じているのかもしれないとか、
一度疑ってみる必要があります。

例えば、旦那や妻が不倫をしていた。

その時に感じる「怒り」の本当の正体は「浮気されて寂しかった」
ということかもしれません。

先ほど書いたように、「怒り」は相手を遠ざける感情です。

本当は「もっとちゃんと愛して」
と言う必要のある場面で、
「お前どっかいけ!」というメッセージである「怒り」
を発するかどうかは、一度冷静になって考えてみた方が良いと思います。

他の例で言うと、
お化け屋敷や肝試しで、
お化け役の人にやたら攻撃的になる人がいますよね?

あれは「怖い」という感情をごまかすために「怒り」が
表に出ているのです。

攻撃的な人はじつは実は怖いし、弱いのです。

本当は「怖い」と感じているのに、
弱い自分を必死で隠すために「怒り」のです。

弱くていいのです。

怖くていいのです。

それを認めることができる人が「本当の意味で強い人」なのです。

だから、本当に強い人はむやみに人を攻撃しません。

本当に強い人は逃げることができる人です。

つまり、スルースキルの高い人です。

嫌なことをされた時、スッとその場を立ち去ったり、
心をざわつかせることなく無視したりできる人が、
「怒り」を克服している人ということになります。

「怒り」を克服していないと、ちゃんと無視することができません。

また、自分の中にある「禁止」が原因で、
相手に怒ることも多いです。

例えば、浮気は本当に「悪」でしょうか?
遅刻や、言い訳は本当に「悪」でしょうか?
これらが全然問題視されない国や文化もありますよね?
一夫多妻制の国もあれば、遅刻という概念がない国もある。

国という単位で考えるとわかりやすいからそうしましたが、
「あなたの信念はあなただけの信念だ」
ということです。

人によって「正しさ」は違うということです。

つまり、あなたが「こんなことするなんて常識的にありえない」
と相手に怒るなら、それはあなたの中の
「禁止」がそうさせているのであって、
相手ではなくあなたが自分の中に潜り、
その「禁止」を許すということで、
怒りは消えてなくなります。

例えば、「察してくれないなんて許せない!」
と思うのであれば、
「察することなんてそもそもしなくていい」
と自分が自分を許すことです。

許そうとしても許せないなら、
それはメンタルブロックが原因になってきます。

そのブロックの外し方は、
後の章で言及していきます。

4、どうすれば嫌な感情が消えるの?

三種類のネガティブとされる感情を見てきました。

いよいよ本題の、
「どうすれば嫌な感情が消えるのか?」
に入っていきます。

感情は原則として
「感じきってやると消える」ものです。

いつまでもずっと同じ感情を継続して持つことはできないものです。

それは、「感情は感じ尽くすとなくなる」からです。

寝て起きたら気持ちがおさまっていたというのは、
多くの人が経験したことがあると思います。

他にも、好きな人に告白するとき、
「フラれたらどうしよう。怖いな」とか
「嫌われたらどうしよう」という負の感情を感じるなら、
その感情を人に話したりして何度も何度も感じると、
いつか怖さが薄れて告白できるといった具合です。

そうやって怖さを克服できるようになると、
チャレンジできる人になり、
いつか恋人ができるというわけです。

もう一つの感情の特性として
「違う感情は同時には感じられない」
というものがあります。

試しに「今夜の晩御飯何かな~?」
と考えながら太ももをつねってみてください。

「痛い!」ということと、
「晩御飯について」は同時には考えられない
ということがわかると思います。

人は二つのことを同時に考えることはできないのです。

ですので、ずっと同じ感情でいるのは不可能です。

さて、それらを踏まえて今回は「怒り」を
どう扱えばいいかを見ていきましょう。

例えばあなたが不倫されたとしましょう。

「問答無用で別れる」なら「怒り」
を相手にふちまけていいでしょう。

ですがひとまず結論を置いておきたい場合、
最初にすることは
「自分の怒りをちゃんと一人で感じてやる」
ということです。

例えば

・相手への罵倒を紙に書く。
・「絶対に許せない!」と口に出す。
・新聞紙をビリビリに破く。
・バッティングセンターで思い切りボールに怒りをぶつける。

などはオススメの方法です。

そうやって「怒り」をちゃんと感じてやることで、
ようやく「本当は寂しかった」
などの二次的な感情が出てきます。

「寂しい」「怖い」という感情がたくさん溢れてきた場合も同じです。

口に出したり紙に書いたりしてしっかり感じてやることが重要です。

手のひらの上に、
体の中にある感情を乗せるイメージをしてみるのも有効です。

・今感じている感情は体のどこにあるのか?
・どんな色なのか?
・どんな形なのか?
・どんな匂いなのか?
・どんな温度なのか?
・硬いのか?柔らかいのか?

それらをイメージしながら手のひらの上に乗せてみます。

そうやって、「今自分はどんな感情なんだろう?」と探り、
そしてしっかり感じてやる。

それが感情にアプローチするときの基本になります。

「怒り」を例にして書きましたが、
「寂しさ」や「怖さ」も基本的なやり方は同じです。

5、消えないネガティブな感情の消し方

感情は感じれば消えるのが原則だとお伝えしましたが、
感じても感じても消えないケースがあります。

それこそ本書で一番お伝えしたいことの核になるものです。

人は無意識に感情にフタをして封じ込めるように出来ています。

それは自分を守るために備わった大事な機能です。

ですが、
それが原因で苦しみからずっと解放されないということが起こります。

「こんな風に考えるといいよ」
と言われてもそう考えることができないなら、
この無意識に自分を守る人間の機能が原因です。

例をあげてみましょう。

ケース1

●娘がいじめで不登校になったが、とにかく学校に行けと言った。

人によって似たようなケースでも多種多様なので一概には言えませんが、
この場合、自分が周りに否定されることを怖れているのかもしれません。

自分自身の子育てに問題があったと、
自分を責めているかもしれません。

もしくは「娘がこんな状態になったら私が困る・不安だ」
と無意識で思っているのかもしれません。

それらを認めたくない場合、
どうしていいかわからずに
「ただ学校に行かせることが正解だ」
と思ってしまって、
自分の本音を誰にも言えずに心の底に押す込めてしまうことがあります。

その場合、まずは押し込めた自分の感情をしっかり感じて
やることが大事です。

「娘が学校に行かないのは嫌だ」
「それで誰かに責められるのは怖い」
などの感情をしっかり感じてあげることです。

「私は出来損ないの母なんじゃないか」
と無意識に考えてしまうので、
考えないようにしていることも考えられます。

それらの負の感情も、
すべて向き合って抱きしめてあげることが大事です。

ケース2

●いじめられているが、親に心配をかけさせたくないと思い、
なんでもないフリをした。

●仕事が忙しくて正直弱音を吐きたいが、
妻も子育てで疲れているので我慢した。

●逆に、自分が母親だとして、子育てで疲れているが、
旦那も忙しそうだし、
言える雰囲気ではないために気持ちを押し込めた。

これらの本質は同じです。

「誰かの顔色を伺って、自分の感情を押し込めた」
ということです。

こんなケースもあります。

ケース3

●子どもの頃、親のセックスを見てしまったが、
見てはいけないものを見てしまったと感じて、
その時のことを思い出さないようにした。

この場合、大好きな親に割って入ることが
出来ないという寂しさを感じたのかもしれません。

もしくは、見てはいけないものを見たという
罪悪感を感じたのかもしれません。

なんにせよ、
自分の感情を封じ込めてしまうということを無意識にしています。

地震などの災害や、目の前で起こった殺人、激しいDV、
そうしやことに遭遇した時、
「記憶を消してしまう」
「思い出すと心が痛すぎるから思い出さないようにしてしまう」
ということがあります。

こういうのはトラウマという言葉としてよく知られていると思います。

比較的わかりやすいし、
事例も納得しやすいのではないでしょうか。

ですが、
トラウマまでいかなくても、
人は日常的に心を殺して生きているものなのです。

ケース4

●友達と喧嘩になったが、
自分は悪くないと思ったので謝らなかった。

こういうのは日常的だし、非常によくあることだと思います。

こういう場合、表面的には相手に怒っています。

ですが、ちゃんと感じていない感情があるかもしれません。

それは「相手とこんなことになってしまって寂しい」
という感情です。

ここ感情をちゃんと自分で感じてあげることが、
相手を許すことにつながります。

ひいては、仲直りすることにつながります。

もちろん、必ず仲直りできると言っているのではありません。

ですが、感じようとしていなかった感情を
感じてあげることをしない限りは、
いつまでも相手に怒っていたり、
モヤモヤしていたりすることになります。

これらのケースを見ていきまいたが、
人は自分の感情を簡単に、
しかも自分で意識せずに瞬時に心の奥に
封じ込めてしまうということがわかってもらえたでしょうか。

これを「感情を抑圧する」と言います。

この「感情の抑圧」を、
「メンタルブロック」とも言います。

そして、それによって成される行動が「性格」と呼ばれたり、
「個性」と呼ばれたり、「執着」と呼ばれたりします。

そしてその「個性」や「性格」と呼ばれるものが、
「習慣」を作り、「人生」を作るのです。

例えば、
「親が構ってくれない人で寂しいと言っては困らせると思った
ので言わないようにした」という場合。

こういう場合、なんでも一人で解決しようとする人になることが多いです。

人に頼れない性格になったりするわけです。

そういう心のクセがついてしまうということですね。

そういう心のクセを持っている人は、
無意識に「頼れない恋人」を選んだり、
「人に頼る必要のない職業」を選んだり、
「誰も助けてくれない環境」に身を置いたりします。

感情は感じれば消えると言いましたが、
何度も感じているのに感情が消えない場合は、
この「抑圧」された感情をちゃんと感じてあげること
が大事になってきます。

そうすることによって、
「お腹の中に溜まっていた感情=抑圧された感情」
が無くなり、そのことがどうでもよくなります。

つまり気にならなくなります。

そして、言えなかったことが言えるようになるので、
これまで変えられなかった現実を変えることが出来るようになります。

これは、やったことのない人にはイメージしにくいかもしれませんが、
吹き出てくる負の感情が消えてしまう感じになります。

では、どうすれば
「抑圧された感情」を感じて、
解消することが出来るのでしょうか?

抑圧された感情に自分で気付くのはかなり難しいものです。

なぜなら無意識に一瞬で感じることを避けるからです。

自分の中にその感情があることを自分では気付きにくいのが
「抑圧」の特徴です。

ですのでそれを発見するためにカウンセラーなり専門家がいるのですが、
ここでは自分で「抑圧された感情」を見つけるコツを書いていきます。

まず、負の感情を感じたらそこに
「抑圧」があると疑ってください。

例えば、
なんだかいつもすごく寂しい。

なぜか満たされない。

心に孤独感がある。

そういう負の感情がある場合、
「抑圧」があるということだと思ってみてください。

その際、その感情を表現できる限り言葉にしてみます。

「どんな感情で、どんな言葉だろう?」
と自分に質問し、
紙に書いてみたり口に出してみたりします。

次に、「その感情を人生で最初に感じたのはいつだったか」
を探っていきます。

その感情を向けたのは親であることが一番多いです。

兄弟や友達や恋人であることもありますが、
一番最初に疑うべきは親になります。

そうしてやっと「親が構ってくれない人で寂しかったけれど、
寂しいといって困らせると思ったので言わないようにした」
といったような過去の具体的な記憶に突き当たるのです。

今回の具体例のように、
「幼少期にとにかく寂しかった。親が構ってくれなかった。
だけど寂しいと言えなかった」
といった過去を思い出したら、
今度は親をイメージしながらその相手に

「寂しかったよ」
「本当は寂しかったよ」
「もっと構って欲しかったよ」
「もっと愛して欲しかったよ」

と口に出してみたり紙に書いてみたりします。

そうやって「人生で一番最初に感じた負の感情」を思い出して、
しっかり感じてやり、
その相手をイメージしてぶつけることで、
「抑圧した感情」を解消してやることができます。

負の感情を感じた時は、

1、その感情を言葉にするとどんな言葉?
2、それを最初に感じたのはいつで、誰に対してですか?
3、その相手をイメージして、しっかり1で感じた感情を感じてやる

というステップを踏んでください。

そうすることによって、
「消えない負の感情」を消してやることができるようになります。

それをしても消えない場合、感情を感じてやるべき相手が違うか、
もっと他にもいるということになるので、
再び過去をさかのぼってその相手を探っていきます。

あえて断言します。

すべての負の感情は消せます。

つまり、「どうでもいい」
という状態にすることだできます。

根気よく、過去のいつ誰に抑圧したのか探ってください。

この際、自分の見栄が邪魔したり、
自分に嘘をついていたりすると上手くいきません。

自分に正直でいること、
自分の弱さを認めるのが一番のコツです。

繰り返しますが抑圧の厄介なところは、
無意識に感情を封じ込めるその特徴にあります。

自分をどれだけさらけ出せるか。

自分が見たくない自分をちゃんと見ることだできるか。

それが、抑圧した感情を感じてやることができるどうかの
分かれ目になります。

例えば、みんなに「バカだ」と言われ続けた人は、
「バカでも愛してよ!」
という言葉を抑圧したりします。

「私はバカだからダメなんだ」
と思い込むのです。

この場合、「私はバカじゃない!」
とうい気持ちも抑圧しやすいですが、
それ以上に抑圧しやすい気持ちは
「バカでみいいじゃん!」という言葉です。

でもその気持ちにたどり着くためには、
一度自分を「バカだ」と認め切る潔さが必要になってきます。

「自分はバカじゃない!」
と相手に怒る気持ちを抑圧すると、
大抵は自分を責めます。

「私がバカだから・・・」
が口癖になったりします。

ですが、心の底では
「バカじゃない」と思っているはずです。

だから苦しいのです。

まずは「バカじゃない!」
という気持ちをしっかり感じてやること。

そしてその次に、「仮にバカでも愛してよ!」
という気持ちを感じてやること。

そういうステップを踏む必要があります。

抑圧がややこしいのはこのへんが原因になってきます。

まずは自分に正直でいることを心がけること。

それが、長期的に楽でいられるようになるための第一条件です。

とは言え、いきなりは難しいかもしれません。

最初は、今感じている感情をしっかり
感じてやるということを意識してみてください。

6、すべての感情は感じてもいいし正しい

あなたが感じてはいけない感情は何一つとしてもありません。

・死にたい
・馬鹿野郎!死ね!
・セックスしたい
・セックスしたくない
・もう頑張りたくない
・辛い。休みたい
・金持ちになりたい
・金持ちになりたくない
・親が邪魔
・子どもが邪魔

ザッと書きましたが、
このへんは抑圧しやすい言葉です。

一見醜いと思ってしまう言葉もあったと思います。

その「醜い」という感情こそが、、、

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