鍋の余りでスフォルマート風ってどう?
数日前、鶏ガラで取った出汁を使って鍋を楽しんだ残りが微妙に冷蔵庫に横たわっている。旨味たっぷりの汁と具材が250gくらい。そろそろどうにかしなきゃなぁ。
で、思い出したのが「スフォルマート」。
スフォルマートを初めて知ったのは、2012年7月のイタリア。
フィレンツェの旧市街に見つけたシェアルームを拠点に、毎日フィレンツェ市内を散策して歩いた一か月も終わろうかという頃でした。
その日は、観光地となっている旧市街のエリアから更に北に足を運んで散策してみたのですが、そこで「Il Vegetariano」と書かれたレストランを発見したのです。通常なら「ベジタリアン」という言葉が心に響かない我々夫婦なのですが、その頃、美味しい物がたくさん眠るフィレンツェで、外食にせよ自炊にせよついつい食べ過ぎてしまう傾向にあったため、「ベジタリアン向けの料理=ギルティフリーでたくさん食べられる!」と直感した我々は俄然興味を持ったのでした。
しかし、ヨーロッパにありがちなのですが、重厚な扉の奥がどうなっているかさっぱり見えなくて初見では怖くて入れませんでした。当時はスマホもなく、その場で調べる事もできません。
そこで一旦、アパートに戻って「トリップアドバイザー」で調べたら、高評価な上に中は中庭のある素敵な作りだとわかって早速訪れたのでした。
ショーケースに作りおかれているベジタリアン料理をトレーに取ってお会計するパターンのお店で、プリンのような形をした茶碗蒸しのような卵焼きのような食べ物がスフォルマートでした。茹でた野菜をみじん切りにして、リコッタやパルミジャーノチーズと卵を加えてオーブンで焼いた料理で、野菜多めのチーズ味の卵焼きといった感じでとても美味しかったです。
ベジタリアンやビーガン料理というと淡い味わいの軽い料理ばかりかと思っていたのですが、こちらでは豆、ナッツ、各種オイル、ココナッツなどをうまく使って、リッチな味わいのトスカーナの伝統料理を出してくれていました。しかもお肉を使っていないのでお値段が控えめだったのも嬉しかったですね。
サラダ、パスタやリゾット、キッシュやグラタン、デザートまで様々な味わいのお料理が色鮮やかにショーケースに並んでいて選ぶだけでもウキウキしてきた当時を思い出しました。
調べたらお店は健在。それどころかますます人気を博しているようです。
機会があったら是非、訪れてみてくださいね。
Il Vegetariano
Via delle Ruote, 30 r, 50129 Firenze FI, イタリア
って事で、フィレンツェの思い出と共にちょっと創作を加えて作った、私オリジナルのスフォルマートをご紹介します。
参考にしたレシピサイトは
料理レシピサイト<ジャッロ・ザッフェラーノ~Giallo Zafferano>からズッキーニのフランのページ。
★ 『ホウレン草とブロッコリーのスフォルマート』
材料
鍋の余り(具材とだし汁)250ccくらい
卵2個
パルミジャーノレッジャーノ 30gくらい(お好み)
塩ゆでホウレン草100g
塩ゆでブロッコリー100g
作り方
材料を全てフードプロセッサーに入れて攪拌
クッキングシートを敷いたガラス容器に1を入れる
160度に余熱したオーブンで30分焼く
表面を押して、中が固まっていないようなら更に加熱
表面を押して弾力が感じられる状態になったらできあがり
※表面が焦げそうになっていたらアルミホイルでカバー
オリジナルレシピでは、リコッタチーズも入れてもっとリッチな味わいにしていますが、今回はさっぱりバージョン。とはいえ、チーズ味の効いた洒落た一品になりまして、ご飯のおかずとしても酒のあてにも合う。リピートしたくなる大成功な結果となりました!