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【車中泊旅2024夏7/2~】9/9 Day70:天竜浜名湖線の旅、一番の感動は駅員さんの神対応

目覚めたのは静岡県御前崎市の浜岡砂丘の駐車場。さて、本日の旅はここから車で50分ほど走った掛川駅からスタートです。

掛川駅は天浜線の始発駅。そうです。今日は天浜線に乗る旅っていうのをやってみました。

天浜線の名前を知ったのはNHKの「飲み鉄本線・日本旅」という番組。俳優の六角精児さんが「酒」と「鉄道」をテーマに日本を旅する番組です。六角さんの飄々とした旅っぷりと食べっぷりが好きで、この番組に出会うとついつい見入ってしまいます。

この番組の「秋・天竜浜名湖鉄道を呑む!」の回で紹介されていたのが天浜線でした。鮮明に覚えているわけではないのですが、レトロな建物の駅舎がたくさんあり、静岡の様々な川を渡る情景が映し出されていたような記憶です。六角さんは宿泊もされるので、途中駅で降りてぶらぶらと酒蔵を訪ね、地元の居酒屋に立ち寄りという内容だったかと思います。これを見た時にいずれチャンスがあったら乗ってみたいと思ったのは覚えていました。

そこで今回。自家用車で来ているので、途中下車して宿泊する事はできませんが、掛川から終点の新所原まで乗って折り返し帰ってくる旅をしました。


〇初っ端からレトロ感のある掛川駅

JR掛川駅の南口に車を停めて天浜線の掛川駅に向かいました。JR掛川駅の北口側にあるはずなんですが、ちょっと見つけづらい。JR駅と並んでいるのかと思っていたのですが、そうではなくて駐輪場に向かって歩くと駐輪場の手前にひっそりと駅があるんです。

その場所といい、その佇まいといい、初っ端からレトロ感が溢れている掛川駅でした。

〇往復するなら一日フリー切符がお得!

駅の窓口で料金表を確認していたら、駅員さんが話しかけてきてくれました。今日の行程は掛川駅から新所原の往復だと伝えると、それなら片道ずつ買うよりも一日フリー切符が断然お得だと教えてくれました。片道だと1,470円で往復2,940円かかるところ、一日フリー切符は1,950円でした。支払いもフリー切符の場合はクレジットカードが利用できたのも便利で良かったです。

沿線の見どころを記載したパンフレットも頂けたので、出発前にまず予習。

〇パンフレットが教えてくれる、見どころ

パンフレットには駅舎が国登録有形文化財になっている駅には茶色いマークがついています。また駅や駅と駅の間にかかる橋で見どころとなっている所も番号と名前付きで紹介されています。

このパンフレットをみながら「次の見どころはここだな」と心構えしておくと、見逃す事なく見どころを楽しむ事ができました。

ハイライトは天竜二俣駅の電車車両の向きを変える転車台や扇形駅舎、二俣本町駅と西鹿島駅の間の天竜川にかかる天竜川橋梁、浜名湖ぎりぎりに立つ浜名湖作兵米駅のプラットフォームなどでした。

私としてはレトロな感じの駅舎よりも、美しいエメラルドグリーンの川を渡る橋梁の景色がより魅力的に感じられました。

〇見どころに書かれていない魅力的なポイント

他にも興味をひかれた風景は、単線の線路に覆いかぶさるように左右の樹木が生い茂っている風景でした。まるで緑のトンネルの中を走っていくような光景が何度も見られます。ワンマンカーですので運転席の右側に立つと車両の先頭で行く先の景色を満喫、撮影できるのが素晴らしかったです。

その他、青々とした田んぼの里山の風景、静岡ならではの茶畑の風景、すれ違う対向車の車両などを楽しみました。

〇まさかの臨時休業に泣いたランチ

新所原に到着したら、駅に付属している売店でうなぎ弁当を買おうと思っていました。折り返しの電車は20分後くらいだから10分くらいで作ってもらって、丁度間に合うよね~なんて話しながら改札を抜けてうなぎ屋さんの前に立ったら「本日と明日 臨時休業」の張り紙。

がびーん。今日の旅の楽しみの7割くらいをこの鰻弁当に期待していたのでショック過ぎて頭が止まりました。しかしすぐに気を取り直して計画立て直し。電車出発まであと15分。マップで調べて駅前のベーカリーに行くも定休日、その先の焼き鳥屋は夜だけ営業。うううう。で見つけたのがセブンイレブン。小走りで店舗に行き、おにぎりセットを2つつかんでレジで会計して駅へ。
間に合った。出発3分前。ぎりぎり口に入れられるものを確保できた!

と思ったのも束の間。夫が「あ、フリー切符ない」とか言うではありせんか。鞄の中を全てひっくり返してもポケットを探ってもない。20分前に改札で見せたばかりなのに。そこで駅員さんに切符を買った時のレシートを見せて説明したら、快く承諾してくれて帰りの電車に乗せてくれました。

帰りの電車の中ではコンビニのおにぎりセットでランチを済ませたら、何だかどっと疲れが出て天竜川手前まで眠ってしまいました。天竜川でハッと目覚めてそこからまた撮影。退屈するかと思っていたのですが、色々ハプニングもあってあっという間に帰ってきた感じがしました。

帰りの電車は1時間ごとに走っています。途中下車して次の駅まで歩いたり、周辺をぶらっとしたり、天竜二俣駅では午後1時から車両の転車台などの無料説明会があるので参加したり、みんな思い思いに乗降自由なフリー切符で楽しんでいました。ま、我々は直行直帰してしまいましたが。

天竜二俣駅は列車愛好家の人々が集まっていました。中には片手にカメラ、片手に缶ビールという人もいて、まさに呑み鉄&撮り鉄をやってくれていて、ちょっとうらやましかったですね。

〇小さな鉄道ならではのホスピタリティに感動

こうして鉄道の旅を終えて掛川に再度到着しました。切符を失くした事情説明もあるので、最後に降りて駅員さんに「あのー」と話しかけたら「事情は全てうかがっています、大丈夫ですよ」と突然言われました。聞いたら新所原駅のスタッフから既に連絡がいっていたんだそうです。

当たり前ですがJRや大手私鉄ではこんな事は起こりません。ハプニングによって知った小さな鉄道ならではのホスピタリティに大きな感動を得ました。終わりよければすべてよし、ではないですが天浜線の旅は思っていたよりもずっと楽しく幕を閉じたのでした。

〇夜、流血事件

さて、今晩停車したのは浜松にある中田島砂丘の駐車場です。御前崎からずっとこっち、海沿いにはちょこちょこと砂丘があってサーファーが集まるので駐車場があるという事になっています。夜サーフィンをする人はいないので、日が落ちるころには人が少なくなって過ごしやすい場所でした。

今夜のメニューはお刺身とサラダうどん。余っているキャベツの塊があったので、スライサーで千切りにしてカニカマと塩・胡椒・酢、マヨネーズを合わせたらうどんに載せます。仕上げに柿ピーでアクセント。今年思いついた簡単キャンプ飯です。

御前崎産の生カツオが感動的に美味しかった。

メニューは良かったんですが、料理中に流血の悲劇が起きました。

既にお酒を飲んでいい気分になっていた夫にスライサーをお願いしたのが悲劇の始まりでした。「あっ!」と大きな声が聞こえた後、どくどくと血があふれる指を握りしめて止血する夫。ぎゃーーー。やってしまいました。私はスライサーを使う度といっていいくらいの頻度で指をスライスするのに懲りて、スライサーは夫の役割になっていました。自宅ではお酒を飲む前に軍手をはめてスライスする事になっていたのですが、ついつい出先で飲酒後に軍手なしのスライサー操作。やってしまいました。

ということで、持っていたバンドエイドやらガーゼやらテープやらありったけを使って何とか止血。しかし何だか薄暗い空気での食事となってしまいました。やっぱりスライサー、怖いわ。

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