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【車中泊旅2024春5/15~】6/2 Day19:山口県:青海島の海上アルプスの奇岩群に大興奮、センザキッチンで海鮮自炊を再び、名水の別府弁天池、カルスト台地の秋吉台

今回の旅で初めて訪れた山口県。下関に始まり、今日で山口滞在3日目となります。海に山に絶景が広がり、近海で獲れた魚がすこぶる旨い。そんな印象が徐々に自分の中で組み上がってきました。こうして旅先での体験から、自分なりに地域の印象が形作られていくのも旅の醍醐味の一つでもあります。

さて、本日行った事。


〇行って納得!青海島の「海上アルプス」というネーミング

山口県北部、日本海に面して「北長門海岸国定公園」というのがあります。長門市を中心として山口県が日本海に面するほぼ全域をカバーしたエリアになります。その中でも代表的と言われる景勝地が「海上アルプス」と呼ばれる奇岩群が集まった景色だそうです。長門市のすぐ北側にある青海島(おおみじま)にあります。

長門市の仙崎にある道の駅「センザキッチン」で一夜を明かした我々は、そこから6.6km離れた海上アルプスへ朝7時40分に訪れました。

青海島の地図。現在地の左上「A」と書かれている場所が海上アルプス

青海島ダイビングセンターの駐車場(終日500円)に車を停めて、裏手のキャンプ場の右側の道をたどっていくと、海上アルプスを展望できる全長1.9kmの「青海島自然研究路」の入り口に到着しました。

階段をのぼって行くと木々の向こうに奇岩がじょじょに見えてきます。最初に到達するのが第一展望台。そこから岸壁に沿った自然路を歩くと第二、第三展望台に至るのですが、全て同じ奇岩群を異なる角度から眺めるという事になります。

全体像が見えてフォトジェニックなのは第一展望台でした。しかし朝の時間帯は逆光になるので岩が黒いシルエットになってしまいます。順光を狙うなら昼過ぎの訪問が良さそうでした。

第二、第三展望台からは、全体像ではなく特定の岩を近くから見る事ができます。こちらはこちらで迫力があって面白かったです。案内板には展望台は3箇所と書かれていますが、それ以外にも道中から岩を見られる箇所が数多くありました。朝の光が順光になる場所もあったので、必ずしも朝の観光が悪いわけではありません。

「象の鼻」という名前の岩
順光で見る海の色が非常に美しい

途中の散策路から浜辺に降りる階段もあって、海岸まで降りて岩を眺める事もできました。

近寄ると更に迫力を感じました。

第三展望台まで行って同じ道を戻ってきて1時間強。奇岩の迫力に動画や写真を撮影する時間をゆっくり取って、これくらいの所要時間でした。

因みに、道の駅「センザキッチン」には青海島を海上から見るクルージングが発着しています。こちらも人気のようですね。

〇道の駅センザキッチンで出会った金太郎がうますぎる

朝一番で運動してきたので、丁度小腹も減ってきました。朝9時にオープンした道の駅「センザキッチン」の鮮魚売り場には、早くも美味しそうな魚が並んでいます。今朝は体調15cmほどの赤い皮の魚「金太郎」の一夜干し、いさきの刺身、アカモクと釜揚げしらすを購入。片手ナベで米を炊いて、朝10時にブランチとなりました。

金太郎は赤い皮の魚。私たちは以前、似た魚に出会っていました。場所はスペイン南部。現地在住の日本人女性に声をかけられ、お宅で食事をご馳走になりました。その時に出されたのがこの魚。彼女の説明ではエビを食べているから皮が赤くて、味も海老のような風味もして大変に美味しいのだという事でした。その後、スペインの市場でこの魚をみかけたら買って自炊で食べていました。

ですから、金太郎を見て「たぶんエビを食べてるアイツの仲間じゃない?」ってピンと来たんです。フライパンで火を通すと、上がってきた香ばしい香りが甲殻類を焼いた時の匂いと似ていました。白身ですが味が濃くて美味しい。そんな魚でした。小骨が多くてやや食べづらいですが、本当に美味しい魚でした。

金太郎ソテー、いさきの刺身、アカモク、しらす丼

イサキは半身で300円。安い。お醤油につけるとウワーッと醤油に脂が浮く。これをご飯に絡めて食べると至福でございました。

お餅くらいに粘りのあるアカモクとしらすの組み合わせも美味。

おかずだけで二人で1500円くらいでしたが、一人750円の定食でこれだけの満足度を得るのは難しい事でしょう。車中泊で自炊する醍醐味でしたね。

〇息を呑む、日本名水百選に選ばれた「別府弁天池」の美しさ

たっぷりとブランチで栄養を補給した後は、秋吉台方面に向けて出発。途中にある見所が、この「別府弁天池」でした。周囲を田畑に囲まれた何もない田舎なんですが、40台停められる無料の駐車場は、ほぼ満車でした。

駐車場から清らかな小川をさかのぼって歩くこと2分。「はっ」と息を呑む美しさの池がありました。砂がえぐられたような池は、足元から段々と深くなってエメラルドグリーンの濃さがグラデーションになっていきます。ところどころから水が沸いているようで、丸い水の輪がもこもこと盛り上がるのが見られました。

この清らかさ、涼し気な様子、豊かに水が沸く様は現代人が見ても、天女の存在が頭に浮かんでしまいます。

駐車場近くには、自由に水を汲める蛇口が5つほど用意されていました。飲んでみると美味しい。知っている人は、大きな容器を持ってきて大量に水を持ち帰っていました。

〇カルスト台地の秋吉台は何をどう感じるべきなのか?

昔から旅行雑誌や代理店のパンフレットで目にしてきた「山口県秋吉台のカルスト台地」の写真。緑の草原に灰色の岩がゴロゴロと転がった風景について、私は今日という日まで、「だからそれがどうしたっていうんだい?」とあまり興味がありませんでした。

しかし、今日現地を訪れて説明パネルを読んで、なるほど!そういう事か!と理解に至りました。

いわく。。。
カルスト台地とは石灰岩が集積した台地の事。
石灰岩は海底にあったサンゴ礁の死骸などが体積してできるもの。
海底にあった物がなぜ山口県の海から離れた場所の、しかも標高200-400メートルの高台にあるのか?
それは太平洋で作られた海底の石灰岩が海洋プレートに乗って、長時間をかけて日本へ日本へと押し出されてきたから。

どうですか?私はこれを読んでなかなか感動しました。今、私が秋吉台で眺めている石灰岩はサンゴ礁の状態から3億5千万年かけて現在のようになったと、秋吉台が存在する美祢市の美祢市観光協会のHPに書いてありました。

秋吉台に来て、この風景を見て、果てしもない時というものを想像する。そういうダイナミックな経験がここの魅力なのか。これが本日私が理解した秋吉台の魅力です。

これまでに、観光地として有名なカルスト台地を訪れた事があります。マダガスカルのツィンギー、中国雲南省の石林(シーリン)です。いずれも石灰岩の細長い柱が屹立している風景が有名な場所。そこに比べると秋吉台の石は丈が低いですが、岩の見た目の感じが一緒なので昔訪ねたカルスト大地を思い出しました。同じカルスト台地といっても見た目がかなり異なるのも、面白い発見でした。

〇夜の自炊「サルシッチャのトマトパスタ風うどん」

さて、今夜の宿は道の駅「みとう」。ほのぼのとした川沿いの道の駅で一角に中規模のスーパーマーケットがありました。そこでミンチとうどんを調達して夕飯調理開始。

サルシッチャはイタリア風ハンバーグですが、ミンチに塩コショウして練って、にんにくのみじん切りとローズマリーのみじん切りを入れて混ぜるだけ。卵もパン粉も使わないので超簡単でキャンプ飯向きです。練った肉は塊のままフライパンに入れて、ぐいぐいと広げて平にしました。途中まで火を入れて裏返したら、半生状態の時にお玉で適当な大きさに崩して行きます。そこに今日はにんじんの細かく切ったもの、トマト缶、うどんを入れて水分がソース状になるまで火を入れたらできあがり。

そうそう、トマト缶には今日汲んできた「別府弁天池」の水を入れてしゃかしゃか振り、残りのトマトを水に溶かしてフライパンに入れました。水の効果はいかばかりかは定かではないですが、肉汁とにんじんの甘味が相まった、美味しいミートソースになりました。

左側2/3が今夜分。右側1/3は明日のサンドイッチ用ハンバーグ

ということで、山口県の日本海岸側観光から内陸の真ん中辺りまで観光してきて本日は終了。明日は瀬戸内海側まで移動の予定です。

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