第2回 歯の治療だけじゃない。それが、高松歯科です
厚手のコートの出番がなくなり、すっかり春ですね。春休み期間だからか近くの公園で、こどもたちの元気な遊び声が聞こえてくると、なんだかほっこりした気持ちになります。
みなさんこんにちは。神奈川県横浜市戸塚区にある高松歯科医院で受付をしている山本と申します。前回のnoteはいかがでしたか?高松朋矢院長の若かりし頃のエピソードを通して、院長のまっすぐなお人柄が少しでも伝わってくれたら、嬉しいです。
そして今回ですが、そんな高松院長が考える“理想の歯科医院”について、お聞きしましたよ。苦労されてきた高松先生だからこそたどり着いた歯科医師の在るべき姿とは。虫歯の治療をするだけじゃない、歯科医師の魅力を知っていただければ嬉しいです。
お口のプロフェッショナルとして。患者さんの健康にも寄り添っていく
ーー 今回は、高松歯科医院の治療方針をお聞きしたいと思っています。ちなみに、高松歯科医院の特徴ってあらためて言葉にしていただくと、なんでしょうか?
前回もお伝えしたように、口腔外科に特化していること。そしてさらに、口内環境を整えることで、カラダ全身までも意識した治療を行っていることですかね。
歯はカラダ全体の健康状態にも大きな影響を与えるため、ちょっとした歯茎の腫れも軽く考えてはいけません。近年の研究では、口内環境を整えることで認知症の予防にも役立つことがわかってきているんです。
ーー 確かに、歯を失うと入れ歯になってしまうし、食事をするのが億劫になってしまうかもしれませんね。歯の健康が損なわれることで、他にはどんな影響があるのでしょうか?
たとえば、糖尿病の合併症の一つに、歯周病があります。重度の歯周病の方は、血糖値が高い傾向にあるんですよ。つまり、歯周病を早期に発見することは健康維持にも役立つ。
なんだかカラダがだるい、口の中が粘つく、ベロがヒリヒリする……など、内科医に診てもらうまでもないけれど、少し気になる体調の悩みや困りごとをお聞きするようにしています。場合によっては漢方を処方することもあります。また最近では、患者さんの方からもカラダの気になりごとを、ご相談いただける機会も増えてきました。
そして、こうした経験を通して「医科歯科連携」により力を入れたい、という自分の想いに改めて気づかされたんです。
ーー 「医科歯科連携」というと、難しい治療のために最先端の医療機器や研究施設が揃った総合病院や大学病院の力を借りる。そんなイメージがあります。でも先生がおっしゃっているのは、もっと身近な健康の話ですよね?
そうですね。大病を患わうないために、日常の健康を見守るための医科歯科連携とでも言いますか。歯科医師にしか見つけられない些細な変化や気になる症状を、医科治療につなげることが目標です。
「医科歯科連携」を謳うクリニックは増えてきていますが、実際には動けていないところがほとんど。だからこそ僕は本気で解決していきたい。患者さんの健康や人生に対して歯科医師として責任をもつ。そのためにも、歯科治療だけで終わらせないことが、大切だと思っているんです。
ーー 口腔がんの早期発見も、その一つといえますね。具体的にいまはどのような連携を実践されているのですか?
治療とは少し別の話になりますが、最近ではアレルギー治療の場面で皮膚科医との連携がありました。
日本人の大多数が口の中に銀歯などの金属が入っているのですが、この金属というのは、経年でどんどん溶けていくんですね。食事や飲み物には酸性のものが多く含まれますから、時間をかけて溶けて口の中の粘膜から吸収される。それが原因で、金属アレルギーを発症する場合があるんです。
銀歯などによる金属アレルギーを疑われている患者さんが、皮膚科でアレルギー検査をしたが実際に私が口内を診ると、金属は入っていなかった。つまり、アレルギー症状の原因は金属ではなかったということ。歯科医師の目で診なければわからないこともあるんです。原因を見誤ってしまうと、患者さんが本当に必要としている治療に辿り着くまでに、遠回りをさせてしまう可能性があります。
ーー お互いが専門知識を出し合うことで、患者さんの目線に立った診断ができると。
そうなんですよ。歯科医院での診断結果は、患者さんのカラダ全体の健康管理のために大いに役立つはずです。最近も、糖尿病と骨粗鬆症、それぞれ持病をもつ患者さんの担当医に、便箋2枚びっしりに書いた長文の手紙を添えて、口腔内の写真と詳細なカルテをお送りしました。
ーー すごい熱量!なぜそこまでできるのでしょうか。
そこまでしないと振り向いてもらえないんじゃないかと思っていて。一般的に「医科歯科連携」というと、持病のある患者さんの歯を治療するために、歯科医師が担当医に病状や常用している薬を聞く、その程度のことなんです。
双方のリアルなコミュニケーションはほとんどありません。でも私は、「この状態を歯科医師の観点からはこう考えます。先生の見解はどうですか?」といったやり取りをしていきたい。
ーー患者さんの健康のために協力し合うことが本当の「医科歯科連携」だと、そういうことでしょうか?
単にデータや書類をやりとりするのではなく、人間的なコミュニケーションの先に患者さんのための治療があると考えているんですよね。そういった意味では医科歯科連携はもちろん、「歯科歯科連携」を強化することも同じくらい重要だと思っています。
ーー歯科歯科連携?歯科医院同士で、役割分担をするということでしょうか?
「歯科歯科連携」で想定できること。まず一つ目は、矯正歯科との連携です。歯列矯正が専門の歯科医師は、抜歯をすることができません。ですから、治療に必要な抜歯をするために、矯正中の患者さんは当医院に来ていただくことが多いんです。
そして二つ目が、当院の設備と口腔外科の経験を生かした連携です。たとえば、設備不足などから、血液をサラサラにする薬を飲んでいる患者さんの抜歯を避けたがる歯科医師の方は一定数いらっしゃるんですね。
そういった場合、だいたい総合病院の口腔外科に紹介状を書いて、抜歯をお願いするケースが多い。でも総合病院ってつねに予約でいっぱいじゃないですか。今すぐ抜歯しなければいけない患者さんが、予約が取れないので数週間〜1ヶ月待つ、なんてことはよくあるんです。
ところが設備や治療実績がある当院なら、いつでもすぐに抜歯することができる。総合病院がベストかどうかをあらためて検証するためにも、戸塚というこの街の中で、歯科同士の連携を強固にすることが必要ではないかと感じています。患者さんに我慢を強いる場面をできるだけ減らしていきたいんですよね。
ーー 総合病院だと待ち時間も長くなるし、高齢の方にはつらいかもしれませんね。
そうですよね。総合病院に行くと、歯を一本抜くのに半日かかってしまいますよね。
治療を受ける方の “うれしい” を探す
ーー 医科歯科連携は患者さんの持病をきっかけに連携がはかれそうですが、歯科歯科連携の場合、他の歯科医師と繋がりのきっかけを作るのが難しそうですよね?
そもそも交流の機会が少ないんですよね。そこでいま、提携している矯正歯科医院の歯科治療を2割引で診るという取組を構想中なんです。
ーー なんだかクーポンみたいでうれしいですね!そういえば、当院の無料託児サービスの話も聞きたいです。とっても好評ですよね。
そうだ!新しく無料の託児スペースを設けたことも、戸塚のみなさんに知っていただきたいことの一つでした。保育士の方が常駐してくださっているので、ママさんパパさんも安心して治療にきていただけると思います。その保育士の方がとても人気でして「ここなら安心して預けます!」といった声も届いています。嬉しいですね。
保育士さんは、地元の求人情報サイトを見て応募してきてくれた近所の方なのですが、この街で素敵な縁が生まれたことがうれしいですし、何より患者さんの喜ぶ顔が大きな励みになります。治療を受ける人に「うれしい」と感じていただける歯科医院が、僕の理想ですから。
高松歯科医院にきて良かったと感じてもらうために、患者さんの目線に立ったクリニックにしていきたい。もっともっと良くしていくために、いまは試行錯誤の毎日です!
【後記】
今回は高松院長の治療への考え方、そして理念のお話を中心にお届けしました。「医科歯科連携」「歯科歯科連携」というワードが出ましたが、この二つの連携について、高松院長は「大それていうことではなく、患者さんの健康を守るためには絶対に必要なことだからね」と取材後、少し照れくさそうに振り返ってくださいました。
歯のメンテナンスだけでなく、カラダの健康状態のご相談もお待ちしております!高松先生なら、なんでも真摯に答えてくれますよ。
さて次回は、実際の治療がどのように行われているのか?その詳細をお伝えしていきます。きっと、あなたがイメージする治療スタイルとは、少しちがっているはず。それではまた来月、お会いしましょう!
◎ 戸塚区名瀬町にある“街の歯医者さん” 高松歯科医院のHPはこちら。
歯のこと、健康のこと、お気軽にご相談ください!