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【広い世界へ】 感想: 『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』

まとめ

私にとって、この本での重要な部分を簡単にまとめると
自分のいる閉鎖的な空間を抜け出して、もっと広い世界に向かおう。
自分の好きなことを細分化していけば、その集団のトップクラスに入れる。
それによって、自分にふさわしいニッチな空間を見つけて幸福な生き方をしよう。
ということです。

本を読んだ動機

 かつて『無理ゲー社会』を読んで、なかなか大変な世界だなと感じました。確かその本では、厳しい世界をなんとかしないといけません、と結論していたかと思います。おそらく、今回の『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』は、その問題に対する回答を与えているのでは?と思い、読んでみました。


感想

 本書の結論は冒頭で述べられています。

伽藍を捨ててバザールに向かえ。恐竜の尻尾のなかに頭を探せ。

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

最初に出てくるので、前後の脈絡もないので意味がわかりませんでした。伽藍 (がらん) というのは、退出の許されない閉じた空間です。本書では、伽藍とは、世間から隔絶された (日本的) 会社として描かれています。 一方でバザールとは市場です。もっと言えばグルーバル市場です。
 どうしても狭い閉鎖空間にいると、その場所での評価が全てになります。周りを気にするのでなかなか息苦しくなりそうです。その狭い世界だけで生きていけないわけではないですが、どこまでも広がるバザールに出てみましょうよ、ってことです。私は、世界とは言わないでも、日本だってまだまだ広いと思っています。どうしても医者の狭い世界で生きていたので、ようやく外の広い世界に目を向け始めたところです。

 そして恐竜の尻尾と頭の話はべき分布です。べき分布の図を探そうと思ったのですが、みつからなかったので汚い私のメモで代用します。

お見苦しくて大変恐縮です

べき分布を構成する要素はふたつ。ショートヘッドと呼ばれる、グラフの左端の集団と、ロングテイルと呼ばれる、グラフ右端に長く伸びる集団です。これが恐竜の頭と尻尾です。縦軸を売り上げやシェアと考えると、ごく少数のグループでそれらを独占して、あとは残りを有象無象で分け合うイメージです。
 ですが、私の汚いメモのように、あるグラフの部分を切り取って拡大すると、そこにはまた「べき分布」がみえます。そのグラフをさらに切り出せば、そこにも小さな「べき分布」ある。こういうふうに、物事を細分化していけば、自分でもトップクラスになれる領域があるはず、というのが「恐竜のしっぽの中で頭をさがす」ということです。

 このように、広い世界に出て、自分が有利に生存できる舞台を見つけることが幸せな生き方のヒントなのかもしれません。
 私はいきなり広い世界に出るのは怖いので、いままで生きてきた医者の狭い世界の中にどっぷり浸かりながら、noteを書いたり本を書いたりして、ちょっとだけ外の世界を見てみようと考えているのでした。


おわりに

一つの狭い世界だけで生きていくのは、もしかしたら限界があるのかなーと私も感じているのかもしれませんね。

読んで頂き誠にありがとうございました。

髙草木


基本情報

リンク:残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
入手場所:Kindle Unlimited
読み始めた日:2024年8月15日
備考:読書ノート12冊目


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