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【いい仕事の条件】 感想:『新幹線お掃除の天使たち』 遠藤 功
まとめ
私にとって、この本での重要な部分を簡単にまとめると
従業員の高い意識により、質の高いサービスを提供できる。
それを支えるのが、仕事へのリスペクトとプライドだ。
ということです。
本を読んだ動機
新幹線の掃除をする会社がスゴイ、というのは色々な本で出てきます。主に仕事とは?という関連の本で紹介されることが多いので、仕事に対する姿勢や考え方を知ることができるのかなと思いました。楽しく仕事の意義を感じられる、それがよい職場なのかなーとぼんやりと考えていました。
感想
この本は新幹線の掃除をする「鉄道整備株式会社」が紹介されています。この会社が称賛されるのは「プロの仕事ぶり」、そして「礼儀正しさ」が背景にあるようです。確かにその両方があってはじめて人から尊敬されるのだと思いますが、それでも両方を高いレベルで維持するのはなかなか大変です。でもそれができる会社なのでいろんなところで紹介されます。なぜ、高いレベルの仕事ができるのでしょうか。それは
与えられた仕事をこなすだけの現場ではありません。「もっとよくなるはずだ」「もっといろいろなことができるはずだ」と現場を信じ、現場の目線で知恵やアイデアを生み出す。
という会社の理念に支えられてるのだと思います。本当そうですよね、まずは現場から考える、それを経営陣がしっかり受け止めて実行しなければいけません。両者がそろって初めて機能します。そして、能動的な仕事がきちんと評価されればモチベーションがあがる。そしてそれは自らの仕事に対するプライドに変わります。非常に単純なことだと思いますが、それができない職場もあります。私もそういう職場にいたことがありますが、どうしてもスタッフの高い能力を活かせない嫌な閉塞感がありました。
結局はよい職場、よい仕事ができる環境はどういうものかが次の文章で示されています。
強い現場、輝く現場に共通するのは、自主性、自発性、自立性です。これらを生み出し、定着させるために不可欠な要素がリスペクトとプライドです。
ここで言うリスペクトは、経営陣や管理職が現場を尊重すること、それだけでなく従業員同士も互いの仕事を尊重することです。上からやらされる仕事だけなんてつまらないですよね。実際の現場で感じた改善点を拾い上げて尊重してくれる職場なら、どんどん新しい考えが生まれそうです。それがスタッフのプライドになる。プライドがあるから、より良い仕事を目指す。そうした良い循環が生まれる土壌があるからこそ、注目される会社になったのでしょうね。
おわりに
では私は?
与えられた仕事はキッチリこなします。
決して仕事にプライドがないわけではありません。
ですが、これまで職場そのものを良くしようと能動的に動いたことはあったかな…
読んで頂き誠にありがとうございました。
髙草木
基本情報
リンク:新幹線お掃除の天使たち
入手場所:Kindle Unlimited
読み始めた日:2024年6月24日
備考:読書ノート11冊目